富士五湖の一つ西湖で偶然見つけたキャンプ場での話

富士五湖キャンプヴィレッジGNOME ドライブ・旅行

富士五湖の一つの西湖にキャンプに行ってきた。この酷暑の中、何を好き好んでキャンプなどと思われるかもしれないが、このキャンプには目的があって、さらに標高の高い湖なら涼しいと思ってしまったのだから仕方がない。

その目的とは、年甲斐もなくオッサン達が集まってドラゴンSUPという4人乗りのSUPのシリーズレースに参戦していて、今回はそれの強化合宿という名目だった。

酷暑の中、危うく路頭に迷いそうになる

7月の初旬に開催されたレースに参戦するために本栖湖に行った時は大変涼しかった。西湖や本栖湖は標高が800~900mくらいある。海抜0mで練習しているよりはずっと涼しいのかと思い、「よし富士五湖で夏合宿をしよう!」となったのだが、我々は大きな間違いを犯していた。

7月初旬は梅雨が明けていなかったのだ。今回は涼しいどころか、日中の暑さは太陽に800m近づいた分だけむしろ暑いのではと思えるものだった。

この画像は7月の初旬のレースの時の本栖湖。見るからに気温は高くない。ここに写っている男2人がTシャツ姿なのは元気なだけ。右端の方の人達もだが、閉会式などの写真を見るとジャケットやパーカを着ている人が多かった。

さらに我々は間違いを犯していたというか、読みが甘かった。当初行く予定だったキャンプ場は事前予約を受けていないから、土曜日のオープン時間前に着いておけば大丈夫だろうなんて高を括っていたのだ。

しかし、金曜日から入っている人達(主に団体さん)がいて、入れなかった。隣やその隣のキャンプ場も満杯だったり、既に車が列を作って待っている。私はキャンプや車中泊をする回数は多いが、実はこういった普通のキャンプ場に行くことは年に2~3回あれば多い方で、特に人の多そうな夏にこういうところへ来た記憶がない。

気温の上昇と皆様の熱さを感じて朝から目眩がするような息が苦しくなるような状態となり、そういった凄まじい光景を写真に収めておくことすら忘れしまった。

それでノーム(ノウムとも書いてあったが濃霧ではない)というキャンプ場に着いたら、ここも既にかなり一杯だったが(土曜日の朝8時半頃)、広さもあるので全く余裕がないわけではない。

そして、ここは当日の受付開始時間が遅いようで、ファミレスや回転寿司のように名前を記入するクリップボードが受付のところに置いてあったため、上から4番目に名前を書いてスタッフの出勤を待つことにした。この後に、たまたまここへ辿り着いたのは凄い偶然だったことが判明するが、それについては一番最後に書こうと思う。

こういったキャンプ場へは1台の車に何人か乗ってやってくるのが一般的なようだ。しかし我々は人数は5人だけど住んでいる地域がバラバラなため、各々車1台というエコロジカルとは言い難い(住んでいるところがバラバラなんで本当にどうしようもないのだが)グループだ。

最初に行ったキャンプ場でも「5台!?」となってしまったのだが、ここでも場所の確保が難しいようだった。分譲住宅地や墓地のようにキッチリ区画が整備されているオートキャンプ場のようなところだったら尚更車5台で集まってキャンプなんて難しそうだ。

しかし、ここはそんなにクッキリではないけど区分けされたサイトもあるが、曖昧な区域もある。親切なスタッフがなんとか工夫をしてくれたおかげで無事車5台で入場、まずはキャンプ設営となった。

日陰木陰がないと大袈裟ではなく命が危ない。まずはハイエースとキャラバンの間にタープを張る。バンが2台あれば、こうするとポール2本だけで張った場合よりタープをずっと広く使うことができる。

カングーに乗るメンバーは、観音開きの車体後部にこんな自作のタープを設置していた。ポールとタープは汎用品で、車に取り付けるフレームのような部分は自作している。このフレームはルーフレールに簡単に取り付けられるようになっているなかなかのアイディア品だ。

生地を買ってきてタープも自作することを考えたそうだが、通販で手頃な大きさの出来合いの製品を買ってしまった方が安上がりだったそうだ。しかし、既製品の流用でもご覧の通りオプションとまでは行かなくとも、合わせて作ったような出来栄えだ。

普段海岸付近の駐車場ではカングーの車内で寝ているが、ここはキャンプ場だから堂々とテントを張れるということもあり、全体がメッシュのMSRのテントのフライをかけずに蚊帳のように使い、このタープの下で寝ていた。

カングーついでの余談だが、カングーには日本で普通に見かける5人乗りのショートボディーよりホイールベースも全長も40cm近く長いロングボディーがある。日本には正規輸入されていないが、ヨーロッパではごく普通に走っている車なようだ。

そして日本で売っているカングーは乗用車バージョンのみのようだが、ベースは商用車。ロングボディーの商用車バージョンなんて良いなあと思ってしまう。荷室はNV200バネットやタウンエース/ライトエースくらいの広さか、それより少し広いくらいだろうか?

最近の日本の車メーカーはOEMが多く、商用車では特にそれが顕著で、各メーカーが数種類ずつバンをラインナップしていた時代のようなバリエーションがなくて面白みに欠ける。商用車も乗用車も似たようなものばかりで殺風景だ。こんな車も輸入されていたら、バリエーションが増えて街の風景を明るくすることに少しは貢献するのではと思う。

そのままでレジャーに使っても、キャンピングカーのベースとして使っても勿論良いと思うが、それだけではなく、普通に仕事で使われていたりしたら街もおしゃれになって明るくなる。気持ちや心が明るくなれば景気も良くなる、などといった考え方はできないだろうか?

日本人は車にしても作業服などにしても、とかく仕事用の物は質素で良いと言うよりお粗末で良いと考えるような傾向がある。車のシートなんかも商用車は粗末なものが多い。「仕事で使ってすぐ傷むようなものに金をかけられるか。」といった考え方だ。

しかし、仕事の時間てのは人生の大半を占める訳で、目先の利だけで考えて大半の時間を我慢して過ごすことが最終的に合理的であるとは思えない。反面、快適に仕事ができれば仕事の効率が上がり生産性が向上することは容易に想像がつく。本来仕事で使う物ほどお粗末であってはいけないはずだ。

そう考えるからなのか、ヨーロッパ車のお仕事車は内装などもお粗末な造りではないようだ。ヨーロッパやアメリカには見た目もカッコイイ大型のバンが普通に存在し、日本にはそれが存在せず、ハイエース・キャラバン以上のサイズは全てアルミの箱を背負ったキャブオーバートラックになってしまうのも、こういった考え方の違いが原因かもしれない。

今回のキャンプで学んだこと

カングーを見ていたら色々思うことがあり、話がキャンプからあらぬ方向へ脱線してしまったので、話をキャンプ場に戻す。今回のキャンプで学んだことが4つほどあった。

1つ目と2つ目は、冒頭でも触れた通り、真夏のキャンプ場の混雑ぶりを舐めてはいけないということと気候の勘違い。

日中は暑かったが、夜と早朝は快適な温度で快眠できたことは良かった。そして、朝靄のかかる湖面は風がなく鏡のようで透明度も高く、水中も良く見えた。大きな魚が泳いでいるのもSUPの上から見えたが、さすがにさかなクンの見つけたクニマスはいなかった。多分暑くて深いところに潜んでいるのだろう。

結局練習になったのは夕方と早朝で、日中ドラゴン(中日ドラゴンズの間違えではない)に乗っていたら、メンバーの中に機嫌が悪くなる奴も出る始末。本当に暑い国や地域では日中はあまり行動しないことが習慣となっているが、日本は元々そんなには暑くなかったから、そういった習慣がない。しかしもう日本も習慣自体を変えなければならない域に達しているのではないかと思うこの頃だ。

3つ目は傾斜の解消について。今回のキャンプサイトは湖の水際近くの緩い傾斜地だったため、ボードやカヌーを運ぶのには都合が良いけど、少し傾いた状態で車を駐車することとなってしまった。

私は足元にクッションを置くなどして寝床側で高さを調整したが、近くに停まっていたエコノラインベースの大きなクラスCは、通常整備の時に簡易的に床下を上げるためのスロープに乗り上げて高さ調整をしていた。

面白い方法だと思って帰ってから調べたら、キャンピングカー乗りの人達は、どうやらよくやっていることらしい。キャンピングカーや車中泊のことを書いているのに、こんなことも知らないかと思われてしまうかもしれないが、こういうところへあまり来ることがなく、「指定された場所に車を停めるのではなくて平らなところを探してから寝るのが鉄則」の私にとっては新鮮な光景だった。たまにはこういう人の多いところにも行ってみると、勉強になることもあるようだ。

ネット上の南米の大河で探してみたら、そんなに大きくないものなら3,000円くらいで売っていた。しかし、年に1回使うか使わないかと思うと寝床側で調整すれば良いかとも思うが、本来の用途に使うこともあるかと考えると、これをそのままポチッとするか、自作で何か工夫するか、やっぱり必要ないか、現在思案中だ。

4つ目は金銭面について。大抵のキャンプ場の料金設定は車の台数+人数と、場合によって+テントやタープの数で料金を計算するようなので、我々のように1人車1台なんてグループは、最も不経済な利用の仕方でもあるようだ。そんなことも読者の皆さまの方がよくご存知かもしれないが、利用機会が少ないので、今さらでお恥ずかしい話だが、これも勉強になったことの一つだ。

キャンプヴィレッジ「GNOME」

たまに難民キャンプかと思うほどにキチキチに詰められているキャンプ場を見かけることがあるが、そんなことにならないようにサイトとサイトの間は節度のある間隔が保たれている。

宿に泊まった方が良いのではと思えるような料金設定のキャンプ場もあるが、ここはそんなことはなく良心的な料金設定だ。収容可能人数に対して十分と思われる数の水洗の個室(女性用は確認していないが、少なくとも男性用はそうだったと感じた)。

場内の整備は過剰過ぎず自然感もあるが全体的に綺麗。スタッフも親切。たまたまかもしれないが夜中に馬鹿騒ぎするようなグループもいなかった。

失礼だが、今回は最初に行こうと思っていたキャンプ場(と言っても、他をあまりよく知らないというのが主な理由だが)に入れなかったから偶然利用させてもらったのだが、要するにとても良いキャンプ場だった。

キャンプヴィレッジGNOME
所在地:〒401-0332 山梨県南都留郡富士河口湖町西湖1030
TEL:0555-82-2650
チェックイン:13:00~16:00
チェックアウト: 9:00~12:00
管理棟営業時間:9:00~17:00

公式サイトはこちら

偶然の再会

しかし、最初の方に書いた偶然というのは、受付をしている時に壁に貼ってあったカヌー・カヤックの案内を見たことだ。なんと、ここでカヌー・カヤックのレンタルやスクールを運営している人は、もう20年もお会いしていなかった木村東吉さんだったのだ。

東吉さんは元々ポパイやメンズクラブのモデルをやっていた人なので見た目も勿論カッコイイのだが、アウトドアスポーツに精通し、食通でもあり、カレーと焼きそばと焼肉が定番だった日本の野外料理を、美味しくておしゃれな「アウトドアクッキング」に様変わりさせた人でもある(と少なくとも私は思っている)。

現在のキャンプブームに乗り、雨後の筍の如くアウトドアクッキングの専門家ような人が存在するが、東吉さんこそその先駆者だ。アウトドアスポーツを実践し、登山・野外活動といった泥臭いイメージがつきまとっていた「アウトドア」を違う方向へ牽引して行った人の1人でもある。

そして、もう20年位前に河口湖の近くに引っ越されたとは聞いていたのだが、お会いすることもなく時は過ぎていた。そうしたら、偶然入ったキャンプ場で会えたのだ。同じ湖でも違うキャンプ場に入っていたら会えなかったので、なんたる偶然。(木村東吉産のアウトドアライフスタイルブランド”5LAKES&MT”の公式サイトはこちら

キャンプ場も気持ち良いし、カヌー・カヤックに乗ったことのない人は西湖へ行ったら是非カヌー・カヤックにも乗ってみていただきたい。実は私も「本業はモデル」ではなくて、「カヤックとSUP屋」。