【路上駐車】駐車禁止になるorならないケースから迷惑路駐の通報方法まで

【路上駐車】駐車禁止になるorならないケースから迷惑路駐の通報方法まで



路上駐車とは?駐車の定義


路駐

©Satoshi/stock.adobe.com



道路上に駐車する行為を路上駐車と呼びます。

私道以外の道路は公共の場であるため、法律で定められた方法を守らずに路上駐車すると取り締まりの対象となります。

路上駐車による処罰を避けるには、道路交通法に定められた駐車の定義やルールを知ることが肝要です。

駐車の定義とは?


駐車とは、一定の場所に車を留める行為です。

道路交通法の第2条では、「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること」を駐車と定義しています。

また、5分以内の貨物の積み卸しや、人の乗り降りのための停止は、駐車にあたらないと道路交通法に規定されています。

これら短時間の停止(駐車以外の停止)は、道路交通法では「停車」の扱いになります。

駐車禁止となる路上駐車


警察

©Paylessimages/stock.adobe.com


路上駐車が禁止されている場所


道路交通法では、特定の場所での路上駐車を禁止しています。

駐車ができない場所としてわかりやすいのは、駐車禁止の標識や道路標示のある道路です。

青地に赤い斜線が入った標識は駐車禁止を、青地に赤いバツ(×)が入った標識は駐停車禁止を表します。

また、歩道端の黄色い点線は駐車禁止を、黄色い実線は駐停車禁止を表します。

上記の標識や道路標示が目に入れば、その場所には駐車できないと即座に判断できるでしょう。

注意したいのは、路上駐車が禁止されており、かつ標識や道路表示がない場所です。

次の条件に該当する道路では、標識や道路標示の有無に関わらず駐車ができません。


































場所範囲
軌道敷内(路面電車の線路部分)
踏切内
坂の頂上付近
勾配の急な坂(10%勾配以上の坂)
交差点内
横断歩道
自転車横断帯
トンネル内※いずれの場所も駐停車禁止
全区間
火災報知器の周囲(駐車禁止)1m以内
駐車場・工場などの自動車用出入り口付近(駐車禁止)3m以内
交差点の側端付近
曲がり角付近
横断歩道または自転車横断帯の前後※いずれの場所も駐停車禁止
5m以内
道路工事区域の側端付近
消防用機械器具の置場の側端(または出入り口)付近
消防用防火水槽の側端(または出入り口)付近
消防用防火水槽の給水口と吸管投入孔の周辺
消火栓の周辺
指定消防水利の標識周辺※いずれの場所も駐車禁止
バス停付近(運行時間中)
踏切の前後※いずれの場所も駐停車禁止
10m以内(バス停付近は半径10m以内)
駐車すると車両右側の車道の余地が3.5m未満となる場所(無余地場所)

※駐車禁止
全区間

消火栓や防火水槽の付近には標識が立っているので、駐車禁止場所の目印にするとよいでしょう。

バス停付近については、停留所の前後ではなく周囲10mが駐停車禁止となります。

道路の幅によっては、バス停の反対車線側も駐停車禁止となるので注意してください。

無余地場所とは?


上記の表に記した「無余地場所」について捕捉しておきます。

車道の左側端に車を停めた際に、路側帯(歩行者の通行スペース)を除く道路の余地が3.5m未満となる場所には駐車できません。

また、路側帯に車を入れて駐車できる場合もありますが、条件が次のように限定されています。

実線1本で車道と区切られており、かつ幅75cm以上の余地を残せる路側帯であれば、駐車スペースとして利用できます。

このほかの路側帯を駐車に使うと、道路交通法違反となるので注意しましょう。

駐車余地の標識に注意


「駐車余地」の標識がある道路では、標識で指定された余地をとれないと駐車できません。

たとえば「駐車余地6m」の標識がある道路では、車両の右側に6mの余地を残すことが駐車の条件となります。

このように、駐車の際に確保すべき車道の余地が変わる場所もあるので、道路標識はよく確認するようにしましょう。

次のページ▷ 駐車禁止にならない路上駐車とは?