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【日本一周車中泊旅】楽しいだけじゃない?!女一人で1年かけた旅の楽しさと苦労とは?



2021年の秋から車中泊旅を始め、約1年で日本を一周しました。

始める前は、ワクワクとドキドキばかりで、楽しい毎日だけが待っていると思っていましたが、実際に車中泊旅を始めてみると、苦労する場面にも多々遭遇します。

そこで今回は、女一人で日本を一周した私が、実際に車中泊旅をして楽しかったことと苦労したことについてお話しします。

車中泊旅を始めたきっかけは「仕事の悩み」


海辺で停車中

車中泊旅を始めるきっかけになったのは、コロナ禍による仕事の減少です。

当時私が働いていた音楽業界は、コロナによって大打撃を受けていました。

これからの人生について考えているとき、出会ったのが「バンライフ(VANLIFE)」です。

バンライフとは「車旅をしながら生活すること」を指します。

貯金がほとんどない私にとって、ホテル代がかからない車中泊は、挑戦しやすい日本一周のかたちでした。

実際に日本一周を終えた今でも、ふと車中泊がしたくなるほど自分の車と車中泊生活が気に入っています。

車中泊旅で日本一周して楽しかったこと


新しい人との出会い


山小屋で食事中

車中泊旅では、地元の人をはじめ、同じ趣味の人と出会うことがあります。

私は社交的なタイプではないため、残念ながら道の駅などで同じ境遇の方と出会うことはあまりありませんでした。

しかし、地元の方が「遠くから来たね」と話しかけてくれたり、趣味の登山中に話しかけてくれたりする方がおり、今でも連絡をとっています。

印象に残っているのは、高知県のとある台湾料理のお店。

店長の台湾人女性と仲良くなり、翌日にチャーハンをご馳走してくれました。

また、四国カルストでのキャンプでは、悪天候によって下山ができず、延泊した際に大阪の夫婦と出会いました。

台風のような天気の中、車が現れたときは不審者でないことを祈るばかりでしたが、トイレで会ったことをきっかけに仲良くなり、その後自宅にも招待していただきました。

普通に生活しているだけでは出会うはずがなかった人と出会えるのが、この旅の醍醐味だと考えます。

遠くに住む友人と再会できる


友人と食事中

30年弱生きていると、今までに出会ってきた友達や先輩・後輩と「距離」を理由に疎遠になることがあります。

また、高校生の時から日本を旅していた私には、北海道から九州まで友達がおり、この旅でまた顔をあわせる機会をつくれました。

地元民におすすめスポットを紹介してもらえるので、一人で旅しているときよりも多くの素敵な場所を知れるのも嬉しかったです。

結婚した友達には旦那さんを紹介してもらうこともあり、貴重な経験だったと思います。

各所の美味しいグルメが最高


旅先のご飯

なんといっても車中泊旅では、新鮮な海の幸、山の幸を贅沢に楽しめます!

静岡の「さわやか」や青森の「八食センター」など、観光地化しているお店に行けるのも嬉しいポイントでした。

もちろん、毎日外食できるわけではなかったので、そんな時は地元のスーパーで食材を調達し、自分で調理していました。

鹿児島では鳥刺しが、熊本では馬肉が当たり前のように売られており、お店に行くよりも安く楽しめるのがありがたかったです。

行きたい場所へ行きたいときに行ける


海岸線で日の出見学

車中泊旅には、他の移動手段では実現できない自由さがあります。

朝、体調が悪ければ一日寝ておくこともできますし、ちょっと早く起きた日には日の出を見に行くこともできました。

「自分の気分で自由に決められる」生活は、普通の生活では考えられません。

物理的にも自分の世界が広がる


車中泊旅では、同じく日本を一周している方をはじめ、夫婦で車中泊を楽しむ方、農家、Youtuber、シンガーソングライターなど、たくさんの方と出会えます。

東京で仕事をしていたときは、他業種の方と出会う機会が少なかったため、素敵な経験になりました。

なによりも、人との出会いは自分の世界も広げてくれます。

九州での生活、北海道での生活など、場所も職業も自分の人生にはもっと広い選択肢があることを知りました。

私より年上の方と出会うことも多く、「いくつになっても楽しいことはできる」と前向きな気持ちになるのです。

車中泊で日本一周して苦労したこと


毎日車中泊スポットを探す作業がある


道の駅の駐車場

車中泊生活では、毎日車中泊スポットを探す必要があります。

車中泊スポットを見つけても、目的地から離れていたり、電波状況が悪かったりと、スポット探しは意外にも時間がかかる作業でした。

ネットには車中泊ができる公園の情報なども載っていましたが、あまりにも利用者の少ない場所は、女一人での車中泊には向きません。

また、市街地では、車中泊ができるコインパーキングを探す日もありました。

最初は楽しく車中泊場所を探していましたが、それが毎日となると面倒に感じます。

室温調節ができない


窓が凍る朝

クーラーや暖房機器を搭載している車でない限り、停車時は室温調節ができません。

夏はとにかく暑いですし、冬はとにかく寒いです。朝起きたら窓が凍っているなんてこともあります。

車は太陽光ですぐに暑くなるので、外は涼しいけど車の中は暑いということもあり、室温調節はだいぶ苦労しました。

私は、真夏と真冬は車中泊をしないことで対策しています。

一人が寂しいときもある


これは性格の問題かもしれませんが、一人で旅をしているとふと寂しくなるときがあります。

どんなに美しい景色を見ていても、独りぼっちを感じて辛くなることも……。

そんな時は、友達とオンライン飲み会などをしていました。

何日も人と話さないことがあるので、苦手な方は恋人や家族と一緒に旅するのがおすすめです。

セキュリティ面が不安


女一人で車中泊をするとなると、セキュリティ面で不安は常に付きまといます。

現在は、「鍵は必ずかける」「センサーライトを設置する」「車内が見えないように隠す」「明るい場所に停車する」「防犯ブザーを持っておく」などの対策をしています。

また、治安が悪い場所で車中泊をしないなど、土地のリサーチも行っていました。

いつでも連絡が取れるように、電波が悪い場所では車中泊しないことも重要です。

防犯対策の記事はこちら▷ 女一人の車中泊!女性バンライファーが危険を回避するために気をつけている5つのこと

車の故障やキーとじ込みなどのトラブル


私はATミッションの故障やキーとじ込みなどのトラブルを経験しました。

ATミッションの故障では、修理の間2週間大阪に滞在することに。

また、キーとじ込みでは、財布と携帯を車の中に置いたままロックがかかってしまいました。

結局、コンビニで電話を借りたのですが、のどが渇いていても飲み物が買えずに焦った記憶があります。

良く言えば、サバイバル力は鍛えられるでしょう。

毎日はお風呂に入れない


旅先の銭湯

毎日お風呂に入っていると出費が多くなるため、私は2日に一度だけお風呂に入っていました。

車中泊スポットによっては、近くに温泉がないこともあります。3日お風呂に入れないこともありました。

そんなときのために、ドライシャンプーや汗拭きシートを持っておくのがおすすめです。

また、温泉は場所によって値段に幅があります。私は500円以下の場所を探すことが多かったですが、場所によっては1,000円を超える場合も。

節約したときは、ネットカフェのシャワーなどを利用していました。

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