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冬キャンプ

看護師キャンピングカーオーナーおすすめ!!『冬の車中泊やアウトドア』に潜む危険な怪我や病気の予防策やアイテム、対処法を一挙にご紹介!



冬の時期の車中泊は積雪による絶景やウィンターレジャーを楽しめるとともに、寒い中で食べる食事や温泉巡りも格別です。

しかし事前の知識や準備が不十分な中、軽い気持ちで出かけてしまうと、寒くて寝られないどころか命の危険性も危ぶまれてしまいます。

そこで今回は、冬の車中泊に潜む危険な怪我や病気の予防策やオススメしたいアイテムをご紹介していきます。

万が一病気や怪我を起こしてしまった際の対処法も一挙にご紹介していきますので、今年の冬車中泊をしようと考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

低体温症


ゲレンデ

症状


低体温症とは直腸など体の深部の体温が35度以下になることを指し、低体温が進むと最悪凍死する危険性も非常に高い病気です。

実際、近年では毎年1000人以上もの方が凍死で亡くなられており、その数は夏場の熱中症死亡件数より上回っています。

そして登山などの極寒の地で発症するイメージのある低体温症ですが、実はその約75%は屋内で発症しています。

そのため「この程度の寒さなら大丈夫」と安易に考えずに、下記の症状が出たらすぐに対処し、車中泊をする際は事前の準備と予防に心がけましょう。

・歯がガタガタ鳴り、全身が小刻みに震える
・手足の動きが鈍い
・皮膚の感覚が鈍い
・歩行困難
・うまく喋れなくなる
・呼吸が浅く速くなる etc



低体温症の予防法は?


普段は普通に生活している人でも下記のような状態にある人は特に低体温症を引き起こしやすくなります。

・過度のストレスや疲労が蓄積した状態
・慢性的な寝不足
・ダイエットなどによる極度の体重減
・運動不足による筋肉の減少
・加齢
・甲状腺ホルモンの減少
・水分不足など


特に車中泊で起こりやすい『ストレス』『睡眠不足』は自律神経を乱し、体温調節機能を鈍くさせてしまいます。

また冬場は暖かい時期に比べると身体を動かす機会が減る方が多く、寒さに対応するための筋肉量も減ってしまいます。

そのため、普段から疲れを感じやすい方や体力が衰えていると実感する方などは車中泊をする前から『十分な栄養』と『休息』『体力づくり』を心がけましょう。

また普段は健康な方でも、車中泊は身体が冷えないような対策を取り、車中泊中もバランスの良い食事と睡眠の取れやすい環境作りを行い、脱水の原因となる飲酒のしすぎにも気を付けてくださいね。

低体温症を予防するおすすめのアイテム


低体温症を予防するためには『身体が冷えない』ことが重要なポイント。

ここでは体を冷やさないためのおすすめしたいアイテムをご紹介します。

①吸汗速乾性の高い高機能肌着

冬場の車中泊中でもスポーツなどで身体を動かしたり、暖かい車内で長時間いると汗をかくケースも少なくありません。

汗によって濡れた体はより低体温症を引き起こす原因となるため、こまめに着替える必要がありますが、冬場はよっぽどの汗をかかない限り着替えようと思う方は少ないかと思います。

そこで大切になるのが直接肌に触れる下着選び。

登山家にも愛用される「ミレーの”ドライナミック™ メッシュ」など、かさ高のメッシュ生地を使用した高機能肌着は吸汗速乾性に優れ、汗による体温低下を防いでくれます。



肌の弱い方や普段汗もかきにくいような女性の方は肌荒れしにくく一年中着用できるシルク製の肌着もおすすめです!

②吸水性・速乾性・保温性に優れたインナー

肌着の上に重ね着するインナーとしてオススメなのが吸水性・速乾性・保温性に優れたインナー。

素材としては吸水性・速乾性に優れている「ポリエステル」や汗などの水分を含んだ状態でも保温性をキープできる「メリノウール」が最適です。



『アイスブレーカーのカットソー 200 オアシス』は値段が高いのが難点ですが使い心地抜群のメリノウール100%素材でできており、耐久性にも優れているので1枚あれば長く愛用できます。

もし値段を抑えたコスパの良いインナーを手に入れたい方は、ワークマンのメリノウール100%のインナーがおすすめ。

値段は驚愕の2000円以下とコスパ最強!

しかし店頭にならぶとすぐに完売してしまうほどの人気商品のため、事前に在庫確認をしてからお店に行くことをお勧めします。

③ウィンタースポーツを楽しむならスキーウエア、焚き火を楽しむなら難燃ウエア

車旅の際にウィンタースポーツを楽しみたい方は、スキーウエアをそのまま活用とコスパも抑えられて便利です。

しかし焚き火をすると穴が空きやすくなるので、もし車中泊中にキャンプ場などで焚き火をする場合は難燃性の優れたウエアやブランケットを持って行くのがオススメです。

④保温アイテム

寝袋

FFヒーターの設備があるキャンピングカーであれば車内の冷えを抑えられますが、もし普通のバンなどで車中泊をしようと考えている方は下記のアイテムもおすすめですので、用途に合わせて参考にしてみてください。

・ホッカイロ
・湯たんぽ
・ポータブル電源
・ポータブルヒーター
・ポータブルホットカーペット
・ポータブル電気毛布
・冬用シュラフまたは羽布団
・冬用敷きパッド
・コンパクト収納可能なダウンブランケット
・ポータブルヒーター搭載のベスト
・防寒手袋
・冬用帽子
・ネックウォーマー
・レッグウォーマー
・高断熱のマルチシェードなど



もし低体温症かな?と感じたら


万が一低体温症になった場合、『早期発見』『早いうちからの対処』が重要です。

特に低体温症が重度であればあるど、急激に体温を上げようとすると最悪の場合死に至る「復温ショック」のリスクが高まります。

そのため、歯や身体がガタガタ震えるほど寒い時は温かい飲み物を飲んだりカイロや湯たんぽで首下や脇下などを温めるなどしてすぐに保温対策をとりましょう。

万が一の呂律が回らなくなったり一人で歩くのも困難になった場合は、できるだけ緩やかに温めて、すぐに病院を受診させたり救急要請を行いましょう。

凍傷


冬のキャンプ

症状


低体温症と同じく、気温が0℃以下の環境に長時間いることで凍傷にかかりやすくなります。

凍傷というとあまり聞き慣れないかもしれませんが、俗に言う「しもやけ」の状態です。

凍傷になりやすい部位としては、手足の指や耳や鼻、顔。

症状としては細い針で刺されているかのような痛みや刺激から始まり、手に赤みが生じます。

その後はじんじんとした痛みや痺れが現れ、進行すると皮膚の感覚もなくなります。

凍傷になりやすいのはこんな人!


凍傷のリスクが高い以下のような方は特に注意して予防対策に心がけましょう。

・心臓や皮膚病、糖尿病の持病がある方
・普段汗をかきやすい人
・体格の小さな方や子供
・皮下脂肪の少ない方や高齢者
・喫煙者
・防寒対策を怠った方
・靴のサイズが合ってない



凍傷の予防対策は?


凍傷を予防するためには防寒と防風対策が大切です。

低体温症と同じく身体が冷えないような工夫や対策を行って血行を良くし、できるだけ頬や鼻、耳などもマスクやネックウォーマー、耳当てをするなどしてを外気に触れないようにすることも大切です。

万が一凍傷かな?と思ったら


凍傷は、寒さにさらされている時間が長ければ長いほど重症化し、回復も難しいのが難点です。

最悪のケースの場合は筋肉や骨にまで症状が及び壊疽や壊死を起こし、患部の切断を余儀なくされることもあります。

もし皮膚がピリピリしたり、赤くなるなど「凍傷かな?」と思ったら以下の方法を試してみてください。

・素早く患部を40〜43℃程度のぬるま湯に浸ける
・温かい飲み物を飲む
・患部を冷気にさらさないように保温する
・水気はしっかり拭き取る
・汗をかいてる場合は暖かい環境で着替えるなど


もし中途半端に処置をしてしまえば、患部が再凍結して症状が悪化する可能性がありますので、皮膚の赤みがなくなり、柔らかくなるまでは一定時間継続して行うことが大切です。

そして凍傷になった場合は以下のような対策は逆効果になるので、注意しましょう!

・熱い湯やストーブなどで急激に患部を温める
・患部をマッサージしたり、さすったり叩くなどして刺激する
・水ぶくれを破く



一酸化炭素中毒


キャンピングカー

症状


車中泊の際に特に注意してほしいのが一酸化炭素中毒です。

症状としては頭痛やめまい、嘔吐、意識障害などの症状を引き起こし、最悪の場合は死に至るリスクも高まる病気です。

実際、車中泊中に一酸化炭素中毒を引き起こし亡くなられたケースもあるため、冬に車中泊をする方は特に注意をしましょう。

一酸化炭素中毒を予防するためには?


車中泊中に一酸化炭素中毒を起こさないためには以下の点に注意しましょう。

・密閉空間の車内で火気を使用しない
・換気を定期的に行う
・エンジンはつけっぱなしにしない
・エンジンをつける前にマフラーに積雪が埋まっていないか確認する



おすすめのアイテム


一酸化炭素中毒を予防に便利なアイテムは『一酸化炭素警報機』です。

車内の一酸化炭素の濃度を感知し、アラームで危険を知らせてくれますが、電池切れや故障する可能性もあるので、できればメーカーの異なったものを2種類用意しておくことをお勧めします。

一酸化炭素中毒かな?と思ったその時は


キャンピングカー 2

万が一エンジンをつけた車内で過ごし、頭痛や吐き気、めまい、不快感などの症状が現れた際は落ち着いてエンジンを止め、換気を良くしましょう。

もしも症状が改善しない場合や意識障害が現れている場合は車の運転は避け、すぐに救急要請を行い病院を受診しましょう。

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