当て逃げはバレやすくなった?駐車場で当て逃げされた時の事故対応・罰則
目次
当て逃げとは?
当て逃げとは、物損事故を起こしたにも関わらず、その場から立ち去ることです。
人身事故を起こして逃げた場合は「ひき逃げ」となり、当て逃げとは区別されますが、どちらも重い罰則が設けられている交通違反行為です。
当て逃げ、ひき逃げは道路上だけでなく、駐車場などで起きた場合も同様に扱われます。
平たく言えば、道路・駐車場どちらで当て逃げをした、被害にあった場合も交通事故と言えるのです。
スーパーなどの駐車場内でも交通事故になる
駐車場は最も当て逃げが多く発生する場所のひとつ。
質問サイト、Q&Aサイトなどで調べると、「スーパーなどの駐車場は、公道ではないため交通事故にならない」というような表記が目立ちますが、これらは間違いです。
道路交通法などの法律では「道路上」で起きたもののみを事故としていますが、そもそも法律上の道路の定義は「道路および隣接する土地で不特定、多数の人の出入りがある場所」と定められています。
また、道路運送法 第二条 7によれば、『 「道路」とは、道路法 (昭和二十七年法律第百八十号)による道路及びその他の一般交通の用に供する場所並びに自動車道をいう。 』とのこと。
この「一般交通の用に供する場所」とは、スーパーなどの私有地での駐車場、公共の駐車場も含まれます。
つまり、不特定多数の人が自由に行き来できる駐車場は、道路と同じ扱いになるのです。
駐車場で当て逃げ被害にあったらどうする?
1.まず警察に電話!
当て逃げされている箇所を発見したら、まずは、110番に電話を掛けて交通事故の連絡をしましょう。
事故証明を作成してもらうことが大切です!
ネット上では、駐車場での当て逃げは相手にしてくれないというものが目立ちますが、そんなことはありません。
もし、警察が嫌がったら徹底的に対応してください。
2.駐車場の管理者へ連絡
スーパーの駐車場であればスーパーの店長、病院の駐車場であれば病院の受付などに連絡しましょう。
しかし基本的に駐車場内で起きた事故は、駐車場の管理者の責任は問えません。
当て逃げなどの事故についても、駐車場管理者の責任は、余程の管理責任に問題がない限りありません。
当て逃げが起きたときに駐車場管理者が対応する義務もありません。
ただし、駐車場内に設置した防犯カメラなどの映像が当て逃げ犯を捕まえる証拠となる場合があります。
駐車場管理者の協力で証拠映像の提供が得られれば、当て逃げ犯特定が期待できます。
3.保険会社へ連絡
当て逃げ被害に遭ったことを、保険会社に連絡しましょう。
相手の分からない当て逃げは、車両保険のみでの扱いとなります。
車両保険のうち、当て逃げでも保険がおりるタイプの保険に加入していなければ、残念ながら全額自腹となってしまいます。
当て逃げでも保険金がおりる車両保険に加入されているなら、前述の警察への届け出はなおさら必須です。
保険金請求に警察が発行する事故証明書は必須となるからです。
自分の加入している保険が当て逃げでも使えるかどうか不明な場合は、この機会にチェックしてみてください。
泣き寝入りせず、警察へ被害届を!
物損のみの当て逃げ犯が捕まる可能性は低いが…
物損のみ、つまり自分の車に被害があったのみの場合は、当て逃げ犯は捕まりにくいことが現状です。
その場合、修理費用は全て自腹となります。
しかし、施設や駐車場に防犯カメラがあれば、当て逃げした瞬間や車のナンバープレートがわかる可能性が高いです。
このことから、当て逃げに遭ったら、警察や駐車場管理者とコンタクトを取っておくことは大切といえるでしょう。
駐車監視機能付きドライブレコーダーの設置も有効
ぶつけられた場所にもよりますが、駐車監視機能付きのドライブレコーダーの設置も有効です。
人通りの多い駐車場であれば、動体検知ではなく衝撃感知機能がよいでしょう。
施設の防犯カメラ映像と合わせて、当て逃げ犯を特定できる手がかりになるかもしれません。