ルノー KANGOO(カングー)を車中泊仕様にDIY!カングーの魅力、イマイチな点まで詳しく紹介します
今回紹介する私の愛車は、ルノー「KANGOO(カングー)」。
毎年1,000台以上が集う『カングージャンボリー』というイベントが開催されるほど、ルノーのカングーは日本で人気の車種です。
そんなカングーを車中泊仕様にDIYして、現在夫婦で日本一周の旅をしています。
今回は、私の自慢の愛車である「カングー」を紹介したいと思います。
目次
ルノー『カングー コンフィチュール』
カングーはその可愛いルックスと実用性から日本でも人気が高く、毎年限定車が発売されています。
私が所持しているのは、2014年8月に100台限定で発売された『カングー コンフィチュール』。
このモデルの最大の特徴は陽光を車内に取り込む「パノラミックルーフ」が搭載されていることです。
リアガラスは開閉ができないのですが、フロントはチルトアップで開閉ができるので、車内に風を送り込むことができます。
車中泊仕様の車内紹介
DIYで車内をフラットに
カングーは後部座席を倒せばほとんどフラットになりますが、完全にフラットにすることはできません。
なので、床下収納を作る意味でもアルミフレームとコンパネで完全にフラットな居住スペースを作りました。
後ろから見ると、このようになっています。
白いボックスの中には二人の衣類が入っており、一番左の収納にはタオルが収納されています。
カングーの限られた車内空間で夫婦二人で旅をするには、床下のスペースも無駄にはできません。
床下も収納スペースとして利用しています。
コンパネの上には4分割した自作マットを敷き、車内ではこのスタイルで過ごしています。
就寝時には寝袋を天井収納から取り出して夫婦2人で寝ています。
マットの全長は約170cm程なのですが、運転席と助手席を前にスライドすることで190cmくらいの空間を取ることができます。
自作した収納棚
後方の右手には、自作した収納棚を設置。(自作したと言っても、今から紹介するすべてのDIYは、大工である父に手伝ってもらい作ったものですが……)
収納棚は使い勝手が良いように、スペースを3つに仕切っています。奥行きもあるのでかなり収納力です。
ゴチャゴチャと汚く見えるので、いつもはこのようにカーテンで隠しています。
メインの棚の下も収納スペースです。
こちらの扉は磁石でひっついているので、走行中に開くことはほとんどありません。
中を見てみるとこのような感じ。
こちらの収納スペースは、カングーの構造上、右側は奥行きが12cmほどで薄いものしか入りませんが、左側は、ある程度奥行きがあるので、お米や食料品、フライパンを収納しています。
ここの収納があるだけで旅の快適度が全く違うので、作るのは大変でしたが、作成して良かったと思っています。
調理スペース
「カングーの中のどこで調理をするの?」と思われる方が多くいるかもしれませんが、私の愛車の調理場はこちらです。
後ろに換気扇兼目隠しのボードを挟み込み、換気をしながら調理を行います。
調理スペースの下は収納にもなっており、アウトドア用のガスバーナーや調味料や燃料などが入っています。
上からでも横からでも開閉可能なので、調理中でも横から調味料などを取り出すことができます。
この収納スペースには、かなりの量の道具や調味料を収納することができているので、とても重宝しています。
水問題
旅をする上で必須になってくる『水』ですが、アウトドアメーカー「DOD(ドッペルギャンガーアウトドア)」の10Lのウォータータンクを設置しています。
このタンクを載せている台は回転するようにDIYしました。
ちなみに、タンクの裏はちょっとした収納スペースになっていて、あまり目立つところに置きたくないゴミ箱などを置いています。
着脱可能な机
カングーの車内にはもちろん机はないので着脱式の机を作りました。
いつもは後部座席の足元に置いてあるこの一枚の板が机になります。
くぼみが両側についており、後方の収納棚に差し込むと……
このような机になります。しっかりとくぼみがフィットしているので、天板が動くこともありません。
この机でご飯などを食べたり、パソコン作業なんかをしています。
ちなみにニトリで買った座椅子があるので、いつもはこのように置いてくつろいでいます。
カングーの車内では座椅子がないと腰が痛くなるので購入しました。座椅子はフラットになるので、あまり場所を取らず、重宝しています。
作業机
私はパソコンで仕事をしながら旅を続けています。
先程の机の上で作業しても良いのですが、「カングーの車内でもデスクのように脚を下に投げ出して作業ができたら良いな……」という思いから、パソコン作業できる場所を作りました。
上の写真が、後部座席の足元部分にいつも収納している、机の脚になるパーツです。
脚になるパーツをこのように、助手席と運転席の後ろに差し込みます。
その上に、先程の机の天板を乗せ、差込口に脚を装着するだけ。
運転席と助手席を目一杯前スライドすると30cmほどのスペースが生まれるので、脚を中に入れてパソコン作業できるスペースができます。
結構しっかりしているので、なんの問題もなく作業ができ、すごく気に入っています。
電源・ソーラーパネル
旅を続ける上で必ず必要になるのが『電力』。
私は「Jackery ポータブル電源 700」というポータブル電源を使用しています。
瞬間最大出力1000w、定格出力500wの電力を供給してくれるので、Jackery700がないと旅を続けることはできません。
こちらのポータブル電源を私は床下に収納しています。
充電方法としては主に2つです。
走行中はシガーソケットから充電します。とはいえ家庭用コンセントの出力が80wに対し、シガーソケットは40wと少ないため、走行充電だけでは満足に充電することはできません。
なので、停車中はこちらのソーラーパネルで充電します。
折りたたみのソーラーパネルです。
停車中はこのように太陽に向けて広げて、窓から配線を通して充電します。
快晴の日であれば65w前後で充電することができるので、大体11時間ほどで0%から100%まで充電できます。
大容量のポータブル電源なので、毎日朝になると20%ほどしか減っておらず、走行充電とソーラーパネルがあれば電力に困ることはそうそうありません。
カングーのお気に入りポイント
欧州車特有の可愛いルックス
やはりなんと言ってもカングーの魅力といえばこのルックスです。
私が特に好きなのは後ろ姿……。
私がカングーを購入した理由の6割はこの可愛らしいルックスです。
パノラミックルーフ
コンフィチュールには「パノラミックルーフ」という、いわゆるサンルーフがついています。
こちらは開閉が可能で、車中泊の換気の際にかなり重宝します。
車中泊をする際には、夜は必ず目隠しをしなければなりませんので、窓を少し開けておいたとしても上手く外気を取り込むことができません。
ですが、天井の窓であれば、外の目を気にすること無く外気を取り込むことができるので本当にありがたいです。
観音開きのバックドア
180度開く観音開きのバックドアは個人的に大好きです。
上部を紐で繋げば洗濯物などを乾かすことができますし、キャンプ場などでも観音開きのバックドアは結構目立つし映えるので気に入っています。
カングーのイマイチなポイント
雨の日が大変
車中泊全般に言えることですが、雨の日はやはり大変です。
私のカングーの場合は、車中泊をする際は助手席・運転席にすべての荷物を移動するため、車内で靴を履く場所がなく、土砂降りの中でもスライドドアを開けて、床下収納の靴をとって履いて……という流れをしないといけません。
また、換気も大変です。
調理中などは換気をしないといけないのですが、パノラミックルーフを開けることもできず、スライドドアを開けることもできません。
窓を少し開けても、目隠しがあるのでろくに換気できずいつも困ってしまいます。
狭い
やはり狭いです。1人での旅ならかなり快適にできると思いますが、2人となると荷物の量も2倍になるし、居住空間も狭くなってしまいます。
たまにバンやキャンピングカーを見ると羨ましくなります。
積載にも限りがあるのでルーフボックスを購入して、いつもは使わないようなキャンプ道具などを収納していますが、大きなルーフボックスがあるおかげで立体駐車場などに入れない場合が多々あり不便です。
燃費が良くない
私が乗っているカングーは4速ATで、1Lあたり11kmほどの燃費です。
「十分じゃないか」と思われる方もいるかもしれませんが、リッター11kmはかなり低燃費走行を心がけた結果ですし、ガソリンはもちろんハイオクです。
長距離を走る旅ではガソリン代が高くついてしまうので、「もっと燃費がよかったらな……」と感じてしまいます。
カングーは車中泊に向いている?
結論から言いますと、1人なら快適に旅ができると思いますが、2人なら少々窮屈です。ですが、工夫次第でそこまでストレス無く旅を続けることができています。
個人的には旅をする上で快適すぎるとちょっと物足りなく感じてしまう(「旅」感がないと感じる)ので、旅をすることが決まってもバンなどは購入せずにカングーを購入しました。
そして今では「カングーで夫婦車中泊旅ができて良かった」と思っています。
毎日不便はありますが、夫婦で話し合いながら旅をするのも楽しいものです。
あなたも素敵なバンライフを
バンライフを始めて、毎日がすごく楽しくてすばらしい日々になっています。
カングーだけでなく、『私はこの車で旅をしてみたいけど少し不便かな……』と思っている方は、ぜひ不便を楽しみつつ好きな車で車中泊をすることをおすすめします。
車にも愛着が湧いてきて、より素晴らしい経験になると思います。
これからも全国を旅しながら、バンライフをもっと広めたいと思っていますし、あなたの素敵なバンライフを祈っています。