キャブコンって実は運転がしやすい!?オーナーが伝える「初めて運転するときに気をつけておきたいこと」

キャブコン運転のコツ 知識

キャブコンの運転は難しい?

キャブコンとは基本的にはトラックの運転席の後ろに住居空間を乗せたキャンピングカーを指しますが、近年ではバンタイプの物もあります。今回は我が家のトラックベースの「キャブコン」をモデルとします。

現在日本で活躍しているトラックベースのキャンピングカーはトヨタ製の「カムロード」とマツダ製の「ボンゴ」が主流です。トラックの運転は難しそうに見えますが、コツさえ掴んでしまえば普通車と同じように運転出来ます。

特に今回は車体の大きい「カムロード」に注目して、運転時の注意点やポイントをご紹介していきます。

運転の注意点

駐車場

我が家のキャブコンは運転席から荷室まで全長4990mm、全幅1990mmあります。このサイズで駐車時に気を付けるポイントはズバリ、リアの長さです。後輪から荷室の最後尾までが長いので、普通車と同じ感覚でバック駐車をすると車止めから飛び出してしまいます。もし後ろに駐車している車がいたら衝突する可能性大です。

<サイズ比較例>

車名 全長(mm) 全幅(mm)
カムロード 4990mm 1990mm
プリウス 4540mm 1760mm
N-BOX 3395mm 1475mm

さらに幅は荷室の分もあり、駐車場に停めると白線の上に荷室の幅がきます。

隣の車に“ドアパンチ”しないように荷室からの乗り降りは細心の注意が必要ですし、もしも隣に駐車している車がいる場合は荷室からの乗り降りは控えた方が無難です。ちなみに運転席は普通自動車と同様に乗り降りが出来ます。

<右>

<左>

駐車時のラインと荷室幅の間隔。キャブコンは前輪より後輪が飛び出しているので、左右の状態に注意します。

高さと幅への意識を持つ

1.トンネルの高さを指さし呼称して、高さを意識する

トンネル入り口に高さ表記があるので、声に出しながら「4.2m!」と指さし呼称するだけで高さへの意識が変わります。これは毎回やる事で意識付けが出来るので、気まぐれでやったりやらなかったりはダメですよ。

2.駐車場の料金所の屋根の高さ確認

料金所のチケットを取ったり料金を支払う機械の上にある屋根、あの屋根の高さには要注意です。普通車では気付かない高さですがキャブコンでは高さが致命的になり、特に運転席上のバンクベッド部分をガリガリっと削ってしまう可能性も……。

運転席からよく見えず心配な時は我が家は降りて目視で確認しています。もし同乗者がいるなら、同情者が車外で目視してサポート出来れば尚の事良いですよね。そしてこれが一番確実で間違いないです。

3.目線

走行中はセンターラインがある場合はセンターラインをサイドラインがある場合はサイドラインを目印に走ります。運転時は「キープレフト」が基本ですが、キャブコンは車線の真ん中を走行するのが一番安全です。

サイドミラーで走行中に確認するポイントは荷室がラインからはみ出していないか、これにつきます。荷室はサイドミラーよりも内側にあるので、サイドミラーの幅で問題なく通り抜けられれば、安全に走行出来ます。

しかし中には軒や店舗看板、民家の屋根、道路標識が一部出っ張っている危険個所も存在するので、心配な時はサイドミラーを確認しながら減速するのが安心です。

ちなみに荷室が飛び出している分、サイドミラーでは後続車の動向が見えません。バックモニターを常時つけていれば見られますが、運転に慣れない内は視覚情報が多すぎるのでバック時のみ確認するのがオススメです。

おさえておきたい運転のポイント

姿勢とハンドル

普通車とトラックの大きな違いは運転席です。最近の普通車の運転席は助手席にスムーズに移動出来るくらい、足元に障害物がありません。しかしトラックはハンドルの軸が足元からそのまま伸びまています。そのため、運転席の中央に座り両足を左右に広げて乗ります。

ハンドルの角度も普通車とは大きく異なります。普通車のハンドルは斜めになっていますが、トラックのハンドルは横たわる角度になっています。

<普通車のハンドル>

<トラックのハンドル>

 ハンドルは下の写真のように手を添えて握り、体とハンドルの距離感はこのくらいです。

速度

上り坂

上り坂では登坂車線があれば登坂車線を走行しましょう。急な上り坂の場合走行速度は20km/hまで落ちることもしばしばあります。後続車の迷惑だけでなく、譲れる道では譲って心に余裕をもって安全に運転しましょう。

下り坂

キャンピングカーは車重だけでなく荷物もフル積載のため常に重いので、下り坂ではいつの間にかグングンと速度が上がってしまいます。普通乗用車以上に、注意深く早めにエンジンブレーキや排気ブレーキを多用しましょう。

悪路

ガタガタしている道や砂利道、踏切りや段差を走行する際にも注意ポイントがあります。それはキャンピングカーがキャンピングカーたる所以である“荷室”を守るという点です。住居部分には家電類や荷物などを載せており、動かない家と違い振動をもろに受ける事になります。

そんな悪路での運転のポイントはと言うと、減速した上でこまめに小さなブレーキを踏むことです。そうする事で荷室の揺れが最小限に抑えられます。荷室の揺れを抑える為のクッションをブレーキで補うイメージです。

振動で万が一エアコンが故障してしまった場合はエアコンの購入費だけでなく、内装を一度外してからエアコンの出し入れ等の作業が必要で、100万円以上のコストが掛かると言われています。

小回りが利くのがトラックの利点

ここまでお読みいただいて、やはりトラックの運転は難しいのではないかと不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

でも実は大人気のハイエースと比較しても格段にトラックの方が運転しやすいのです。特にハイエースのスーパーロングと比較するとカムロードの方が全長は短い上に、前輪タイヤと後輪タイヤとの距離が短いカムロードの方が旋回能力では上回ります。

車名 ホイールベース(mm) 全長(mm)
カムロード 2545(mm) 4990(mm)
ハイエース(スーパーロング) 3110(mm) 5380(mm)
プリウス 2700(mm) 4540(mm)
N-BOX 2520(mm) 3395(mm)

前輪と後輪の距離の事を「ホイールベース」といいますが、このホイールベースが短ければ短いほど、最小回転半径が小さくなり、旋回能力が高くなります。これがキャブコンの方が運転しやすい最大の理由です。

ちなみに旋回能力は全長、ハンドルきれ角度、トレッド幅(タイヤの左右の幅)、ホイールベースの長さ、この4つの要素によって決まります。

運転がしやすいからこそ

キャブコンはトラックをベース車両にしているので、運転席は普通車よりも高く、交通状況が見易くなりスムーズな走行もでき気持ちよく運転ができます。

しかし手軽に乗られるからこそ“いつもの運転”ではなく、より一層注意を払って安全運転で車旅を楽しまれて下さいね。