知識
「風が吹けばタイヤ屋が儲かる」台風通過後の道には危険な落とし物がいっぱい!踏んでパンクしないためにはアレ注意?

平均で年3回台風が上陸する日本列島

©PhotoGranary/stock.adobe.com
日本では7月から9月にかけて、毎年のように台風が上陸しています。
一度も上陸がない年もありますが、多い年は10回も上陸しており、平均すると年3個ほどの台風が日本に上陸していることになります。
台風が上陸すれば大雨による洪水や浸水、土砂崩れなどのほか、強風によって樹木や建物等の倒壊といった被害が各地で発生し、また運休や遅延といった交通機関の乱れ、商業施設などの休業と、社会的な影響も少なくありません。
上陸しなくとも接近しただけで天気は不安定になり、接近する台風は1年あたり11個。
台風は7月から9月の3ヶ月間に発生することが多いため、夏の間はほぼ毎週のように台風が接近していることになります。
車を運転する人にとっても強風で車が煽られたり、道路が冠水してしまっていたりといった影響があり、台風が接近・上陸中は可能であれば運転は控えたほうが安全です。
一転して、台風通過後は雲一つない青空が広がり、気持ちのいい天気となります。
ドライブに出かければいい景色が楽しめそうですが、実は台風通過後の道路には危険がたくさんあるため、いつも以上に注意しなければなりません。
台風通過後の道路の落下物にはどんなものがある?

©tech_studio/stock.adobe.com
以前MOBYで台風通過後の道路を調査したところ、多い順で「木の枝」「ビニール袋」「石ころ」「空き缶・ペットボトル」「釘」「工具類」「古紙・チラシ類」「高さ1mほどの立て看板」が落下物として確認できました。
強風によって飛散したこれらに車が接触してしまうと、ものによっては車体やガラスに傷が入ったりしてしまうのはもちろん、タイヤで踏んでパンクしてしまうおそれがあります。
実際に、強風で飛ばされてきた角材を踏んでタイヤがパンクし、車体底部に大きな傷が入ってしまったという例も。
JAFの調べによると、タイヤトラブルの件数は年間で30万件以上発生していて、落下物を踏んでしまったことによる急なパンクは8000件以上。
毎日、20件以上もあるということがわかります。
運転中は道路上の落下物にも十分注意しなければなりませんが、台風通過後はより一層の注意をするべきであると言えるでしょう。
次のページ▷▷▷【どうしたらいい?台風通過後でも注意しないと大事故の可能性も!】
強風時に通過すると飛来物との接触がありそうな場所は?

@Björn Wylezich/stock.adobe.com
また、落下物が多く見られたのは、沿道に街路樹がある道路や、立て看板やゴミ箱が設定されている公園や商店街の近くを通る道路でした。
これらの近くでは、台風通過後の落下物にはもちろん、強風が吹いている間の飛来物にも気をつけなければなりません。
細い枝や紙ゴミなどであれば車体にあたっても大きな傷などは入りませんが、硬いものや大きいものが当たればボディやガラスへのダメージが入るのはもちろん、ガラスを突き破り車内へ飛び込んでくるおそれもあります。
強風時にはそういった危険があるためできれば運転を控えたいところですが、運転をしなければならない状況の場合は、そういった危険があることを十分に踏まえ、無事に目的地までたどり着けるよう慎重に運転することが重要となります。
台風通過後の運転でいつも以上に意識するべきこと

©Imaging L/stock.adobe.com
落下物や飛来物を安全に回避するためには、早めにそれらを認識し、余裕を持って操作をすることが大切です。
車間距離を詰めていると、前走車が通過したあとに発見した落下物や飛来物を、ハンドル操作が間に合わず接触してしまったり、急なハンドル操作により車体がバランスを崩して事故につながる場合があります。
ほかにもながらスマホ等の前方不注意を招く運転も、落下物や飛来物の発見が遅れてしまいます。
こうした危険な運転は普段からしてはいけないのですが、落下物や飛来物が多くなった状況でもこのような運転をするのは、より事故が起こる可能性が高まり、大変危険です。
台風通過後は天気がよいことが多く、景色を見ようとよそ見をしてしまったり、気分が上がってスピードを出しすぎてしまいがちですが、思わぬ危険を見落とさないよう、普段以上に気を引き締めて運転しましょう。
ライター:MOBY編集部
オリジナルサイトで読む