開きトランク

車のバックドア開いたままの走行は違法? 荷物の積みすぎはNG行為なのか



大きな荷物を載せていて、トランクが開いたまま走行している車を時々見かけます。

そもそも車のドアを完全に閉めていない半ドアの状態で走行することは法的に問題はないのでしょうか?

半ドアで走行したら違反になる?


トランク

©carballo/stock.adobe.com



街中で、トランクに大きな荷物を載せていて、バックドアが完全にしまっていない状態のまま走行しているタクシーをときどき見かけます。

中には、荷物が落ちないようにトランクを紐でくくり付けているなんて場合も。

こうした状態で走行することに問題はないのでしょうか?

道路交通法には、「乗車している者、積載している物の転落、飛散を防ぐために必要な措置を講ずること」が運転者の遵守事項として定められています。

違反すると、転落等防止措置義務違反や、転落積載物等危険防止措置義務違反になる場合もあります。

つまり、助手席や後部座席、バックドアも同様に、同乗者や荷物が転落しないように措置を講じる必要があるのです。

よって、ドアを開けたまま、半ドアのままで走行することは、運転者の遵守事項を満たしていないことになるため、違反となる可能性が高いでしょう。

ドアが確実に閉まっていない状態で走行すると、走行中に突然ドアが開いてしまい、対向車や路肩の障害物に接触するかもしれません。

また、人や荷物が落下して、二次被害を誘発することも。

半ドアで走行することは大事故を引き起こしかねないという認識を持つ必要があります。

半ドアになってしまうときはどうすればいい?


半ドア

荷物をたくさん載せて移動するときは、ドアを確実に閉めたつもりでも、半ドアになってしまうことがあります。

運転者が半ドアだとは気付かずに走行を続けた場合は違反になるのでしょうか?

また、どうしてもドアが閉まらずに、半ドアになってしまうときの対処法についても警視庁交通相談コーナーの担当者に話を聞きました。

「状況にもよりますが、人や荷物が転落しないように措置を講じていないということになるので、運転者が気付かなかった場合でも、車両の構造に問題がなければ運転者の責任が問われる可能性が高いです。つまり違反になるでしょう。

どうしてもドアが閉まらないときは、運転を控えてください。

もし、どうしてもそこから移動しなければいけないときは、修理業者を呼ぶなどして、ドアが完全に閉まる状態にしてから走行するようにしてください。

荷物を載せすぎていると過積載の可能性もあるでしょう。乗用車に最大積載量の規定はありませんが、車両の安定性が損なわれて走行に悪影響を及ぼします。

また、バックドアには、ブレーキランプやナンバープレートなど、運転する上で欠かせない装備が付いていることがほとんどです。

万が一、バックドアが半ドアの状態から開いてしまえば、転落の危険があることに加えて、ブレーキランプやナンバープレートが見えなくなり違反になるだけでなく、とても危険です」

次のページ▷ 運転手は同乗者にも気を配りましょう。