キャンピングカー
ガンダム世代がハイエースを本気でDIY!!車旅を楽しむオーナーインタビュー
ハイエースを自分に合ったカスタマイズ・DIYをし、自分仕様の車中泊仕様車を作り上げていく。
使ってみて、改善点を見つけ、さらに使いやすいようにDIYをする。
そんなDIYの魅力を伺いました。
−車旅歴はどのくらいですか?
子どもと一緒に車旅をしていた頃から、現在車旅を再開するまでにはちょっとブランクがありますが、車で旅をするようになってかれこれ約25年になります。
はじめての家族キャンプはルーフキャリアを積んだHONDA CIVIC(フェリオ EK4)、そしてキャンピングカー仕様のマツダ ボンゴフレンディー、さらにポップアップルーフのキャンピングカーでは家族全員で北海道旅行、車中泊旅をたくさんしました。
そして、現在の愛車のハイエースへ乗り換えた理由は、ボンゴが東京都の排ガス規制で車検不可となったからです。
それをきっかけに、しばらくお休みしていた車中泊旅を子どもが巣立った2年前から復活しました。
現在はハイエースを少しずつ“DIYし、出かけて使ってみて改善”を繰り返しています。
−車中泊仕様にしたきっかけを教えてください。
ハイエースに乗る前は結構本格的なキャンピングカー、それに準ずる車両でした。
なので同じように車旅することを前提に、ハイエースになってからはベットキットを購入することにしました。
最初の車内装備はそれだけで、徐々にDIYを進めて現在にいたります。
−車内環境はいかがでしょうか
車内は家庭内別居状態です(笑)
私とかみさんふたりともリモートワークスタイルなので、作業テーブルを別々にしています。
私は運転席・助手席の後ろにテーブルを作成しセカンドシートに座って作業、かみさんはセカンドシート後方の市販のベットキットに作業用テーブルを設置しています。
私は身長170cm、かみさんは150cmで、ベットキットの高さはセカンドシートの座面より高いので私が使うと窮屈ですが、かみさんだと全く問題ありません。
寝るときは、セカンドシートを倒してスペースを確保します。
セカンドシートは純正品から分割式へ変更し、座席の片側だけを倒してかみさんの寝るスペースを確保しています。
また、セカンドシートは私の作業スペースも兼ねているので、この仕組みが一番ありがたいですね。
次のページ⇨ DIYのポイントを紹介します!
−DIYのポイントを教えてください
まず車内のDIY箇所です。
①ベースとなる寝床はセカンドシートを倒し、フラットにして190cm確保
②床断熱&クッションフロア
③ふたりで車体天井部分に乗れるように、ルーフラックに太陽光パネルを埋め込む
④これからの時期にマストなFFヒーターを導入
サイドステップの空間を利用しているので、空間の有効利用的にもいいあんばい
⑤収納空間の確保は、デットスペースの有効活用に尽きる
我が家の場合デットスペースはベットキットの下部分なので、そこにビックサイズの収納ボックスを2つ導入し、左は衣類・タオル等、右には食器・食材等を収納
⑥シンク関係は、給水タンク~ポンプ~シンク~排水タンクを設置
その他にも、
⑦車内全体を囲うデザインにカーテンを設置
⑧アウトドアで利用するテーブル・椅子のセットを積載
⑨車載用冷蔵庫(35L)を導入
⑩セパレートのポータブルバッテリーで、太陽光パネルや走行充電も可能
⑪電子レンジ導入
⑫一酸化炭素警報機も導入
⑬天井部分にロープを張って洗濯物等を掛けられる仕組み
⑭太陽光パネル(取り外し式100W)
⑮シンクをたたむとガスコンロが姿を現す
⑯遮熱対策で窓にはアルミマット
⑰ネットを張り必要な小物を収納
⑱一番のデットスペース、セカンドシートの真後ろにはパネルにバンドをつけ、セカンドシートを倒すことなくパネルの開閉を可能にする→これにより、この空間の収納が容易になったりました。この空間は主に利用頻度の少ない物を収納しています。
⑲バックドア後部に折り畳み式ごみ箱を設置
⑳ルーフラダーを導入し、車体とソーラーパネルの間に空気の層を作ることで、ソーラーパネルの冷却、発電効率が向上させる
など、車検に通るような設計作成を意識してDIYを駆使して快適空間を確保しています。
ちなみに我が家のハイエースは商用車で、Ⅰ型に至ってはセカンドシートのシートベルトがありません。
セカンドシートを交換したことでシートベルトも必要となり、急遽純正シートベルトを入手・取付けることになりました。
DIYの影響で必要なものが増えるので、安全面からみても、こういう細かいところまで知識をつけてDIYすることが非常に重要だと感じています。
−DIYで失敗したポイントと、費用も教えてください
DIYの失敗談とのことですが、失敗というものはありません。
全て、成功への種です。
世間で言うところの“失敗”であれば、毎回失敗で試行錯誤です。
DIYの感想は、DIYそのものよりも、私の場合は物に対する愛着が人一倍強いと思います。
例えば、折畳みのテーブル・椅子セット(3,980円)を買った際、実際に使うとテーブル部分が布製で使い勝手が悪かったときがありました。
ですが、「別のテーブルキットを新しく買い直そう」とはならず、在庫の板を組み合わせて「どうにか改善できないか?」を考えます。
収納を考えて折畳みの板とし、見た目をよくするために百均でシールを買って貼り付ける、TPOに応じて板をつける時もあれば、いままで通りの使い方もできるオリジナル商品にします。
結果として既製品の方が安い、という経験が何度もある……(笑)
それはそれで良いんです!全てにおいて他に乗り換えるということはしません。
DIYにかかった年数は、約1年半で、かかった費用(材料費)は考えたくはありませんね(笑)
ちなみにDIY材料の中で一番高かったのは、ルーフラックです。
そして2番目に高かったのはポータブルバッテリー一式。ルーフラックはこの2倍以上のお値段でした。
ちなみに私はガンダム世代です。
中でも私はガンダムよりもジムカスタムを好みます。
ガンダムはすべてに通用するオールラウンドプレーヤーであり、ジムカスタムはある面に特化した形でカスタマイズを行った作品です。
すなわち、市販車はすべてのユーザに焦点を当てた車を制作しており、それをリスクを理解した上で自分に合ったカスタマイズを行って自分仕様の車を楽しむのが私スタイルです。
−普段の車中泊旅はどのような感じですか?
以前は旅先では旅館に宿泊、車はあくまでも移動手段でした。
そして“暮らせるレベルの車内”を目指し、車中泊仕様にDIYした現在は、車を生活のベースとした旅が計画可能となりました。
それゆえ旅の自由度が格段に向上しましたね。
またDIYはトライ&エラーで、実際に使うことによって常に改善のアイディアが浮かびます。
車旅自体も楽しいですし、使ってみて改善点を見つけるのもまた次のDIYにつながるので楽しいです。
−旅の思い出を聞かせてください
先日かみさんと出かけた時にね、ふたりだからこそ面白いな、と思う場面に直面しました。
同じ場所で隣に立って同じ景色を見て「綺麗だね」と話しながら写真を撮ったんですよ。
そうしたらね、芸術的センスというか、まあ写真の通りで(笑)
かみさんの写真はセンス良いでしょ?これはねえ、面白いなって思いましたね。
こういう、何気ない時間を共にできるのが思い出です。
−今後の展望を聞かせてください
個人的に大きな変化があり会社員を辞めてフリーランスとなった現在、今後は複数の会社と契約して仕事をしていくことになります。
そうするとほぼリモートワークのスタイルとなるので、かつてより計画していた “かみさんと日本一周車旅”をはじめようと考えています。
今までと異なり、今後は週末旅ではなく1週間から1ヶ月程度の中期旅がメインとなる予定なので、DIYも“今まで気付かなかった改善点”が見えてくると思っています。
ちなみに、ライターさん(私・山縣)と違って、家の断捨離までは考えていません(笑)
−さいごに、車中泊仕様の車について悩んでいるかたにアドバイスをお願いします。
車中泊仕様車に求めるものは、年齢・家族構成によって異なりなります。
そして忘れてはならないことは「歳を重ねれば、それは変化する」ということです。
アドバイスとしては実際に経験してみることが重要で、その内容は4点あります。
基本どこから始めてもOKですが、キャンピングカーは現在ブームで需要供給のバランスが崩れているように感じます。
この状態でいきなり④は避けた方がいいでしょう。
④を行うなら少なくとも②を何度か行って自分のスタイルに合う④を見極めた後の方がいいです。ブームの最中に購入する事はあまりお勧めしません。
③は限定ユーザーになり絶対的なクオリティーは④に劣ると思います。がメリットは価格よりも自分でそのクオリティ(手を抜いた所)を把握している所です。
そして車も自分のスキルに合わせて成長していく所ですかね。
④もその時々のライフスタイルにあった車に切り替えるのは全然OKだと思います。
自分で調べ自分で決めて自分で実行する。これが人生を楽しむ王道です。
ぜひ読者のみなさまも、安全で楽しい車旅ライフをお送りください!
使ってみて、改善点を見つけ、さらに使いやすいようにDIYをする。
そんなDIYの魅力を伺いました。
【プロフィール】
名前:なりくんのパパ(54歳)拠点エリア:東京
愛車:TOYOTAハイエース I型スーパーGL
車旅歴:現愛車では約1年
車旅メンバー:奥様
車旅を満喫した末に、自作DIY車を極める!
−車旅歴はどのくらいですか?
子どもと一緒に車旅をしていた頃から、現在車旅を再開するまでにはちょっとブランクがありますが、車で旅をするようになってかれこれ約25年になります。
はじめての家族キャンプはルーフキャリアを積んだHONDA CIVIC(フェリオ EK4)、そしてキャンピングカー仕様のマツダ ボンゴフレンディー、さらにポップアップルーフのキャンピングカーでは家族全員で北海道旅行、車中泊旅をたくさんしました。
そして、現在の愛車のハイエースへ乗り換えた理由は、ボンゴが東京都の排ガス規制で車検不可となったからです。
それをきっかけに、しばらくお休みしていた車中泊旅を子どもが巣立った2年前から復活しました。
現在はハイエースを少しずつ“DIYし、出かけて使ってみて改善”を繰り返しています。
−車中泊仕様にしたきっかけを教えてください。
ハイエースに乗る前は結構本格的なキャンピングカー、それに準ずる車両でした。
なので同じように車旅することを前提に、ハイエースになってからはベットキットを購入することにしました。
最初の車内装備はそれだけで、徐々にDIYを進めて現在にいたります。
“車内別居”がミソ!快適空間で夫婦仲良し
−車内環境はいかがでしょうか
車内は家庭内別居状態です(笑)
私とかみさんふたりともリモートワークスタイルなので、作業テーブルを別々にしています。
私は運転席・助手席の後ろにテーブルを作成しセカンドシートに座って作業、かみさんはセカンドシート後方の市販のベットキットに作業用テーブルを設置しています。
私は身長170cm、かみさんは150cmで、ベットキットの高さはセカンドシートの座面より高いので私が使うと窮屈ですが、かみさんだと全く問題ありません。
寝るときは、セカンドシートを倒してスペースを確保します。
セカンドシートは純正品から分割式へ変更し、座席の片側だけを倒してかみさんの寝るスペースを確保しています。
また、セカンドシートは私の作業スペースも兼ねているので、この仕組みが一番ありがたいですね。
次のページ⇨ DIYのポイントを紹介します!
失敗は成功のもと。失敗はない!と語るDIY車両爆誕
−DIYのポイントを教えてください
まず車内のDIY箇所です。
①ベースとなる寝床はセカンドシートを倒し、フラットにして190cm確保
②床断熱&クッションフロア
③ふたりで車体天井部分に乗れるように、ルーフラックに太陽光パネルを埋め込む
④これからの時期にマストなFFヒーターを導入
サイドステップの空間を利用しているので、空間の有効利用的にもいいあんばい
⑤収納空間の確保は、デットスペースの有効活用に尽きる
我が家の場合デットスペースはベットキットの下部分なので、そこにビックサイズの収納ボックスを2つ導入し、左は衣類・タオル等、右には食器・食材等を収納
⑥シンク関係は、給水タンク~ポンプ~シンク~排水タンクを設置
その他にも、
⑦車内全体を囲うデザインにカーテンを設置
⑧アウトドアで利用するテーブル・椅子のセットを積載
⑨車載用冷蔵庫(35L)を導入
⑩セパレートのポータブルバッテリーで、太陽光パネルや走行充電も可能
⑪電子レンジ導入
⑫一酸化炭素警報機も導入
⑬天井部分にロープを張って洗濯物等を掛けられる仕組み
⑭太陽光パネル(取り外し式100W)
⑮シンクをたたむとガスコンロが姿を現す
⑯遮熱対策で窓にはアルミマット
⑰ネットを張り必要な小物を収納
⑱一番のデットスペース、セカンドシートの真後ろにはパネルにバンドをつけ、セカンドシートを倒すことなくパネルの開閉を可能にする→これにより、この空間の収納が容易になったりました。この空間は主に利用頻度の少ない物を収納しています。
⑲バックドア後部に折り畳み式ごみ箱を設置
⑳ルーフラダーを導入し、車体とソーラーパネルの間に空気の層を作ることで、ソーラーパネルの冷却、発電効率が向上させる
など、車検に通るような設計作成を意識してDIYを駆使して快適空間を確保しています。
ちなみに我が家のハイエースは商用車で、Ⅰ型に至ってはセカンドシートのシートベルトがありません。
セカンドシートを交換したことでシートベルトも必要となり、急遽純正シートベルトを入手・取付けることになりました。
DIYの影響で必要なものが増えるので、安全面からみても、こういう細かいところまで知識をつけてDIYすることが非常に重要だと感じています。
−DIYで失敗したポイントと、費用も教えてください
DIYの失敗談とのことですが、失敗というものはありません。
全て、成功への種です。
世間で言うところの“失敗”であれば、毎回失敗で試行錯誤です。
DIYの感想は、DIYそのものよりも、私の場合は物に対する愛着が人一倍強いと思います。
例えば、折畳みのテーブル・椅子セット(3,980円)を買った際、実際に使うとテーブル部分が布製で使い勝手が悪かったときがありました。
ですが、「別のテーブルキットを新しく買い直そう」とはならず、在庫の板を組み合わせて「どうにか改善できないか?」を考えます。
収納を考えて折畳みの板とし、見た目をよくするために百均でシールを買って貼り付ける、TPOに応じて板をつける時もあれば、いままで通りの使い方もできるオリジナル商品にします。
結果として既製品の方が安い、という経験が何度もある……(笑)
それはそれで良いんです!全てにおいて他に乗り換えるということはしません。
DIYにかかった年数は、約1年半で、かかった費用(材料費)は考えたくはありませんね(笑)
ちなみにDIY材料の中で一番高かったのは、ルーフラックです。
そして2番目に高かったのはポータブルバッテリー一式。ルーフラックはこの2倍以上のお値段でした。
ちなみに私はガンダム世代です。
中でも私はガンダムよりもジムカスタムを好みます。
ガンダムはすべてに通用するオールラウンドプレーヤーであり、ジムカスタムはある面に特化した形でカスタマイズを行った作品です。
すなわち、市販車はすべてのユーザに焦点を当てた車を制作しており、それをリスクを理解した上で自分に合ったカスタマイズを行って自分仕様の車を楽しむのが私スタイルです。
働き方改革!DIY車両で自分の快適車旅をゲット
−普段の車中泊旅はどのような感じですか?
以前は旅先では旅館に宿泊、車はあくまでも移動手段でした。
そして“暮らせるレベルの車内”を目指し、車中泊仕様にDIYした現在は、車を生活のベースとした旅が計画可能となりました。
それゆえ旅の自由度が格段に向上しましたね。
またDIYはトライ&エラーで、実際に使うことによって常に改善のアイディアが浮かびます。
車旅自体も楽しいですし、使ってみて改善点を見つけるのもまた次のDIYにつながるので楽しいです。
−旅の思い出を聞かせてください
先日かみさんと出かけた時にね、ふたりだからこそ面白いな、と思う場面に直面しました。
同じ場所で隣に立って同じ景色を見て「綺麗だね」と話しながら写真を撮ったんですよ。
そうしたらね、芸術的センスというか、まあ写真の通りで(笑)
かみさんの写真はセンス良いでしょ?これはねえ、面白いなって思いましたね。
こういう、何気ない時間を共にできるのが思い出です。
−今後の展望を聞かせてください
個人的に大きな変化があり会社員を辞めてフリーランスとなった現在、今後は複数の会社と契約して仕事をしていくことになります。
そうするとほぼリモートワークのスタイルとなるので、かつてより計画していた “かみさんと日本一周車旅”をはじめようと考えています。
今までと異なり、今後は週末旅ではなく1週間から1ヶ月程度の中期旅がメインとなる予定なので、DIYも“今まで気付かなかった改善点”が見えてくると思っています。
ちなみに、ライターさん(私・山縣)と違って、家の断捨離までは考えていません(笑)
調べて決めて実行する、これが人生を楽しむ王道
−さいごに、車中泊仕様の車について悩んでいるかたにアドバイスをお願いします。
車中泊仕様車に求めるものは、年齢・家族構成によって異なりなります。
そして忘れてはならないことは「歳を重ねれば、それは変化する」ということです。
アドバイスとしては実際に経験してみることが重要で、その内容は4点あります。
①マイカーで車中泊を前提に週末旅に出る
②キャンピングカーをレンタルして週末旅に出てみる
③マイカーを本格的にDIYしてみる
④キャンピングカーを入手する
基本どこから始めてもOKですが、キャンピングカーは現在ブームで需要供給のバランスが崩れているように感じます。
この状態でいきなり④は避けた方がいいでしょう。
④を行うなら少なくとも②を何度か行って自分のスタイルに合う④を見極めた後の方がいいです。ブームの最中に購入する事はあまりお勧めしません。
③は限定ユーザーになり絶対的なクオリティーは④に劣ると思います。がメリットは価格よりも自分でそのクオリティ(手を抜いた所)を把握している所です。
そして車も自分のスキルに合わせて成長していく所ですかね。
④もその時々のライフスタイルにあった車に切り替えるのは全然OKだと思います。
自分で調べ自分で決めて自分で実行する。これが人生を楽しむ王道です。
ぜひ読者のみなさまも、安全で楽しい車旅ライフをお送りください!