大型トラック

大型免許とは?取得に必要な条件や費用、教習の流れなどを解説



大型免許とは?


トラック

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大型自動車免許(大型免許)は、大型特殊自動車を除くほぼ全ての自動車に乗ることができる免許です。

大型自動車にはバスやトラックなどが含まれます。

トラックのように運賃が発生しない業務において車を運転できる「第一種運転免許」と、バスのような人を運搬し運賃が発生する車を運転する際に必要な「第二種運転免許」があります。

大型免許で運転できる車の種類は?


大型免許を取得した場合に運転できる車の種類は以下の5種類です。
• 大型自動車
• 中型自動車
• 普通自動車
• 小型特殊自動車
• 原動機付自転車

他の免許との違いは?


免許経歴がなくても取得できる普通免許や準中型免許と違い、中型免許は2年以上、大型免許は3年以上の免許経歴が必要です。

そのため、年齢も21歳以上からとなります。

中型以下の免許では重量や積載量、定員に制限がありましたが、大型免許で取得できる車はそれらの上限がありません。






































免許区分大型免許中型免許準中型免許普通免許(※)
運転資格年齢21歳以上普通免許経歴3年以上20歳以上普通免許経歴2年以上18歳以上18歳以上
車両総重量11トン以上11トン未満7.5トン未満3.5トン未満
最大積載量6.5トン以上6.5トン未満4.5トン未満2トン未満
乗車定員30人以上29人以下10人以下10人以下

大型免許と同時に取得可能な免許は?


大型免許は、牽引免許や大型特殊免許を同時に取得することが可能です。

免許があると仕事の選択肢が増えたり収入アップにつながることもあるので、大型免許取得時にあわせて検討するのもおすすめです。

大型免許の取得条件や受験資格


教習所

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大型免許取得に必要な条件A


大型免許取得試験の受験資格があるのは、21歳以上かつ普通免許経歴3年以上の人です。

また、普通免許でもおこなわれる視力検査や聴力検査などに加え、深視力検査があることも特徴です。

ほかの検査も普通車に比べて条件が厳しくなります。

各検査の合格ライン


各検査の合格ラインは、以下が原則となります。

ただし、各検査の内容に合格するのが難しそうな場合でも、相談をすることは可能です。

視力検査
両眼で0.8以上、かつ、一眼がそれぞれ0.5以上であること。

深視力検査
三棹(さんかん)法の奥行知覚検査器により2.5メートルの距離で3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。

聴力検査
両耳の聴力が、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること。

色彩識別能力テスト
赤色、青色及び黄色の識別ができること。

運転能力検査
身体に障害がないこと。

AT限定普通免許の人は大型免許を取れる?


普通免許が「AT限定」の人でも、上と同じ流れで大型免許を取得することができます。

ただし、大型免許の技能教習は、MT車の運転が必要となるため、AT限定の人は技能講習の時間が4時間多くなります。

実質4時間でMTの操作方法をマスターしなければならないため、ペーパードライバー歴3年の人などは、別途料金が発生する補講が必要となる可能性もあります。

大型自動車免許取得までの流れ


大型免許を取得するには、教習所や合宿を利用するのが一般的です。その場合は以下の流れで免許を取得できます。

1. 自動車教習所で技能と学科を学ぶ
2. 自動車教習所で卒業検定に合格する
3. 運転免許センターで適性検査に合格する

大型免許の一発試験・一発合格はできる?


教習を受けることなく、試験場・運転免許センターで「一発試験」により取得することも可能です。

注意!一発試験の試験車は10トン
一発試験の場合、試験に使用する車は4トン車ではなく10トン車となっているため、ハードルは高いと言えるでしょう。
教習所に通った人の大型免許の合格率は90%なのに対し、一発試験での合格率は30%前後です。

大型免許の一発試験にかかる費用
一発試験の場合の費用は地域によって違いがありますが、東京都の場合を例にすると、おおむね以下のとおりです。

• 受験料:4,100円
• 試験車使用料:2,500円
• 免許証交付料:2,050円
• 講習受講料:22,000円

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