知識
ガソリン価格の高騰は辛い?できる工夫と節約で変わらず車旅を楽しめる理由とは?!

ご存知のように現在燃料費が非常に高騰している。
電車や路線バスの運賃の変更はせいぜい数年に一度。
なのに、ガソリンや軽油の価格は日々目まぐるしく変動する。
そして、私もその一人だがリッター数円の価格変動に一喜一憂する人は多いと思う。
地域や店によっても価格に開きがある。
つい1円でも安い店を探してしまったり、旅の最中では賭けになってしまうこともあるけど「もう少し安そうな地域まで粘ってみよう。」なんて思うこともある。
燃料費の変動や価格差は、特にクルマを日常的に使う人にとっては大きな関心事の一つであるが、クルマ旅愛好者にとっても燃料の値上がりは直接の痛手となる。
私もクルマ旅だけでなくクルマが必須の仕事をしているから、燃料費の変動は利益にも影響することではある。
しかし、運送業のようにそれがダイレクトに大きなウェイトを占める業種でもないので、値上がりは嫌だなあと思う程度で、実際にどの程度の負担増になっているのか、これまで具体的に数字に表して考えたことなどなかった。
しかし、こうも高値が続くと、実際にどの程度負担が増しているものなのか気になりだした。
そこで、この機会に燃料費値上がりの影響をシミュレーションしてみたり、ついでに燃費のことなどについても考えてみることにした。
燃料の値上がりで具体的にどの程度出費が増えるのか
e燃費というサイトで燃料の価格を調べたら、現在のレギュラーガソリンの全国平均価格は164.1円/L(2022年5月26日時点で)となっていた。
しかしこれは全国平均。
私の住んでいる千葉県は相対的に見ると幸いにも比較的安い方なので、全国平均より大体5円~10円程度は安い。
現在近所での実買価格は150円/L台後半程度で推移している。

同じサイトでこの5年間のガソリン価格の推移を調べたら、最も高騰したのは今年の3月。
比較的安い千葉県でさえ3月頃は170円/L近くにまで上がっていた。
これが最高値(政府の補助金の導入などは除外した実売価格で)だったようだが、反対にこの5年間の最安値はちょうど2年前の今頃(2020年5月)で、千葉県では120円/Lを切っていた。
5年間の最高値と最安値の価格差はリッターあたり50円以上。
これは尋常ではない。
しかし、120円/Lを切っていたのもこの5年間では逆に異常で、厳密に平均値を出したわけではないのであまり細かく突かないでいただきたいのだが、この5年間ではグラフを見ても記憶的にも120~140円/L位の時が多かったようなので、現在(150円/L台後半)は、この5年間の平常時より概ね25円/L程度高いような感覚だ。
一月あたりの出費をシミュレーション
そこで、25円/Lの値上がりで、実際に一月あたりどの程度出費が嵩んでいるのかシミュレーションしてみることにした。
現在私は2.5Lガソリン(レギュラー)エンジンの旧型のキャラバンと軽自動車のバモスの2台のクルマを使用している。

キャラバンの燃費はたまに9km/Lを超えることもあるけど、概ね8~9km/L程度。
バモスは坂道の走行が多い場合と平地が多い場合で燃費が大きく異なるため開きが大きく、10km~15km/L程度。
2台をきっちり半々で使用しているわけでもないが、2台併用で平均の燃料消費率は概ねリッター10km程度ではないかと考えられる。
一般的にはもっと燃費の良いクルマに乗っている人の方が多そうだけど、車中泊用の車両やキャンピングカーとして考えると、もっと燃費の悪いものも少なくないので、取りあえず燃費は私の例に当てはめて10km/Lとして考えてみることにする。
次に走行距離だが、昨年一昨年はコロナ禍の影響で私は遠出が大幅に減ったせいで極端に走行距離が少なくなっている。
しかし、元々が平均的な人よりは多く、あまり一般的な参考例とはならなさそうなので、取りあえず月間平均走行距離1,000km(年間12,000万km程度)で計算してみることにした。
燃費が10km/Lで月間走行距離が1,000kmならガソリンの消費量は月に100Lだから、月の負担増は2,500円だ。
これはあくまで私の感想だが、リッター25円の値上がりと聞くとかなり大きい感じがするけど、月に2,500円はなんだか大きいようなそうでもないような微妙な数字のように思える。

では、旅に出た場合に当てはめてみたらどうだろう。
燃費が8~9km/Lのキャラバンで東京から西方向なら岡山、北方向なら青森辺りまで行くとすると、片道でガソリンを大体90L程度消費することになる。
ガソリンの価格が25円/L値上がりしたのなら、東京から岡山または青森までの片道の負担増は2,250円(途中で給油する際の価格の違いなどは除外して)ということになるが、2名乗車なら1人当たりの増加分は1,125円に過ぎない。
あるいは燃費が20km/Lのクルマなら、負担増加分は1,000円にも満たないことになる。
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対策を考える
私は普段あまり外食をしないが、2,500円はファミレスで2食、あるいは居酒屋1回分になるかならないか程度だろうか。
最近は居酒屋に行くことも滅多にないが、街に住んでいた頃は割と頻繁に足を運んでいた。
その頃のことを思い出すと、月に1回居酒屋に行くのを我慢するだけと考えたら大した数字でもない。
こんな風に考えて月に一度何かの形で2,500円節約するのもありだが、長距離で考えてみるとどうだろ。
先程の、燃費が8~9km/Lのキャラバンで東京から岡山または青森辺りまでの行程に当てはめてみると以下のようになる。
2名乗車で東京から岡山または青森まで行く間に、例えば高速のパーキングで2人が1,400円のトンカツ定食を食べて、自販機で高い方のコーヒーを飲んだら合計3,300円。
それを2人とも500円前後の牛丼にでも変更して無料のお茶を飲めばチャラになる計算だ。
虚しく感じるほどの節約術でもないと思う。

あるいは、ポータブル電源などクルマに電源があるのなら、車内でお湯を沸かしてカップラーメンやレトルト食品でも食べていたらもっと節約できる。
しかも、700km以上走るとなると、出発時間によっては2回食事をすることになることもあるが、そのうちの1回の食費を節約するだけで済んでしまうと考えたら気が重くなるようなこともないと思う。
家庭でも仕事でも経済状況をしっかり把握しておくことは大切と言われるが、こうして具体的に数字にしてみるとその意味が良くわかる。
闇雲に節約しようとしても上手く行かないことも多いが、どこでどれだけ節約すれば良いのかがわかれば(トンカツ定食から牛丼への変更はあくまで例えに過ぎないが)、案外無理なく燃料の値上がり分を解消できたりするのではないかと思う。
少なくとも高い高いと嘆いるだけより建設的だ。
ガソリン価格の地域差について

例えば、旅の途中で160円/L超えの価格表示を見て、「うわっ、この辺りは普段の価格より5円も高い。」なんて思うことがある。
しかし、冷静に考えると50L入れてもその差は250円。
燃費が8.5km/Lの車でも1km走るのに+0.6円にも満たないのだ。
この程度なのだから、旅先では燃料代が高いからと、ガソリンを安いところで買って携行缶に入れて持って行くなんて危険な行為はしない方が良いと思う。
オーストラリアのアウトバックとかならいざ知らず、日本では必然性がないのだから。
燃料の値上がりの良いところ
「燃料が値上がりして良いことなどあるか!」と言われそうだが、世の中にとっては多少良いこともあると思う。
まずは無駄にクルマを走らせる人が減る。
移動を徒歩や自転車に置き換えられるなら、その分二酸化炭素の排出量が減り、少しは地球環境の改善に貢献することになる可能性はある。
また、燃料費が高いと燃費を気にして穏やかな運転を心掛ける人も多少は増えると思う。
燃料の値上がりだけが理由ではないけど、少なくとも自分は以前より燃費を気に掛けた運転をするようになっている。
これも二酸化炭素の排出量の減少に多少なりとも貢献することになるが、それだけでなく、運転が穏やかになれば交通事故の減少にも少しは影響するのではないかと思うのだが、いかがだろうか?
私は最近荒れた運転のクルマを見ると、排気管から煙と共に¥¥¥¥マークも撒き散らされているように見えるようになってきた。
次のページ▷ ディーゼルエンジンやハイブリッドは本当にお得?!
燃費に優れたディーゼルエンジンやハイブリッドは得なのか?
燃料費が高くなったからと燃費の良いクルマに買い換える人がいる。
果たしてそれは本当に得なのか?
お得なクルマの換え時とかといった技もあるのだろうけど、私は基本的にクルマは乗り潰すタイプだから、全くそうしたことに長けているわけでもなければ、そういったことに関しての知識が豊富なわけでもない。
よって、ここでは燃費で有利なディーゼルエンジンを搭載したクルマがガソリン車よりお得なのか、単純にそれのみについて考察してみたいと思う。
車中泊車としてもキャンピングカーのベース車両としても人気の日産キャラバンには、同じグレードでガソリンとディーゼルの2種類のエンジンを用意している。
公正な比較がしやすいので、その日産キャラバンを例に挙げて比較してみよう。
例えばハイグレードなバン GRAND プレミアムGXを例に挙げると、燃料消費率はWLTCモード(国土交通省審査値)郊外モードで、ガソリンエンジン搭載車が8.6km/L、ディーゼルターボエンジン搭載車が11.3km/Lとなっている。
軽油の方が安いだけでなく、排気量もディーゼルのエンジンの方が大きいのに、燃料消費率はディーゼルエンジンの方が優れている。
しかし、車両価格はガソリン車が¥3,192,200で、ディーゼル車が¥3,879,700。
同じグレードなのに、なんと¥687,500もの価格差がある。
燃費だけで考えたらディーゼルエンジンの方が有利ではあるが、この車両価格の差は大きい。
少々ではなくかなり大きい。
普通に乗れる中古車を一台買えてしまう金額だ。
ではこの価格差分を取り戻すには、実際にどれだけ走ったらディーゼル車は経済的にアドバンテージが得られるのか。
仮にガソリンの価格が155円/L、軽油の価格が135円/L(価格差リッター20円)だとした場合で、WLTCモード郊外モードの燃料消費率を適用すると、ガソリン車が1km走るための燃料費は約18円、ディーゼル車が1km走るための燃料費は約12円。
1km走る毎にディーゼルの方が6円お得なことになる。
そこで、車両の価格差の687,500円を1km走る毎の燃料代の価格差6円で割ると114,583。
要するにディーゼル車は114,583km走行しなければガソリン車との価格差が埋まらないということだ。
これはベイシックグレードのバン DX 2WDで比較しても車両の価格差は683,100円あるため、ほぼ変わらない。
言い換えれば、少なくともキャラバンの場合は、燃費だけで考えると最低11.5万km以上走行しなければディーゼルには経済的な優位性が生じないことになる。
ここまで考えただけでかなり頭と時間を使ってしまったので、他の車種やハイブリッド仕様のある車種での比較までする気力は残っていないが、大差ない結果になるのではないかと思う。

新車で購入して20万km以上走るつもりならハイエースやキャラバン(どちらも普通にメンテしてさえいれば20万kmなんて十分に走れるクルマだ)のディーゼル車はお得だと想像がつく。
しかし、リセールバリューの比較までしていないのでそこはなんとも言えないが、10万km以下で買い替えてしまうつもりならどうなのだろうといった感じだ。
中古車の場合は全く同じ条件のガソリン車とディーゼル車が揃うわけではないので比較は難しいが、中古車であってもやはりディーゼル車の方が車両価格は高額になるので、中古でも単純に「燃費が良いからディーゼル!」は正解ではないと思う。

ヨーロッパでディーゼル車の人気が高い理由は、日本の人より走行距離がずーっと長いのが普通だからではないだろうか。
ディーゼル車は、かなり長距離走らなければ経済的なアドバンテージがないのが基本と考えて間違いではないと思う。
結局のところ
個人的には実際にこれまであまり細く経費を計算してみたり、こういった考え方をしたことはなかった。
しかし、やはりたまにはきっちり数字にしてみると目安や目標ができて良いような気もする。
燃料費の高騰が大したことでもないなどと言おうにものなら炎上しそうでもあるし、確かに痛手ではある。
とは言え、少なくとも「もうクルマ旅なんてしていられない!」と叫ぶほどのことではなさそうではある。
どこかで工夫すればなんとかなるレベルだ。
もっと前向きに考えれば、工夫をすれば思わぬ副産物的な効果も得られるかもしれない。
燃料費の高騰なんかに負けないで、知恵を使ってクルマ旅を楽しみましょう!