キャンピングカー

小さな子どもとキャンピングカーで車中泊するときの注意点とポイント



近年はコロナ禍の影響もあり、気軽に旅行を楽しめる機会が減ってしまいました。そこで注目を浴び出したのが「車中泊」です。

一見大変そうな車中泊も、設備の整ったキャンピングカーであれば快適に過ごすことができます。

しかし、小さな子どもがいる家庭の場合、車中泊の際に気をつけなければいけないことがいくつかあります。

そこで今回は安心、安全に子どもとの車中泊を楽しむためのポイントをご紹介していきます。

車中泊は何歳から?

子ども

小さな赤ちゃんがいると、なかなか一緒に車中泊できそうにないと思われがちですが、しっかり環境を整えてあげさえすれば、年齢はあまり関係ありません。

特に、断熱や防音効果などの設備が整っており、居住空間の広さが通常の車よりは広いキャンピングカーであれば、0歳の赤ちゃんと一緒に車中泊することも可能です。

実際に我が家の子ども達も0歳の頃に初めて車中泊をしました。

しかし、いくら環境が整ったキャンピングカーだとしても、赤ちゃんや小さな子どもを連れての車中泊は様々なリスクがあるので、万全の対策を行う必要があります。

初めての車中泊は季節も大事!

車内 エアコン

初めての車中泊に向いている季節は春や秋など、暑すぎず、寒すぎない季節が向いています。

室内エアコンやFFヒーターがついているキャンピングカーもあるので、季節関係なく車中泊ができそうですが、狭い車内で冷暖房機器を使うと、冷えすぎたり、暖めすぎたりするため、外気との温度差の影響で身体に負担が掛かりやすくなってしまいます。

特に初めての車中泊では、普段とは違う環境で寝泊まりしなくてはならず、小さな子どもにとっては負担になり、体調を崩しやすくなります。

そのため、車中泊に慣れるまでは過ごしやすい季節での車中泊を行うことをオススメします。

小さな子ども連れでオススメする車中泊する場所

赤ちゃんと母親

子どもを連れてキャンピングカーで車中泊する際は、泊まる場所も大切になってきます。

ここでは小さな子どもを連れて車中泊する際に向いている施設をご紹介します。

RVパークを併設している道の駅

道の駅

道の駅は24時間駐車場を開放しているところがほとんどのため、車中泊をしてもいいと思っている方もいると思いますが、基本的に休憩する場所なので車中泊は認められていません。

しかし、日本RV協会が車中泊を公認する「RVパーク」を併設している道の駅では、車中泊が可能となります。

RVパーク併設の道の駅であれば、食材の確保はもちろんのこと、電源や水の確保、ゴミステーションの設備も整っています。

また、温泉施設が近いもしくは道の駅に併設しているケースが多く、1箇所で全て完結でき、小さな子どもや親の負担も最小限にして過ごすことができます。

さらに、道の駅には公園やアスレチック、博物館なども併設しているところもあるので、小さなお子さんでも楽しめるためオススメですよ♪

湯YOUパーク

温泉

ホテルや旅館の駐車場に泊まれる「湯YOUパーク」。

各地の温泉を楽しみながら、旅館やホテルの駐車場で車中泊を楽しめる施設になっており、現在では全国に100件以上あります。

湯YOUパークを利用できるのは「くるま旅クラブ会員」のみとなっていますが、温泉で疲れを癒したあと、そのまま安心して気兼ねなくキャンピングカーで泊まれるのは助かります。

また、オムツの取れていない小さな子どもの場合、温泉は「家族風呂」をオススメしますが、湯YOUパークであれば家族風呂があるところも多く、なかには1際未満の子ども用のベビーバスを貸し出してくれるところもあります。

施設によっては電源があったり、条件によっては車中泊代が安くなったり、無料になる特典などもあるため、チェックしてみるのもオススメです。

オートキャンプ場

オートキャンプ場の多くはトイレやシャワーを完備し、場所によっては温泉やコインランドリー、キャンピングカーの汚水処理設備も備えているところもあるので、車中泊をするには快適な施設です。

また、キャンプ場であればキャンピングカーの横にテントやサイドオーニングを広げることができ、外で気兼ねなく食事を楽しむことができます。

「キャンプなどのアウトドアもしたいけれど子どもがいてなかなかできない」という方には特にオススメなスポットです♪

最寄りに小児または救急病院がある

赤ちゃんや小さな子どもは、免疫力が低く体調を崩しやすいです。

そのため、車中泊をする際は救急の病院はどこにあるかを事前に確認しておくと、いざというときすぐに対処することができます。

場所によっては近くの小児や救急病院が1時間以上かかる場合もあるため、車中泊する場所を選ぶ際は、できるだけ小児や救急病院が近いところを選ぶようにしましょう。

自分達の荷物は最小限で子ども用の飲食、荷物は多めに

子どもの荷物

小さな子どもを連れて車中泊をする際、荷物のポイントとしては、大人の荷物は最小限にし、予想外の行動に出やすい子どもの荷物は多めにすることです。

ここでは特に準備して欲しいものをあげていきます。

飲食

子どもは時間帯関係なく、お腹が空いてしまうと我慢できずにぐずりや出したりします。

そのため、ミルクや離乳食、ベビー菓子、飲み物など、子どもに合わせたものを多めに準備し、すぐにあげられるようにしておきましょう。

特にミルクを飲む赤ちゃんの場合は、車内でミルクを作る手間や洗い物を減らすために「液体ミルク」を準備しておくのがオススメです。

事前に自宅で市販の液体ミルクを飲めるか試しておきましょう。

服やタオル、オムツ

子どもの場合、食事や遊んでいる時など、洋服を汚しやすく着替えや食事用エプロンを多めに準備しておく必要があります。

また、車中泊は日中と夜間帯では温度差があることもあり、夜間寒い時用の羽織や汗をかいた時用の下着やタオル、そして足りなくならないようにオムツもできるだけ多めに準備しておきましょう。

特に子ども連れの車中泊で用意して欲しいのが「スリーパー」です。

小さな子どもは寝相が悪く、布団から抜け出していることが多々ありますが、スリーパーを使えば安心な上、お風呂上がりや気温が下がりやすい朝方などでもサッと使えてオススメです!

おもちゃ

子どもは飽きやすく、じっとしていられないもの。ある程度の居住空間が保たれたキャンピングカーといえでも、家よりは狭くなってしまいます。

そこで必要になるのが、車内でも遊べる「おもちゃ」です。

子どもにとってキャンピングカーの車内が「楽しくない」場所になってしまうとそれだけで苦痛なものになってしまいます。

また、慣れない車中泊であれば、いつも使っているおもちゃやぬいぐるみがあるだけで安心する場合もあります。

楽しい車中泊を過ごしてもらうためにも、子どものお気に入りのおもちゃをいくつか準備してあげるといいですよ。

薬や保険・医療証・母子手帳

免疫力が大人より低い子どもの場合、体調を急に崩すことが多々あります。

そのため、車中泊の途中で急に体調が悪くなってもすぐに病院に受診できるように保険証や医療証、母子手帳、普段使用している薬などは必ず準備しておきましょう。

ポータブルトイレや簡易トイレ

トイレトレーニング中の子どもが夜間帯にトイレに行きたくなった際、夜遅い時間に外のトイレを使用するのは防犯面においても安全とは言えません。

そのためキャンピングカーにトイレを設置してない場合は、ポータブルトイレや簡易トイレなどを準備しておくと安心です。

小さな子ども連れの車中泊で注意して欲しいこと

赤ちゃん

車中泊の長期連泊は避ける

車中泊はどんなに環境を整えたとしても、大人でさえもかなりの体力を奪われます。

そのため、小さな子どもと車中泊をする際は負担を軽減させるためにも、2連泊以上の車中泊は避けるようにしましょう。

車中泊する場所につくまでは、こまめに休憩を取る

公園

赤ちゃんや小さな子どもは体力が少ないため、長時間のドライブではこまめな休憩が必要です。

そのため車中泊する予定の場所に着くまでに1時間以上かかる場合は、少なくとも1時間に1回は休憩を取るように意識しましょう。

夜間帯のアイドリングや発電機は使用しない

特に夜間帯はエンジンをかけっぱなしにしたり、発電機を使用したりすると周りへの迷惑につながります。

また、暑さ寒さをしのぐためにエンジンを長時間かけ続けることで、いざというときに移動できなくなる可能性や、クルマの排気口(マフラー)に雪が詰まることで一酸化炭素中毒になるリスクもあります。

寝ている間に万が一、子どもが運転席に移動すれば思わぬ事故にもつながりかねません。そのため、夜間帯は必ずエンジンを切るようにしましょう。

安心して寝られる場所の確保

キャンピングカー ベッド

キャンピングカーには2段ベッドやフロアベッド、バンクベッドなど、寝られる場所が複数あるケースもありますが、必ず子どもが転落しない場所を選んで寝かせるようにしましょう。

運転席近くやドアに近い場所は親が寝るようにして、子どもが勝手に外に出たり運転席へ移動したりしないようにするのもポイントです。

快適なマットを使用しよう

当日の疲れを翌日まで引きずらないようにするためには、寝具が大事になってきます。

キャンピングカーは、そのままでも寝られるようなマットを使用していますが、より快適に寝るためには収納しやすい折り畳みのマットレスやエアマットなどを準備しておくといいですよ。

車内温・室温には十分な配慮を

体調を崩さず過ごすため、車内の「温度や湿度」も大切になってきます。

そのため、季節に合わせてベンチレーターの使用や、車搭用のポータブルの扇風機や加湿器、除湿機、温風機などを準備しておくと温度変化に対応しやすくなります。

防犯対策を!

車内 カーテン

日本の治安は世界的にみると良い方ではありますが、それでも100%安心というわけではありません。

安心して車内泊をする為にもこれからお伝えする4つの事を実践するのがおすすめです。

1.貴重品や鍵・携帯等は運転席などの見えるところには置かず、必ず手の届くところに置く。
2.外からキャンピングカーの住居空間が見られないように、室内カーテンなどの工夫をする
3.防犯目的として、子どもが勝手に1人で外に出て行かないためにも、キャンピングカーの全ての鍵はロックし窓は必ず閉める。
4.車内では常夜灯や暗めのランタンを使用し、車からこもれる光で中に人がいることをアピールすると共に、夜間帯子どもの動きも把握できるようにしておきましょう。

まずはキャンピングカーでお昼寝させてみよう

家族全員が安心・安全・快適な車中泊を過ごすためには、普段から様々なシーンに合わせた事前準備が大切です。

いきなり車中泊をするのは子どもだけでなく、親にとっても負担が大きく、何より「キャンピングカーで寝られるか」ということが車中泊では特に大事なポイントになってきます。

車中泊の予行練習のためにも、自分の家の駐車場や公園の駐車場などで子どもと一緒にお昼寝してみましょう

子どもや親がキャンピングカーで寝ることに慣れるだけでなく、本番までに課題や気をつけることなども見えてきます。

日常的にキャンピングカーを使用していくことが、車中泊を成功させるカギとなりますよ。

しっかりと事前準備を行い、楽しい車中泊の思い出を作ってくださいね♪