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【実体験】キャンピングカーのシンクをDIY修理!約6万円節約した補修方法を紹介

DIY修理で6万円節約できた話

キャンピングカーは、「家」と「車」がひとつになった、自由気ままな旅を楽しめる乗り物です。

そんなキャンピングカーで気になるのが、購入費用はもちろん、乗り始めてからの維持費やメンテナンス費用。
できることなら、少しでも出費を抑えながら長く快適に乗り続けたいものですよね。

しかし、キャンピングカーには専門的な設備が数多く搭載されているため、長く使っていると小さな不具合や故障が出てしまうことがあります。
さらに、部品の入手が難しかったり、修理費が想像以上に高額になったりするケースも少なくありません。

フルタイムでキャンピングカー生活を始めて3年半になる私たち夫婦の愛車でも、今回ついにトラブルが発生しました。
不具合が起きたのは、トイレのプラスチックシンク。

交換しようと部品を探したものの同じサイズのシンクは見つからず、メーカーに問い合わせると部品代だけで約7万円とのこと。
簡単には決断できない金額だったため、私たちはFRPレジンを使ったDIY補修に挑戦することに。

今回は、その修理の手順と実際にやってみて分かったポイントをまとめてご紹介します。

不具合や故障は「キャンピングカーあるある?」


キャンピングカーのメンテナンス中

私たちは、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅している夫婦です。

2023年に旅をスタートしてから気づけば3年半。
これまで訪れた国は32カ国になりました。

旅の相棒は、2005年製のFiat Ducatoをベースにした中古キャンピングカー。
全長6.7m、高さ2.7mとヨーロッパでは比較的一般的なサイズですが、日本では大型キャンピングカーに分類される大きさです。

ヨーロッパの景色

車内にはベッドやキッチン、冷蔵庫、オーブン、トイレ、シャワーを完備。
コンパクトな空間ながら、暮らしに必要な設備がぎゅっと詰まっています。

キャンピングカーの車内

そんなキャンピングカー生活での悩みのひとつになるのが、メンテナンス費用です。

キャンピングカーには専用部品が多く使われており、軽量化や特殊な形状を優先して作られているため、一般的な住宅設備や自動車部品よりも高額なケースが少なくありません。
さらに、修理や交換には専門知識が必要になることも多く、整備工場へ依頼すると想像以上の出費になることもあります。

実際、旅人仲間からは「冷蔵庫が壊れて交換に数十万円かかった」「ボイラーの故障で40万円近い出費になった」といった話を聞くこともあり、私たちも「どうか壊れませんように……」と願いながら日々旅を続けています。

もちろん、旅に出る前にはできる限りの準備をしました。

安心して長旅をスタートできるよう、約40万円をかけて車両全体の点検やメンテナンス、消耗部品の交換を実施。

万全の状態でヨーロッパ旅へ出発したのです。
しかし、どれだけ準備をしていても不具合を完全に防ぐことはできません。

これまでにも、水道ポンプの交換(約1万円)、バッテリーの交換(約19万円)、最新のガスボンベシステム導入(約11万円)など、さまざまなトラブルや設備更新を経験してきました。

キャンピングカー修理中

キャンピングカーで長く旅をしていると、こうした設備の不具合はある意味「あるある」なのかもしれません。

だからこそ、トラブルが起きたときにどう対処するか、そして自分で修理できるものはDIYで対応できないかを知っておくことは、維持費を抑えるうえで大きなポイントになると感じています。

そして今回、新たに発生したのがトイレのシンクの破損でした。

バッテリー交換をした時の詳しい記事はこちら
キャンピングカーの故障の大変さをまとめた記事はこちら

トイレのプラスチックシンクにひび割れが…


キャンピングカーのシンク

これまで3年半の旅のなかで、いくつかの設備トラブルを経験してきましたが、今回新たに発生したのが「トイレ内のシンクのひび割れ」でした。

車内にはキッチンとトイレの2カ所にシンクがあります。
トイレのシンクは軽量化のため、プラスチック製のシンクが使われていました。

しかし、長年の使用による経年劣化の影響なのか、ある日、排水口付近にひびを発見。

キャンピングカーのシンクのヒビ

最初は軽度だったので、シリコンで隙間を埋めて応急処置をしました。

しばらくは問題なく使えていたのですが、数カ月が経つにつれてひびは徐々に拡大。
やがてシンク下から水が漏れるようになってしまいました。

このままでは安心して使えないため、いよいよ本格的な修理を検討することにしました。

交換しようとしたが、まさかの問題発生!


キャンピングカーのシンクの修理

シンクにひびが入ってしまったものの、最初はそれほど深刻には考えていませんでした。

「プラスチック製のシンクだし、交換すればすぐ直るだろう」そんな軽い気持ちで、交換用のシンク探しを始めたのです。
ところが、ここから予想外の苦戦が始まりました。

まずはインターネットで同じサイズのシンクを探してみましたが、なかなか見つかりません。
キャンピングカー用品を扱うホームセンターを調べたり、実際に店舗へ足を運んだりしましたが、条件に合うものはゼロ。

私たちはヨーロッパ各地を巡りながら暮らしているため、滞在先の国々でも探してみましたが、結果は同じ。

シンク

「近いサイズや形なら何とかなるかも?」といくつか試してみましたが、これも失敗。
シンクは見た目以上にサイズや形状が重要で、少しでも違うと取り付けできなかったり、周囲に隙間ができてしまったりします。

そこで最後の頼みの綱として、キャンピングカーのメーカーへ直接問い合わせてみることにしました。

すると返ってきたのは、さらに驚きの回答。

私たちの車両に使われているシンクは古いモデルのため、在庫はなし。
ただし、同じサイズの代替品を用意することは可能とのことでした。

その場合の部品代は400ユーロ(約7万3千円)。
しかも、この金額には輸送費や取り付け費用は含まれていません。

すべてを含めると、さらに出費は大きくなります。

ひび割れを直すために7万円以上かかる可能性があると分かり、私たちは一気に頭を抱えてしまいました。

「自分たちで直す」という決断に


プラスチック製のシンクひとつで約7万円。
その金額は、私たちにとって簡単に「お願いします」と言える額ではありませんでした。

普段からできるだけ出費を抑えながら、低コストでキャンピングカー旅をしている私たちにとって、シンク交換にこれだけの費用をかけるのは大きな負担です。

そこで考えたのが、「いっそのこと、自分たちで直せないだろうか?」という方法でした。
もちろん、これまでシンクの補修をしたことはありません。

それでも、交換以外の選択肢を探そうと、ネットや動画で情報収集を開始。
調べていくうちに、今回のようなプラスチック製シンクのひび割れには、FRPレジンを使った補修が有効なことが分かってきました。

FRPレジンは軽量でありながら強度が高く、ボートやキャンピングカーの外装、自動車のエアロパーツやボディ補修にも使われている素材です。
さらに、必要な材料をそろえても費用は数千円程度。

初めて扱う材料でしたが、「もしかしたら直せるかもしれない」という期待を胸に、DIY補修へ挑戦することにしたのです。

DIYでシンクを補修「1回目はまさかの失敗…」


シンク作成

今回の補修で使用したアイテムはこちらです。
・FRPレジンキット(ガラスマット・ポリエステル樹脂・硬化剤)
・筆
・ヘラ
・ヤスリ
・ドリル
・カラースプレー

まずは、壊れたシンクを取り外す作業からスタートしました。

キャンピングカーのシンク修理中

しかし、ここでも予想外の事態が。
シンクは長年の使用でかなり劣化していたようで、少し力を加えただけでプラスチックがポロポロと崩れていきます。

「やっぱり、もうこのシンクは寿命だな」と改めて感じました。

キャンピングカーのシンク修理中

なんとかシンクを無事取り外したら、いよいよFRPレジンを使った補修作業です。

FRPレジンは作業中に独特の強い臭いが発生し、健康に悪影響を及ぼすおそれがあるため、私たちは換気の良い屋外で作業することにしました。
天気予報とにらめっこしながら晴れの日を選び、人の少ない駐車場の一角を借りて作業を進めます。

キャンピングカーのシンク修理中

補修方法は意外とシンプルです。

まず、穴の空いた部分にガラスマットを当て、その上からポリエステル樹脂と硬化剤を混ぜたものを筆で塗っていきます。
ガラスマット全体に樹脂が染み込むよう、丁寧に重ねていけば作業自体は完了です。

あとは硬化するのを待つだけ。
……のはずだったのですが、ここでまさかの問題が発生しました。

本来であれば1時間ほどで硬化し始めるはずなのに、何時間待っても表面はベタベタのまま。
乾燥すると青っぽい色から透明に変わるはずでしたが、見た目もまったく変化しません。

「おかしいな……」

キャンピングカーのシンク修理中

さらに一晩置いてみましたが、結果は同じ。
触るとネチョッとしたままで、まったく固まる気配がありませんでした。

「一体何を間違えたんだろう?」
焦りながらインターネットで調べてみると、原因は意外なところにありました。

FRPレジンは20〜25℃前後が硬化に適した温度で、10℃以下になると硬化不良を起こすことがあるそうです。

その時の私たちの環境はというと、2月の真冬のヨーロッパ。
気温は0℃前後の日が続いていました。

「そりゃ固まらないわけだ!」
ようやく原因が判明し、夫婦そろって納得。

しかし、新たな問題も発生します。

キャンピングカーの車内なら暖房で20℃以上にできますが、あの強烈な臭いの中で作業するのは体に良くありません。
かといって、家を借りて作業するわけにもいかない。

「冬のヨーロッパじゃ、もう補修できないんじゃ……」

そう思ってしまうほど、行き詰まってしまいました。

諦めるにはまだ早い!気を取り直して再挑戦


キャンピングカーのシンク修理中

そこで頭をひねって出したアイデアは、「簡易的なビニールハウスを作る」というもの。
テーブルの下にシンクを置き、その周囲をビニールで囲って小さな温室を作る。

そして中にファンヒーターを入れて温度を上げる作戦です。

これなら屋外のまま作業できますし、臭いの問題もありません。

「もしかしたら、これでいけるかも?」
そうして、再び挑戦することにしました。

まずは失敗したFRPを取り除く作業から。

1回目のレジンは完全に硬化不良を起こしていたため、ヘラを使ってベタベタの青い樹脂をすべて剥がしていきます。
そして再びガラスマットを貼り、ポリエステル樹脂と硬化剤を塗り込む作業を最初からやり直しました。

キャンピングカーのシンク修理中

筆で、ポリエステル樹脂と硬化剤をガラスマットの上に塗っていく。

キャンピングカーのシンク修理中

シンクの裏全体にまんべんなく塗っていく。

2回目ということもあり、今度はより慎重に、ムラが出ないよう丁寧に施工
約30分で作業を終えると、気温が下がる前に急いで手作りビニールハウスの中へシンクを入れました。

キャンピングカーのシンク修理中

「頼む、今度こそ成功してくれ……!」
そんな気持ちで待つこと約2時間。

恐る恐る確認してみると、なんと、カチカチに固まっているではありませんか!
穴もしっかり塞がり、見た目にも補修できているのが分かります。

「やったー!」思わず夫婦で大喜び。

キャンピングカーのシンク修理中

苦労しただけに、成功した瞬間の嬉しさは格別でした。
とはいえ、作業はまだ終わりではありません。

一晩かけて完全硬化させた後、今度はヤスリを使って表面を整えていきます。

キャンピングカーのシンクをヤスリがけ

段差や凸凹を少しずつ削りながら、できるだけ滑らかな仕上がりを目指しました。

その後はドリルで新しく排水口用の穴を開けます。
これまた排水口と同じサイズのドリル刃を探すのに苦労しましたが、無事にきれいな穴を開けることができました。

キャンピングカーのシンク修理完了

そして、いよいよ最大のチェックポイントです。
果たして水漏れはしないのか――。

実際にシンクへ水を張って確認してみると、結果は大成功!

補修箇所からの水漏れは一切なく、防水性能も問題なし。
ひび割れていたシンクが、再び問題なく使える状態によみがえった瞬間です。

しかし、まだ最後の仕上げが残っています。
補修した部分はFRPの色が残り、見た目がまだらだったため、最後にカラースプレーで塗装を行いました。

キャンピングカーのシンクをスプレー塗装

まず下地スプレーを吹き付けて乾燥させ、その後に白色のスプレーで全体を塗装。

こうして見た目もきれいに仕上がり、シンクは無事復活しました。

結果:シンクの補修大成功!6万円もの節約に


キャンピングカーのシンク

試行錯誤の末、なんとかシンクの補修は無事に成功。
FRPレジンはしっかり硬化し、水を入れても漏れは一切なし。

見た目もきれいに仕上がり、実用面でもまったく問題のないシンクへと復活しました。

完成したシンクを見たときは「本当に自分たちで直せたんだ」という達成感でいっぱいになりました。
とはいえ、今回のDIYは決してスムーズな道のりではありません。

私たちはキャンピングカーで旅しながら生活しているため、作業場所や天候に大きく左右されます。

雨の日はもちろん作業できず、駐車場所によってはスペースを確保できず、思うように進められない日も多くありました。
その結果、補修完了までにかかった期間は約1カ月。

天気や環境に左右されながら少しずつ進めて、やっと完了しました。
時間がかかりましたが、振り返ってみると得られたものは大きかったです。

私たちはこれまで本格的なDIYの経験がなく、FRPレジンを扱うのも今回が初めてでした。

しかし、実際にやってみると手順自体はシンプルで、必要な知識を調べながら丁寧に作業すれば十分対応できることが分かりました。
そのため、私たちのようなDIY未経験者でもしっかり工程や必要アイテムを調べればできると感じました。

今回の経験を通して「まずは自分で調べて挑戦してみる」という選択肢が増えたことは、大きな収穫だったと思います。

そして気になる費用ですが、今回かかった材料費は合計で1万円以下でした。
メーカーに依頼した場合は約7万円かかる予定だったので、結果的に約6万円もの節約につながったことになります。

金額だけを見ても大きな成果ですが、それ以上に「自分たちの手で直せた」という経験は、今後の旅の中でも大きな自信と学びになりました。

まとめ


今回のシンク補修を通して改めて感じたのは、キャンピングカーの修理は「すべて業者に頼るしかない」というわけではなく、DIYで対応できる部分も意外と多いということです。

もちろん、すべての故障や不具合を自分で直せるわけではありません。

素材の特性や正しい手順を知らずに作業すると、かえって状態を悪化させてしまう可能性もあります。
そのため、事前にしっかりとインターネットや資料で調べ、正しい知識を持ったうえで取り組むことがとても大切だと感じました。

これからもトラブルはきっと起きると思いますが、そのたびに学びながら少しずつ自分たちで対応できる範囲を広げていきたいと思います。

Luana

登山、キャンプ、旅が大好きな夫婦です。 日本を飛び出し、イタリアで中古キャンピングカーを購入し、ヨーロッパ一周中です。自然の絶景スポットが好きで、観光ガイドブックには載っていないヨーロッパの絶景スポットをキャンピングカーで周りながらをたくさんお届けします。 旅の様子はInstagram、YouTubeでも発信しています、よかったらご覧ください!