ジャパンキャンピングカーショー2023振り返り!「国産」デュカトベース一斉デビューほか新しい動きが!
ますます充実の電装系
日本のキャンピングカーに不可欠なのが、停泊時用のエアコンです。
夏の暑さがどんどん厳しくなる昨今、軽キャンピングカーでさえ、小型のクーラーを搭載するようになりました。
エアコン装備が進めば、必要になるのが強力なサブバッテリーです。
昔からの鉛バッテリーが定番ではありますが、よりコンパクトなリチウムイオンバッテリーがどんどんシェアを拡大しています。
標準装備、またはオプションとして、リチウムイオンバッテリーを用意するビルダーも増えてきました。
そんな市場の動向を受けて、バッテリー単体の出品も多くみられました。
ごくシンプルに、単機能に割り切って低価格を狙った物もあれば、弱点である低温時の特性を補うためにヒーターを内蔵したものも。
スマホとBluetooth接続して、リアルタイムに状態チェックができるものなど、多種多様な製品が登場しています。
また、ポータブル電源の展示も増え続けています。
快適な住環境に欠かせない電力を、どう確保するのか。
この動きはしばらく続きそうです。
問題は価格と納期?
デュカトベースのキャンピングカーの価格の話をしましたが、キャンピングカー全体の価格についても、昨今は値上がりが続いています。
円安の影響を受ける輸入車だけでなく、国産車もベース車両の価格が上昇していますし、部品類も全般に値上がり中。
エアコンやリチウムイオンバッテリーなど、ユーザーニーズに応えようと、装備も豪華になる一方なのも、価格上昇に拍車をかけています。
ある程度仕方のないこととは言え、1000万円級のプライスカードが並ぶと、ちょっと気後れしてしまうのも事実。
居室内の装備をなるべく簡略化した「お買い得モデル」を用意するビルダーも見受けられますが、話を聞いてみると「結局はフル装備モデルを購入するお客様が多い」とのこと。
もう一つの心配事が納期です。
キャブコンは納車待ち数か月と比較的短いようですが、バンコンや軽キャンピングカーは1年から2年待ちもザラ。
ビルダー側も生産するだけで手一杯、という事情もありますが、新型コロナウイルスの影響により、自動車メーカーの生産計画がうまく回っておらず、ベース車両の生産遅れが深刻であることも納期の長期化の一因になっています。
新車の納期が長くなるほど「すぐに手に入る」中古車の価格も高騰しがちです。
キャンピングカー人気もすっかり定着し、新たな動きも多かった今年のキャンピングカーショー。
新車購入を考えているなら、早めに手配したほうがよさそうです。