「こんなことで乗れなくなるなんて…」愛車の寿命があっさり来てしまう意外な盲点!
「10年10万キロ」は昔の話!車の寿命は格段に伸びた
車は一度買ってしまえばその性能等を永続的に発揮できるというものではありません。
適切なメンテンナスを施していたとしても徐々に性能は衰えていき、買ったばかりの頃の性能からあまりにもかけ離れてしまった状態になると、「もう寿命だ」と感じて手放す人がほとんどです。
以前はその「車の寿命」の目安は「10年10万キロ」と言われていました。
使用開始から10年、または走行距離が10万キロに達したタイミングが車の買い替え時期の目安となっており、中古車として販売される価格もその10年または10万キロを超えると価格が安くなる傾向にあります。
しかし、「10年10万キロ」という目安が生まれたのは昭和の時代。
平成や令和になった今では適切なメンテナンスを実施していれば「10年10万キロ」を超えても十分に実用できる性能を維持する車は珍しくありません。
実際に、自動車検査登録情報協会が調べたところによると、令和3年(2021年)の乗用車の平均使用年数は13.87年と、平均で見ても目安とされていた10年を超えています。
これは車が壊れにくくなったことを表していると言えるでしょう。
「車検に通せない…」たったひとつの部品が命取りになることも
車が壊れにくくなったとはいえまったく壊れないことはなく、問題が出た場合は修理しなければなりません。
ほとんどの場合で修理は部品を交換して対応します。
修理するための部品はその車が製造されている期間はもちろん、生産を終えたあとも一定期間は製造され、製造が終わったあとも在庫があるかぎり入手可能です。
決まりはありませんが、日本のメーカーであれば生産終了からおおむね10年は部品の製造は続けられますので、長期の利用で故障箇所が増えてきたとしても補修部品で修理し、乗り続けることができます。
しかし、部品の供給がストップし、在庫もなくなり手に入らなくなってしまうと大変です。
不便になったり不格好になったりするのはもちろんですが、装着しなければ、または修理しなければ車検に通らないというパーツもあります。
たとえば、ヘッドライトのレンズ部をぶつけて割ってしまった場合は、多くの場合ヘッドライトユニットまるごとの交換が必要になりますが、メーカーが供給を終了した場合は修理ができないということになります。
保安基準を満たせなければ車検不合格ですので、修理が不可となってしまった以上は公道を走ることができません。
どのようなコンディションであれ、移動手段の車としては「寿命」を迎えたことになります。
小さなたったひとつの部品が壊れてしまっただけで車検に通らなくなってしまい、その車でのドライブに行くことができなくなってしまうことは、古い車のオーナーの多くが心配する悩みのひとつです。
コレクションとしてだけでなく、移動手段としてもその車を持っていたのなら、新たな移動手段を用意しなければなりませんし、引き続きコレクションとして保管するにも小さくないスペースを用意しなければなりません。
本当は手放したくないのに、実用性がなくなってしまった車をコレクションとして所有し続けられるほどの経済的な余裕は…と、大切にしていた愛車との別れがあっけなく訪れることになります。
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