カヤック・SUPで夏を満喫する!水辺での車中泊の魅力

カヤック・SUPで夏を満喫する!水辺での車中泊の魅力




水辺で車中泊をする魅力


水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

ウォータースポーツを愛好する人にとって水辺で車中泊をする最たる理由はフィールドに近いことだが、それによる実質的な利点は以下のようなものが挙げられる。

• 道具類(ボードやカヤックなど)の運搬が楽。
• 朝起きてすぐにフィールドの様子をチェックできる(例えばサーフィンだったら波の様子など)。
• 早朝から活動を開始でき、そういった意味でも時間的な無駄が少ない。
• 夜釣り、朝一番の釣りには近くで寝てしまうのが最も合理的。
• VANやキャンピングカーなど車内が広く室内高の高い車種は中で着替えなどもしやすい。
• 宿泊地が遠い場合は道具を一旦全て片付けてクルマに積み込んで移動しなければならないが、それを省くことができる。→日暮れギリギリまで楽しむことができ、翌日また一から準備し直さずに済む。



プライベート空間の確保


また、クルマという基地が近くにあることで利便性だけでなく安心感も増し、初心者にとってはウォータースポーツへのハードルが低くなるのではないかと思う。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

特に女性は水辺の近くにプラベート空間を確保できることが大きな魅力といった意見もある。

泊まらなかったとしても、車中泊仕様車はウォータースポーツにとっては何かと便利なことが多い。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

また、前の項目で私はクルマをベースにワンウェイのパドリングトリップに出ることがあると述べたが、キャンプ道具をボードやカヤックに積み込んでキャンプツーリングに出て、数日間戻らないようこともある。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

そういったツーリング中のキャンプ(クルマを使わないキャンプ)も楽しいのだが、泊まれる部屋もある愛車へ戻ってくると「やれやれ我が家が一番」のような気分になり(そう思うなら旅になど出なければ良いのにとも思うのだが、何故かまた足が向いてしまう)、家に帰ったような感覚になる。

愛車への愛着が増し、頼もしく感じる瞬間だ。

時間と気持ちにゆとりが生まれる


また、泊まりであれば時間にゆとりが生まれることでも良いことがある。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

例えば、海は1日で全く様子が変わることがある。

川には急な増水という危険が潜み、海より初心者が安心と思いがちな湖でも急に風が強くなることがあり、実際にそれが原因の事故は残念ながら度々発生している。

限られた時間で無理して遊ぼうとするのは大変危険(上級者よりせっかく来たのだからとむしろ初心者がやってしまいがちな失敗)なことだが、泊まりなら安全な状況の時間帯にのみに遊ぼうと、時間だけでなく気持ちにもゆとりが生まれる。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

フィールド近くで泊まってウォータースポーツを楽しむのは安全面でも良い効果があるのだ。

しかし、こういった実質的な利点以外にも水辺での車中泊には魅力がたくさんある。

経験上知っているそういった魅力についても紹介しておこう。

景色景観を楽しめる


水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

帰りの時間を気にせず楽しめるのも水辺で車中泊をする利点だが、スポーツを楽しんでいる時間だけでなく、その後に運転しなくて済むことでも色々な意味で良いことはたくさんある。

例えば、日中に海を眺めるのももちろん良いのだが、夕方~夜~早朝の海辺にも素晴らしい景観が広がっている

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

水平線から昇る太陽を拝みたければ、普通は夜中に車を走らせなければならないが、日の昇る方角に向いた海岸付近で車中泊をしておけば、日の出直前に起きても間に合う。

これも海辺で車中泊をする大きな利点の一つで、日の出も良いと思うのだが、私はどちらかと言えば水平線に向かって沈む夕日の方が好きだ。

しかし、水平線と日の沈む方角が合っていても(同じ場所でも日没する方角は時期によって思いの外大きく変わる)、夕日が水平線に沈む場面に出会える確率は案外高くない

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

空が快晴のようでも、西の空の水平線付近にはなんとなくうっすら雲がかかっているような感じになっていることが多いからだ。

水平線に日が沈む様子を見られる確率は、水平線からの日の出を拝める確率よりおそらく低く、そんな希少性もあって好きなのかもしれないが、日の出を見て今日も一日頑張ろうという気持ちを抱くより、夕日を見ている時に感じる今日も楽しかっただけでなく、「明日も良い日になりそうな予感」の方が強いからなのかもしれない。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

夕日が海に沈む向きに合わせて宿泊地を選ぶのも良いと思う(実際に私はそうすることがある)し、この光景に出逢えるまで見られる海岸に通うのも良いと思う。

それくらい価値のある光景だ。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

とにかく、日常的に海を見慣れている私にも海に夕日の沈む光景は格別で、夕日マニアを自称するほどだ。

夕日について長く語ってしまったが、月夜の晩も良い。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

月が大きい時の晴れている夜に月光で照らされた海面の光景も素晴らしい

少々ベタな表現ではあるが、素晴らしい絵画を観ているような光景に出逢うこともある。

これは湖畔でも海とはまたちょっと違った魅力的な光景が展開されるので、月が大きい時の海辺や湖畔はとにかく魅力大だ

もう一つ夜の海の幻想的な光景の代表といえば、夜光虫の放つ光だ。

これは目安となる兆候もあるにはあるが、予測が簡単ではなく、かなり運任せのようなことになってはしまう。

しかし、崩れる波が青白く光る光景は、文字通り筆舌に尽くし難い本当に素晴らしいものだ。

とは言え、これらはどれもこれも当たり前だが、夜の海辺に出なければ出逢うことのできない光景だ。

ウォータースポーツを楽しむ人にとって、これらは大きな副産物のようなものだが、こういった光景を見に行くためだけに水辺で車中泊をするのも良いのではないかと思う。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

キャンプ=野外料理のような意味になりつつあるような昨今だが、キャンプにしろ車中泊にしろ、海辺で宿泊するなら夕方は料理に時間を費やすより夕暮れ時の光景を楽しむことをおすすめする

夜も車内に篭ってゲームをしたり動画を観たりして過ごすだけでなく(個人の趣味なのでとやく言うつもりはないが)、夜の海や湖の光景を楽しむことを大いにおすすめしたい。

比較的涼しい


水辺は夕方になると良い風が吹いて涼しくなることが多い。

暑い時期でも比較的涼しくなることが多いのも水辺の魅力だ。

もちろん地形や標高によっても全然違うし、同じ場所でも日によって条件が全く変わってしまうことも多々あり、全然涼しくないこともある。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

しかし、水気のない内陸より涼しいことが多いことは確かだ。

最近は本土より沖縄の方が最高気温が低いことが珍しくないが、車中泊ではないけれど、真夏に南方の無人島でキャンプしていて暑くて眠れなかった経験などない。

海から風の渡ってくる海辺は涼しいのだ。

ウォータースポーツの楽しみ方は大きく分ければ二通り


水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

ツアーやガイドの専門業者と楽しむ


現在はカヤックのツアーやガイドを専門とする業者もたくさん存在するが、私がカヤックを始めた頃はそんな業者などなく、ツアーやスクールはカヌー・カヤックショップやアウトドアショップ(カヌー・カヤックのみの専門店は少なかった)が開催していた。

また、「カヌー」程度は一般にも知られている単語だったが、シーカヤックなんて言葉は全く一般的には通じない言葉だった頃だ。

そして、基本的にはカヤックを継続的に楽しむということは、自分のカヤックや道具類を手に入れることを意味していた。

現在はシーカヤックという言葉も一般に浸透したが、大きく変わったことがある。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

私がシーヤックやSUP屋だと言うと、「どこでやっている(開催している)のですか?」と訊かれ、「ツアーの運営などよりボードやカヤックを販売することの方がメインです。」と答えると、「シーカヤックを個人で買う人なんているんですか?!」と驚かれてしまうことが多いのだ。

言葉は浸透したものの、それは一般的には業者のツアーに参加するものとして認識されるようになってしまったようなのだ。

確かに始める時は信頼のおけるショップやスクールで手ほどきを受けた方が良いと言うより、よほど何か他の水関係のスポーツや仕事に精通しているのでもなければ絶対にそうしていただきたいと思う。

専らツアーに参加するのもカヌー・カヤック・SUPの楽しみ方の一つの方法ではある。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

しかし、ツアーに参加してガイドの後をついて行くのと、自分の力(技術も知識も含めた力)で漕ぎ進んで行くのとでは世界観が全く異なる。

ツアーに参加すれば景色の良いところに連れて行ってもらえるし、自分の力だけでは行けないようなところに連れて行ってもらえるかもしれない。

そして、何より初心者にとってはガイドがいると安心だ。

個人で楽しむ


しかし、良いところに案内してもらえるのも良いかもしれないが、自分で見つける楽しみは格別だ。

また、ガイドについていれば特に何も考えることなくパドリングしていれば良いが、経験を積んで知識も増やして自分の判断と力で漕いでいけるようになることが、本当に楽しい部分、醍醐味なのにあと私は思ってしまう。

そして、私は今でも海に出れば爽快でワクワクするが、初心者がガイドやインストラクターなしで初めて自分で漕ぎ出せば、それまで連れて行ってもらっていた見慣れた風景も全然違ったものに見え、傍目には大したことには思えないようなことでも、本人の満足感や達成感は非常に高く、初心者中級者の頃の良い意味での緊張感やワクワク感は特別なものだ。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

私もスクールやツアーは開催しているが、ツアーメインの業者にならず、ボードやカヤックの販売をメインとしている理由は、こういった自分の経験してきたのと同じ楽しさを味わってもらいたいからだ。

自分のカヤックやボードを手に入れて楽しむのがパドルスポーツのもう一つの楽しみ方で、私の専門とするカヤックとSUPを例にして説明したが、同じようことが当てはまるウォータスポーツは他にも多いと思う。

良い時期にウォーターススポーツを始めよう


キャンプは、元々例えば山に登る際の宿泊手段など、基本的には何かをするためにすることだった。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

しかし、現在はブームのせいもあってか、キャンプ自体が目的となり、「キャンプ+何かをする」のようになっている人も多い(むしろそっちの方が多い?)ようだ。

車中泊も然りで、昔は旅をすることが目的の人はいても車中泊をすることが目的の人などいなかったと思う。

私が車中泊を始めた頃はバックカントリースキーやサーフトリップなど(その頃はまだカヤックを初めていなかった)が目的で、車中泊はそのための宿泊手段だった。

しかし、現在は車中泊をすること自体が目的の人もいて、遊びの一つのジャンルのようにもなっている。

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

昔は良かったとか、そっちが正しいなどと言いたいのではない。

時代の流れなのだから始める順序やきっかけなんてどっちだって良い。

特に気温も水温も高い時期は始めやすい

水辺車中泊 カヤック・SUP 夏

今まで車中泊をすること自体が目的だった人も、この夏ウォータースポーツを始めてみてはいかがだろうか。

但しこの記事ではあまり注意点のようなことは書かなかったけれど、繰り返すが始める時は信頼のおけるショップやスクールで手ほどきは受けていただきたい。