灼熱地獄の真夏の車中泊を乗り切ろう!エアコンに頼らない涼の取り方特集

灼熱地獄の真夏の車中泊を乗り切ろう!エアコンに頼らない涼の取り方特集



真夏の車中泊はしんどい

「夏はキャンプのシーズン」のように思われているが、余程涼しいところにでも行かなければ、車中泊には受難のシーズンでもある。良い寝袋や良いマットがあれば電気仕掛けなどなくても寒さは凌ぐことができる。

しかし逃げられないのは寒さより暑さだ。どちらかと言えば寒いのが嫌いで、冬より夏、寒いところより暑い所の方が好きな私だが、気持ちだけではどうしようもない、生物として耐えられる限度というものがある。

エアコンをつけたままにしておくためにアイドリング状態で道の駅や高速のPAで長時間駐車するのは世のために良くないから反則技だ。無駄な排ガスも良くないが、道の駅とかで夜中にエアコンのせいで度々エンジンがグワーっと唸りだす車がいるが、あれは本当に迷惑だ。

停車中に使えるエアコン装備の立派なキャンピングカーも、サブバッテリーだけで長時間使用するのはかなり厳しいようで、現実的にエアコンを長時間使えるのは電源の取れるRVパークなどにほぼ限定されてしまうようだ。

しかし、実際にこれまで私は夏の車中泊をエアコンなしで乗り切ってきたわけでもあるし、これからもエアコンなしで快適に暮らせる方法を更に研究して行きたいと思っている。なので、今回はエアコンの使用以外での夏の夜の暑さ対策などについてお話したい。

遮光

車 遮光

冷やすより先ず温めないってことで、日中の駐車中は遮光が基本中の基本。住宅用の窓ガラスのコマーシャルとかでも言っているけど、先ずは窓の断熱。

車中泊 すだれ

また、換気のためにドアを開け放っている時も、ちょっとこんな工夫をするだけで全然違う。これはすだれの上の部分に帯状のマグネットシートを付けてある。

換気と虫除け

エアコンを使わないなら風を通したい。しかし、換気のために窓やドアを開けておくと室内に蚊などの虫が入ってしまう。窓やドアに付ける網戸も効果はあるが、ドアの開け閉めの際に虫は必ず侵入する。

狭い車内で夜中に蚊の鳴く音がすると最悪。虫除けは暑さ対策ではないけど、換気とセットで考えておくべきだ。

虫除け

以前は蚊取り線香を焚いたり(現在も車外にいるときに使っているが)、電池式の蚊取りを使っていたが、現在は「プシュッと一吹きで蚊を撃退」的な便利なものがある。

なんだか体に悪そうな気がしなくもないが、大変効果はあるし、睡眠不足の方が体に悪いことは確実だ。現在はこれと体にスプレーしたり塗ったりする虫除けを併用している。

私は幼少の頃、田舎のばあちゃんの家に行くと、山に入るときはばあちゃんに虫除けとかでなく、直接殺虫剤のスプレーをかけられていた。

これはこれで非常に危険なことで、もしかしてそのせいで頭が悪くなってしまったのかも知れないが、まあなんとか半世紀も生き長らえている。ダニみたいに小さな奴に噛まれて死ぬよりは殺虫剤をかけられた方がマシだったのかも知れない。

扇風機

車中泊 扇風機

直接風を受けなくても空気が動いているのと淀んでいるのとでは大違い。そこでやはり扇風機。扇風機はこれまでも車用の12Vのものや小型の交流100Vのもの(インバーターが必要)、パソコンなどのUSBから電源供給するデスク用ファンなど色々使ってきたが、どれも造りがちゃちなものが多くて最近新調した。

これはUSBから電源供給ができて、交流100Vのアダプターも付属していて、乾電池も使える3電源タイプのポータブル扇風機。モバイルバッテリーや乾電池を使えば車外でも勿論使用可能。また、これでタイマーも付いているから夜中に冷えるような場所でも寝冷えの心配がない。

車用の製品は電源が大抵12Vとか24V用だから、サブバッテリーの付いていない車で車中泊を考えているような人は、車用品から選ぶよりこんなものを選んだ方が良いと思う。

実際私もキャラバンにはソーラーパネルとサブバッテリーとインバーターも付けてあるから電源は何でも良い(もちろんUSBでも)のだが、バモスにはそれがないから思いついた選択肢だ。

ところで、扇風機の風に当たり続けたまま寝ると死に至る危険があるなんて話を聞いたことがあり、私も以前は少しビビっていたのだが、ウィキペディアによると扇風機の風で「低体温症による死亡説」や「脱水症状から塞栓症を起こして死亡する説」は出所の怪しい都市伝説だそうだ。

しかし酔っ払って腹を出して、腹に扇風機の風を当てて寝たら下痢することは間違いない。最低限、そんなことへの注意は必要だ。

ドウシシャ 卓上扇風機 スリムコンパクトファン 3電源(AC USB 乾電池) 風量3段階 静音 ピエリア ホワイト FSU-106U WH
ドウシシャ(DOSHISHA)

キャンプ用のメッシュのコット・ベッド

キャンプ用ベッド

寝ている間に「背中が汗でびっしょり」を防ぐ効果的な方法。私は熱帯夜の夜は家でも使っている。青い方は20年以上使っているけど現役。ベッドを設置していないバンなら荷室に置くことができ、この上にマットを置けば暑くない季節も使えるし、下に荷物も置ける。家ではゲスト用のベッドにもなる。

青い方はたためるけど車での運搬が基本のサイズと重さだが、白い方は軽くてたためばバックパックに収まるサイズになるから、SUPやカヤックに積んで持ち出すことも可能。

キャンプ用ベッド 車内

そして高さが低いため、上の画像のようにマットの代わりに寝台の上に設置することができる。ということで、現在キャラバンでは夏はこれ。

冷感敷パッド

冷感パッド

「reikan」とキーボードを打ったら最初に霊感が出てきた。それも少し気温が下がる感じはするが、そっちではなく冷感。先に紹介したコットは快適だが、長さが結構あってバモスの室内にはフィットしない。「視線は熱いが〇〇はひんやり〜」のTVコマーシャルにつられてつい買ってしまった!

確かに触ってみると冷んやり感はある。しかし家で試しに使ってみたけど、まだそんなに暑くなっていないから効果は未知数。あのコマーシャルで寝返りする人のような笑顔に自分もなれることを期待している。

頭を冷やす

反省するという意味ではない。脇の下を冷やすと血液の温度が下がって涼しくなるそうだが、頭や首筋も効果的だ。一泊だったら、冷凍庫で凍らすジェルタイプの枕を家からクーラーボックスに入れて持って行くと、陽射しの強い暑い日に一日中海に出ていた場合などは特に効果が絶大で大変ありがたい。しかし、二泊以上だとそうは行かない。

冷感枕

それで最近購入してみたのが、これはホームセンターのセール品だけど、冷感敷パッドと同じような素材の枕カバー。氷枕には敵わないけど、ないよりずっと良さそうだ。

そしてまだ入手していないから画像もないが、昔ながらのゴム製でレンガ色の氷枕。これなら旅先でもコンビニで買った氷やスーパーで食材保冷用に貰える氷で冷やすことができて便利そう。

家の中もお店でも探したけど見つからず、Amazonで見つかったので、もう一度家の中を探しても見つからなかったら近日中に買ってみようと思う。

給水

ちなみに、コンビニで買った氷が溶けると捨ててしまう人がいるが、あの氷の元の水は飲んでも美味しい水だから捨てるなんて勿体ない。

私は溶けてきたら緩くならないうちにこんなジャグの中に移して、飲料水として使っている。さすがにゴム枕の中に直接入れたやつは飲みたくないけど。

シート用の送風機

VW TypeⅡや貰い物のバネット(ボンゴのOEM)に乗っていた頃は、どっちもエアコンがない車だったから走行中も扇風機を使っていた。

VW TypeⅡはリアエンジンだから室内にエンジンの熱気が伝わりにくく窓を開ければ案外涼しくて、現在の車には付いていない三角窓も良い具合に風を取り込んでくれて快適だったが、渋滞すると扇風機の出番が回ってきた。しかし、それより夏の渋滞中は人よりむしろ空冷エンジンの方が心配だった。

VW TypeⅡはそんなわけで案外エアコンなしでも渋滞中以外は問題がなかったのだが、バネットはシートの下からエンジンの熱気が上がってきて灼熱地獄になりそうなこともあった。だから引き取り手もなくてタダで貰えたのかって今頃気付いた。

車内 シート

それで、そのエアコンなしバネットは窓全開+扇風機は当然で、更に座席に敷くこんな物も使っていた。これはファンから送られてきた風が背中とお尻に行き渡るようになっているアイディア商品。

バネットに乗らなくなってからは使っていなかったのだけど、これを書いていて、これがあったことを思い出したら、素晴らしいアイディアが浮かんでしまった。これをコットの下に入れて寝たら最高なんじゃないだろうか。

ベッド下 送風

「視線は熱いが〇〇はひんやり〜」の下に敷いても良いかも知れない。または寝ている横に立て掛けておいても、広い面から柔らかい風が送られてきて快適そうだ。電源が12Vだからサブバッテリーを積んでいるキャラバン限定になってしまい、現状バモスでは使えないが、この夏は是非キャラバンで試してみようと思う。

今後の課題は換気扇

以前、小さなソーラーパネルがついていて、それを電源にモーターを回す小さな換気扇を買ったことがある。窓に挟んで使うようになっているから、ほとんどの車で使うことができて良いアイディアではあるのだが、パワーは弱く、どこまで効果があったのかよく分からないうちに紫外線で劣化したのかプラスチックが割れて壊れてしまった。

それで今度はキャラバン用バモス用とも換気扇を自作してみようと現在模索中。なんてことを以前にも書いた気がするが、まだ着手していない。梅雨が明けるまでには本当になんとかしたい。