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【体験談】ムーヴで生活19カ月で脳梗塞も経験。長期車中泊で学んだ病気対策

ムーヴで生活19カ月で脳梗塞も経験。

車中泊をこれから始める人や、経験が浅い人の中には、「もし旅先や車内で体調を崩したらどうしよう」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

筆者は、富山県・石川県の能登地方で19カ月間、車中泊生活をしていました。

その間、風邪や腹痛だけでなく、脳梗塞という大きな病気も経験しています。

幸い大事には至りませんでしたが、「車中泊生活ならではのリスク」や「事前準備の大切さ」を強く実感しました。

そこで本記事では、車中泊生活や車中泊旅行中で病気になった場合の対処方法や、病気を防ぐための工夫について、実体験をもとに紹介します。

これから車中泊旅を始めるなら、ぜひ知っておいてほしい内容です。

車中泊生活で罹った病気


2025年3月(能登半島地震後)から、車中泊生活を始めました。

期間は19カ月に及びますが、その間に脳梗塞を発症し、約3週間ほど車中泊を中断しています。

生活圏は七尾市から高岡市までで、特に氷見市を中心に活動していました。

泊まる場所は主に道の駅や海沿いの公園です。

スーパーや銭湯・温泉が近く、実家よりも職場に近かったため、思っていた以上に生活しやすい環境でした。

そんな車中泊生活で、実際に罹った病気の紹介をします。

もう少しで危なかった!?脳梗塞


夏の暑さが和らいだ10月のことでした。

海辺近くの公園で車中泊をしていた朝、目が冷めると腕にしびれを感じました。

「寝違えたのか?」

その時はそれほど深刻には考えていませんでした。

しかし、朝の仕事の準備を終えても症状は治まらず、筋を痛めたのだと思ったわけです。

その日は重いものを持つ仕事も控えていたので、「ここでしっかり治しておかないとまずい」と軽い気持ちで病院を受診しました。

病院

その診断結果は、まさかの「脳梗塞」。

今思えば、我慢していたら半身不随になっていた可能性もあります。

本当に、早めに病院へ行って正解でした。

そのまま入院となり、退院まで約2週間の病院生活。

脳梗塞は治療だけでなく、運転を再開するまでの手続きも大変です。

病院内での運転シミュレーター、教習所での実車運転、そして運転免許センターでの運転許可をもらいます。

退院後、運転再開まで10日かかりました。

幸い症状は軽く、運動機能については発症前と比べてもほとんど変わりません。

治療が早かったおかげです。

入院直後は指がしびれて字がうまく書けませんでしたが、それもすぐ回復しました。

治療は点滴と薬で行い、手術はありませんでした。

車中泊中の車のまま病院へ行ったので、突然の入院でも生活必需品を一通り持っており、困ることはありませんでした。

逆に「車中泊だから困ったこと」は今回は本当になかったです。

退院後は、高血圧の薬を服用し、水分(コーヒー以外)を意識して多く摂取するようにしています。

退院してからは、車中泊生活を再開しました。

その後、症状が悪化することはなく、現在も問題なく過ごしています。

普通の風邪も侮れない


かぜ薬

以前は、年に数回は風邪をひいていました。

車中泊生活を振り返ると、意外にも普段の生活より風邪をひく回数は少なかったです。

おそらく家よりも車内のほうが暖かったのだろうと思います。

私の場合、風邪のひき始めはいつも喉から始まります。

そのため初期症状が出たときは、特に次の点を意識していました。

・ビタミンCを積極的に摂る
・体を冷やさない
・胃腸に負担の少ない食事を選ぶ

風邪薬を常備しているわけではないので、軽い症状であれば、写真のような栄養補給ゼリーやトローチで対応しています。

「ただの風邪」と油断せず、早めにケアすることが車中泊生活では大切です。

車中泊に付きもの?の腹痛


車中泊での食事

19カ月の車中泊生活の中で、腹痛も経験しています。

幸い、ひどい下痢に悩まされることはありませんでした。

薬

腹痛の原因の多くは、単純に「食べすぎ」です。

一人分の買い物は意外と難しく、いつも買いすぎてしまうことがよくありました。

その結果、食べすぎてお腹を痛める。

ただ、排便をすればすっきり治ります。

腹痛の薬は持っていませんが、最近は念のために胃腸薬を持つようにしています。

病気にならないようにしていた予防策


車中泊生活で病気になると、自宅にいるとき以上に厄介な問題がいくつも発生します。

だからこそ、病気の予防については、普段以上に真剣に考えていました。

ここでは、その中で特に意識して実践していたことを紹介します。

体を冷やさないようにした


あたたかい服

まず徹底していたのが、「体を冷やさないこと」。

特別に冷え性というわけではありませんが、体をしっかり温めておくと、仕事中の体調が安定し、疲れにくいと感じていました。

具体的な対策はシンプルです。

・ダウンジャケットやウインドブレーカーを着て寝る
・布団や毛布を重ねる

電気毛布やヒーターがなくても、十分暖かいです。

さらに付け加えるなら、布団を頭までかぶって寝ること。

これで頭痛も起きにくく、ぐっすり眠れるようになりました。

体が冷えると、体調だけでなくメンタル面にも影響します。

悪夢を見やすくなったり、ネガティブに傾いたりすることもありました。

だからこそ、車中泊では「冷え対策=健康対策」だと考えています。

食材は新鮮な時に食べきる・できるだけ加熱したものを食べる


車中泊での食材

仕事柄、食中毒に関する知識は一般の人より多少あります。

なので車中泊生活では、特に「食中毒だけは絶対に避けたい」と強く意識していました。

冷蔵庫はないので、食材は基本的に使い切りです。

野菜や果物は、皮が痛んでいなければ意外と日持ちします。

車中泊調理

ただし肉や魚は別で、油断すると一気に危険度が上がります。

そのため、新鮮なうちに食べきるよう徹底していました。

その結果、食べすぎてしまうのですが……。

刺身は、買ってから3時間以内に食べるのがルール。

夏場は必ず氷入りのクーラーボックスに入れて管理します。

カット野菜も便利ですが、すぐに消費。

栄養バランスを細かく意識していたわけではありませんが、カット野菜を使うことで自然と野菜の割合は増えていました。

さらに、抗菌作用のある食材も積極的に取り入れていました。

・ニンニク
・ショウガ
・わさび
・酢

そして自炊の場合は、基本的にしっかり加熱します。

エコノミークラス症候群の対策をした


ムーブ

車中泊で特に注意したいのが、エコノミークラス症候群です。

震災時の車中泊避難で亡くなる方が出る原因としても知られています。

狭い空間で窮屈な姿勢のまま長時間過ごすと血栓ができ、最悪の場合は命に関わります。

私は車中泊生活を始める前から、このリスクを意識していました。

そして出た結論が「足を伸ばして寝られる環境を作ること」です。

身長が169cmだったことも幸いし、ロングベッド仕様にすることで足を伸ばして就寝できました。

シートの凸凹も工夫を重ねて改良し、今では家で寝るよりも車の方が快適なくらいです。

さらに、こまめに体を伸ばす・ほぐすことも習慣にしています。

睡眠時間を長く確保した


車内

車中泊生活では、通勤時間が自宅からより短くなったので、その分しっかり睡眠時間を確保できるようになりました。

最低でも6時間の睡眠時間を取れています。

また、昼休みの仮眠も車内で取っています。

冬でも布団があるので、短時間でも熟睡できるほどです。

睡眠の長さは、体調に大きく影響します。

特に腸のコンディションは睡眠不足に敏感で、少し崩れるだけでも下痢や腹痛につながりやすいと感じました。

だからこそ、睡眠時間をしっかり確保することで、体調面だけでなくメンタル面でも安定しやすくなったと思います。

夏はできるだけ涼しい場所で車中泊をした


夏の車中泊

車中泊は冬よりも夏の方が大変です。

夏の車中泊では、まずクーラーを全開にして車中泊スポットまで移動します。

到着時点で車内をしっかりクールダウンさせておきます。

その日の風向きを確認し、寝る場所を決めます。

候補は3カ所くらいに絞っていました。

・海風が適度に吹く場所
・山の上で森からの風が涼しい場所

「風が通るかどうか」が最大のポイントです。

就寝時は、コードレスの蚊取り器をセットし、窓を少しだけ開けます。

そして小型扇風機を一晩中回して寝ます。

これはもちろん、熱中症対策のため。

さらに、朝日が直接差し込まない場所を選ぶと、暑くて早起きすることを防げます。

換気は一酸化炭素中毒を防ぐ


窓を開けて換気

先日、富山でも大雪の中で車中泊をしていた方が、一酸化炭素中毒で亡くなる事故がありました。

これは車中泊コミュニティでも、たびたび話題にあがる重大なリスクです。

特にガスヒーターなどは注意が必要です。

実際、知人は冬でも必ず窓を少し開けると言っていました。

私の場合、一酸化炭素を発生させる暖房器具は使用していません。

その代わり、気を付けているのは二酸化炭素のこもりです。

いずれにしても、車内の換気は欠かせません。

私が実際している方法はシンプルです。

寝る前に車の両サイドのドアを大きく開け、車内の空気を一度しっかり入れ替えます。

車内の清掃をこまめに行う


清掃道具

車中泊生活では、どうしても室内に湿気がこもります。

そのまま放置すると、カビが大発生。

カビの胞子を吸い込むと、肺炎などを引き起こす可能性もあると言われています。

実際、私もカビが発生すると咳が止まらなくなることがありました。

そのため、だいたい週に1回は荷物を外に出し、車内をしっかり掃除しています。

アルコールペーパーでカビを拭きます。

アルコールタイプのウェットシートで拭き取り、カビが取れにくい場合は電解水スプレーを使用します。

お酒は控えた方がいい


おさけ 

車中泊生活では、車を移動させる心配がまったくないときだけお酒を飲むようにしています。

なぜなら、いざというときに運転しなければならない状況は十分にあり得るからです。

そう考えると、家にいた頃は毎日のように缶ビール1本飲んでいましたが、自然と飲まなくなりました。

その結果、体調を崩すことほとんどなくなりました。

最近では、少量の飲酒でも健康リスクを高めると言われています。

車中泊という環境を考えれば、「飲まないに越したことはない」と感じています。

車中泊での病気や体調不良への備え


もし車中泊旅行を計画するのであれば、加入している健康保険の資料を持参するか、または保険会社にすぐ連絡できる状態にしておくと安心です。

私の場合、入院先が家から近かったこともありましたが、入院中にノートPCを持参していたので、保険会社のサイトから相談することができました。

ただ、車中泊中は意識を失う事故や急病が起こる可能性もゼロではありません。

そのため、万が一に備えて、緊急連絡先をメモした紙を財布や車のダッシュボードに入れておくのも有効だと思います。

車を停める場所はトイレの近くにする


トイレの近くで車中泊

私は車中泊スポットでは、できるだけトイレに近い場所に車を停めるようにしています。

理由はシンプルで、突然の下痢や嘔吐に備えるため。

特に食中毒の場合、症状は急に強く出ます。

もし車内で対応せざるを得なくなると、衛生面のリスクが一気に高まります。

病原菌が車内に広がれば、掃除も大変ですし、その後の生活にも影響します。

また、トイレまで間に合わず周囲を汚してしまえば、他の利用者にも迷惑をかけてしまいます。

だからこそ、「起きてもすぐ対応できる位置」に停めることを意識しています。

健康保険証の携帯は必須


どんな旅でも、健康保険証は常に携帯しておくべきです。

現在はマイナンバーカードを健康保険証として持ち歩いていますが、紙の保険証だった頃は、普段持ち歩く習慣がありませんでした。

以前、実家に帰省中に突然発病したことがあります。

そのときは、妻が機転を利かせて、家族全員分の健康保険証を持ってきてくれたので、スムーズに受診することができました。

車中泊や旅行中は、いつ・どこで体調を崩すかわかりません。

「使わないかもしれない」ではなく、「必ず持つ」が基本だと思っています。

車中泊先での病院の探し方


車中泊旅行中に病院を探す場合は、基本的にインターネットでの検索になります。

口コミや評判を確認するのはもちろんですが、もう一つ意識したいのが「紹介状を書いてもらえるかどうか」です。

地元に戻ってから継続治療が必要になる可能性もあるため、連携を考えておくことが大切です。

可能であれば、全国に関連施設があるような規模の大きい病院を選ぶと安心です。

まとめ/あとがき


19カ月の車中泊生活を振り返ってみると、思いのほか大きく体調を崩すことは少なかったと気がつきました。

それはやはり、車中泊という環境の中で常に気を抜けず、体調管理を意識して生活していたからだと思います。

車中泊中に新型コロナやインフルエンザに感染するのは、正直かなり怖いことでもありました。

ただ一方で、車中泊生活を「隔離生活」として活用した人がいたというニュースを見たこともあります。

車内環境が快適に整っていれば、こうした選択肢もありかもしれませんね。

能登の車中泊サラリーマン

能登地方を拠点として活動している50代男性。 普段はサラリーマンとしてとある能登地方の企業に籍を置いています。 自宅はあるものの、6カ月以上車中泊で生活していております。 私が車中泊を続ける目的は、度重なる災害で車中泊を余儀なくされた場合に備え、出来るだけ快適に過ごせるノウハウを蓄積することです。