キャンピングカーの構造要件が変更!どんな恩恵がある?!



改定によってどんな影響が?

バンコン

まず、①の室内高の変更で一番恩恵を受けるのは「バンコン」だろう。

例えばトヨタ・ハイエースの標準ルーフやミドルルーフ、トヨタ・タウンエースや日産・NV200などをベースとした場合、そのままでは室内高1600mmは確保できない。

従来は

・4ナンバー登録とする
・ポップアップルーフを架装するか、床を掘り下げて室内高1600mmを確保して8ナンバー登録する

のいずれかだった。

当然、架装や加工には手間やコストがかかる。

それは価格に跳ね返ることになる。

また、床堀りができるのは構造上、リアオーバーハングに限られるので、レイアウトの自由度も制限されていた。

車内で炊事はしないし8ナンバーである必要はない、という人には4ナンバー、あるいは1ナンバー車両が販売されてきた。

が、しかし、8ナンバーと4・1ナンバー車の間には大きな違いがある。

キャンピングカーの走行時の様子

・車検の間隔が違う
8ナンバー車は2年に一度でOK。
4・1ナンバーは毎年実施。

・高速道路料金
4と8ナンバー車は普通車料金
だが、1ナンバー車は中型料金とワンランクアップ。

・横向き座席
路線バスや電車のような横向きシートは8ナンバーにしか認められない

などである。

しかし、室内高が1200mmでも8ナンバー登録できるようになることで、これらの差異がかなりなくなるということだ。

ポップアップルーフや床堀をせずとも8ナンバー登録できれば、ローコストで、制約のないレイアウトが可能になるというわけだ。

②の就寝定員計算法の見直しは、すべての車種に恩恵が望める。

例えば乗車定員5名の場合、5÷3=1.666名。

旧規定では端数切り上げなので2名分以上の就寝設備が必要だった。

新規定では端数は切捨て・最低1名以上でOKになるので、就寝設備も1名分あればよい、ということになる。

普段使いがもっぱらで、キャンピングカーとして使うのはお父さんだけ、というケースを想定すると、就寝設備が少ない分、より安価な車両も期待できるだろう。

今後、新規定に合わせてどんな車が出てくるか、注目したい。