知識
【実体験】突然の吹雪! 雪道走行時にあってよかった装備とは?!

これからの本格的な冬。
キャンピングカーや車中泊仕様車で出かけるときに、すごく心配なのが「雪」ではないでしょうか。
読者の皆さんも、雪国育ちで雪道の運転には慣れているという方ばかりではないと思います。
かくいう私も雪の少ない地域在住。
そんな私がキャンピングカーで雪道を走行して、さらに雪で視界が真っ白になる「ホワイトアウト」に遭遇したときの実体験と、その際に「付いててよかった」と感じた装備について紹介しています。
雪の季節に、車旅に出かける際の参考になれば幸いです。
高速道路はみるみる雪に覆われ、そしてホワイトアウトになった。

「ホワイトアウト」とは雪で視界が真っ白になる気象現象です。
雪の少ない大阪に住む私は2017年2月11日に免許取得後、40年にして初めて経験しました。
場所は、北陸自動車道木ノ本ICから敦賀ICの間。
カニを目当てに北陸へ行くため、節分を過ぎた日に大阪を出発するところから旅は始まりました。
まず、名神高速道路(以下名神)を東に進み北陸自動車道(以下北陸道)との分岐点を通過、北陸道敦賀ICを目指します。
最初は順調に高速道路を走行

名神を吹田ICから名古屋方面に乗ると片側3車線から2車線になるのが栗東付近、ドライブは順調で、ここは八日市ICを過ぎて左手にチェリオ滋賀工場の見えるところ。
冬季は雪の多いところですが、空模様は少し雲が出てきたかなと感じる程度でまったく問題なく道路状況も良好でした。
雲行きが怪しくなってきた北陸道

名神高速との分岐を経て北陸道に入りしばらく走ると、雲行きが怪しくなり、進行方向の先にあるはずの山肌が見えない状況になりました。
それでも、ホワイトアウトを予測することはまだできませんでした。
これは「やばいかな」

福井方面へ向かう木之本ICを少し過ぎたあたり、ここから敦賀ICまでは峠越えの山間部です。
やばいかなと思いましたが通行止め情報もなかったので、不安ながらそのまま進みました。
SAへ入る道が見えない

SAへ入ろうとしましたが、ナビでは表示される誘導路を見落としてしまいました。
それでもまだ前の車のテールランプが見えるので、少し安心していました。
覚悟を決めた車が路側帯に停車

緊急避難を決めたのか、路側帯に停車する車が出始めました。
私はそれらの車を横目に少しずつ進むことにして、車列の前進が止まらないことを祈っていました。
ここまでかと思った

前方の視界がほぼ「0」、車間距離も空けているので前の車のテールランプもわからない状況。
まさにホワイトアウトです。
動揺していたのか、なぜかキャンピングカーの非常食が2~3日分あることを確認したのを覚えています。
トンネルは吉なのか

最悪の状況の中、しばらく走るとトンネルに入リました。

確かトンネルが4カ所続きましたが、トンネル内で止まるのか?と少し不安にもなりました。

最初のトンネルに入る前の状況を思うと、嘘のように次々とトンネルを抜けるたびに周りの視界が回復するのが分かりました。
木之本ICから1時間ほどの「ひやひや」のドライブは4つ目の小河(おご)トンネルを抜けると突然終了。
目的地の敦賀ICに到着しました。
車旅、雪道の教訓

思えば2017年の2月上旬は山陰から北陸地方に大雪でした。
そして2月11日の天気図はきっちり西高東低を示していました。
後で話を聞くと何処かで待機していた除雪車が途中で合流して、先導するように前方を走っていたとのことですが、、。
除雪直後の道に雪がみるみる積もったようで、除雪されていたとはまったく気づきませんでした。
冬の車旅は、まず天気予報と道路交通情報を確認してから当日の行程を決めることが大切。
情報を多く集めて危機管理、リスクは小さく、時には中止・変更する勇気を持つことが「良い車旅」につながると感じた教訓でした。
次のページ⇨ ホワイトアウトの中、役立った装備を紹介します。
ホワイトアウトの中、役立った装備

私のキャンピングカーは日産キャラバンをベースにしたバンコンで、四輪駆動車(以下四駆)です。
四駆は雪道走行に欠かせないと思っています。
また、キャンピングカー購入時に別途装備したモニターもホワイトアウトの際には役立ちました。
さすが四駆

キャラバンの四駆は、パートタイム式です。
ハンドル下のスイッチを押すとインジゲーターに四駆になったことを知らせる表示が光ります。
そのとき、確かに前輪にも動力が伝わったことを感じ、四輪がグリップしているなと実感できます。
滑りやすい雪道でも安定した走行が可能で、ホワイトアウトの際にも道の状況を注視することに集中することができました。
バックモニターとサイドモニターで視界を確保

私のキャンピングカーにはバックとサイドのカメラを切り替える「マルチカメラスプリッター」を装備しています。
一押しポイントは、コントロールスイッチを押すと任意のタイミングでバックカメラを作動させられることです。
この機器の、操作と車外の状況をとらえるカメラの関係は次のようになります。
バックカメラ画像

走行中、コントロールスイッチを押した画像
リバースに入れた時かコントロールスイッチを押したとき→バックカメラが作動する。
サイドカメラ画像

指示器を左に出した時、またはハザードを点滅させた時→サイドカメラが作動する。
サイド&バックカメラ画像

ハザードランプを点滅させリバースに入れたとき→サイドカメラとバックカメラが作動する。
ホワイトアウトのときは、バックカメラは後続車のヘッドライトとハザードの確認、サイドカメラは路側帯の状況確認に役立ちました。
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雪道走行の備え、三種の神器

雪道走行時の装備として、スタッドレスタイヤとチェーンは必需品だと思いますが、私が思うもう一つ大切なものは「車止め」です。
「なんだ」と思われるかもしれませんが、これが積雪している傾斜地に駐車するときに滑り止めとして地味に良い仕事をします。
そんな、三種の神器で安心して雪道を走行するためこだわっていることがあります。
雪道タイヤ、スタッドレスは保管方法に要注意

「タイヤは、命を乗せている」。
その昔某タイヤメーカーのCMで使われていたキャッチコピーです。今もその通りだと思います。
大事な命を乗せるタイヤですが、性能を長持ちさせるには保管の仕方が大切だと思います。
私がタイヤの保管でこだわっていることは次の2点です。
①タイヤは横置き。
ホイルを装着したままの状態で保管する場合、ホイルの重みで
タイヤが変形しないように横置きにこだわっています。
②直射日光に当てない。
タイヤゴムの劣化を防ぐため太陽光に当てないように保管します。

私は強化プラスチックやゴム網ではなく鉄製チェーンを使用しています。
理由は安価で、アイスバーンのグリップもしっかり安心だからです。
鉄製チェーンの装着について私なりのこだわりは次の通りです。
①手順は事前(旅行前)に確認する。
慣れていると言っても、年に1回装着するかどうかなので、最近は手順を思い出すために必ず説明書を見て、装着のための付属品を確認します。
②脱着する場所の状況を確認する。
平坦な場所で脱着作業が基本ですが、路側で作業する場合が多いので傾斜具合などを確認しできるだけ安全な場所で作業します。
③車止めをする。
車が動くのを防止します。不意に車が動く恐怖は経験したくないものです。
④長手袋を使用する。
長手袋の使い道は、タイヤの内側に手を入れるとき、腕の汚れや濡れることを防ぎます。
「車止め」は雪道の必需品

「車止め」はとにかく車が動かないように、「形状にこだわっています」。
しっかり地面をとらえるような形状でないと、滑り抜けることがあります。
これも経験談ですがチェーンの装着時に斜面で作業することになった時、車が動いた経験があります。
これは恐怖でしかありません。
そのときは運よく持っていたチェーンをタイヤと地面の間に差し込こめたので、事なきを得ましたが、もうこりごりです。
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まとめ

過信は禁物、安全は日頃の心掛け。
ホワイトアウトの経験で得たものは事前の情報収集が重要だと言うことですが、情報を得ても自然と対峙する限り完璧な安全確保は不可能でしょう。
今回の経験でも北陸道で刻々と変化する状況に、私は、そのまま前の車に追随して走行していましたが、路側帯に次々に一時的に避難する車もいました。
そのときの判断としては、どちらが正解なのかは分かりません。
止まるとさらに雪が積もり脱出できなくなると私は思いましたが、前の車に追随したために、もっと悪い状況になることも無いとは言えません。
ただ、どのような状況になっても悔いのない判断や行動ができるように日ごろから十分に準備することが大切だと感じた経験でした。