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ゴミが捨てられない!?キャンピングカー2年生活で学んだ分別&保管の裏ワザ

キャンピングカーに2年住んでわかった!ゴミの分別・保管・処理のコツ

バンライフをしていると避けて通れないのが「ゴミ問題」です。

車中泊中は、ゴミの捨て場所に困ったり、国や地域によって分別ルールがまったく違ったりと、意外にも気をつかうポイントです。

さらに、狭い車内ではゴミの一時保管にも頭を悩ませることが少なくありません。

私たちはこれまで、キャンピングカーでヨーロッパ18カ国を巡りながら旅をしてきました。

その経験の中で身についたのが、「どこに行っても迷わず対応できる、シンプルで柔軟なゴミ分別と管理のルール」です。

この記事では、私たちが実践しているゴミを分別方法や保管の工夫、キャンピングカーにピッタリのゴミ箱や袋の工夫、さらに国によるゴミの捨て方の違いや「ゴミが捨てられない地域」でどう乗り切ったのかリアルな体験もご紹介します。

日本で車中泊や長期ドライブ旅をする方にも役立つ内容になっているはずなので、ぜひ参考にしてください。

長期バンライフでは「ゴミ処理」が大きな課題


キャンピングカーを道に停車している

私たち夫婦は、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅していて、気づけばもう2年半が経ちました。

これまでに18カ国を車中泊で巡ってきましたが、旅の中で繰り返し直面してきたのが「ゴミ処理問題」です。

自由気ままなバンライフにはたくさんの魅力がありますが、長期の車中泊生活では、家庭のように「決まった曜日に決まった場所でゴミを出す」といった暮らしができません。

そもそも、公共のゴミ箱が「誰でも捨てていい」わけではなく、設置されていない地域もあります。

地域によって分別ルールが異なる


また、地域によって分別ルールも大きく異なります。

例えば、ある国では「生ゴミと燃えるゴミを分ける」のが当たり前でも、隣の国では「まとめて一緒に捨ててOK」といった具合。

こうした違いに、旅を始めた当初は何度も戸惑いました。

公共のゴミ箱

さらに困るのが、「そもそもゴミを捨てられる場所が見つからない」ということ。

街中のゴミ箱は観光客向けで、家庭ゴミは禁止されていたり、自然の中で数日過ごすようなときは、ゴミを長時間車内に保管する必要が出てきます

その際は、臭いや衛生面も大きな悩みとなります。

限られた収納スペース


キャンピングカーの車内

さらに、キャンピングカーの収納スペースは限られています。

食品や衣類、工具といった生活必需品と同じ空間に、ゴミも一時的に「持ち歩く荷物のひとつ」になるわけです。

このように、長期のバンライフでは「ゴミの分別・保管・処理」は、思っていた以上に重要で工夫が必要なテーマになっています。

これは、ヨーロッパだけでなく、日本でバンライフを楽しむ方々にとっても、少なからず直面する悩みだと思います。

私たちのゴミ分別スタイル


ヨーロッパでキャンピングカー旅していると、国や地域ごとにゴミの分別ルールはバラバラ

そんな状況の中で、私たちがたどり着いたのが、「どこに行っても困らないように、最初から車内で分別しておく」というスタイルです。

この方法なら、分別ルールがゆるい場所ではまとめて捨てられますし、分別が厳しい場所でも、あらかじめ分けておけばそのまま捨てるだけ。

現地のルールに合わせて柔軟に対応できるため、とてもスムーズになりました。

そして、意外と大切なのが「ゴミ箱選び」。

キャンピングカーでは、走行中にゴミ箱が倒れて中身が散乱…というトラブルもありがち。

そのため私たちは、「振動で動かないこと」「車内の邪魔にならないサイズ感」などを考慮し選んでいます。

ここからは、私たちが実際に使っているゴミ箱(保管方法)と分別カテゴリーをご紹介していきます。

生ゴミ用


生ゴミ専用のゴミ袋

こちらは生ゴミ専用で、引っ掛けタイプのコンパクトなゴミ箱です。

引き出しや棚の縁に取り付けることができ、私たちはシンクの前にセットして使っています。

蓋も付いているので、ニオイ漏れの心配がなく、使い終わったらサッと回収でき、衛生的で場所もとりません。


プラスチックゴミ用


キャンピングカーに備え付けのゴミ箱

こちらは、キャンピングカーのドアに元々備え付けられていた大型のゴミ箱を活用しています。

約30Lのゴミ袋がセットできるので、容量たっぷり。

かさばりやすいプラスチックゴミをまとめて入れておくのに最適です。

燃えるゴミ用


壁に貼り付けるタイプのゴミ箱

こちらは壁に貼り付けて使うタイプのゴミ箱で、限られた車内スペースでも邪魔にならず、しっかり固定できるので、揺れのある走行中でも動かず便利です。

容量は10Lサイズで、「燃えるゴミ」を捨てるのにちょうどいい大きさです。


ペットボトル・プラ容器用


メッシュ素材の吊り下げバッグ

IKEAで購入したメッシュ素材の吊り下げバッグを活用しています。

伸縮性があるタイプで、見た目以上にたっぷり入りとても便利です。

ペットボトルはラベルをはがして、つぶしてから入れることで、かさばらず省スペース。

ゴミがない時は小さくなるので、場所も取らず便利です。

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ビン・缶用/紙・牛乳パック用


ペットボトル用と同じく、ネットバッグを使っています。

濡れたり汚れたりしにくいゴミなので、通気性の良いメッシュ素材で十分対応可能です。

トイレ用


トイレの脇においていあるスリムなゴミ箱

トイレには、無印良品で購入した小さめのゴミ箱を設置しています。

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底面をテープでしっかり固定しているので走行中もズレることなく安心です。

小さな紙ゴミをまとめるのにちょうど良いサイズ。

いろいろなサイズのゴミ袋

また、ゴミ箱本体だけでなく、さまざまなサイズのゴミ袋を常備しておくこともおすすめです。

最近では、臭い漏れを防ぐ密閉性の高いゴミ袋も販売されているので、それらを活用するのも一つの手です。


ヨーロッパのゴミ事情


ヨーロッパを旅して驚いたのが、国や地域によって分別方法が全く違ったり、指定のゴミ袋が必要なエリアもあったりして、旅の序盤はかなり戸惑いました。

私たちは基本的に、キャンピングカー専用のRVパークなどに設置されているゴミ捨て場を利用しています。

こうした施設では、しっかりとした分別ルールが整っていて安心ですが、旅先によってはこうした設備が見つからないこともあります。

大型のコンテナ型ゴミボックス


道路沿いに設置された公共のゴミ箱

頼りになるのが、道路沿いに設置された公共のゴミ集積所。

多くの地域では、大型のコンテナ型ゴミボックスが並んでいて、誰でも使えるようになっています。

ただ、このボックスがかなり大きく、最初はどうやって開けるのか分からず困惑しました。

上から手で開けるタイプや、足元のバーを踏むと扉が開くタイプもあり、仕組みもさまざま。

慣れるまでは、ちょっとした冒険のようでした。

特に驚いたのが、ビン専用のゴミ箱。

ビン専用の公共のゴミ箱

中にビンを落とすと割れる仕組みになっていて、捨てるたびに「ガシャーン」と大きな音が毎回響き、慣れるまでには少し時間がかかりました。

色分けされたコンテナボックス


色分けされたコンテナボックス

また、分別ルールも地域によって違います。

紙・プラスチック・ガラス・生ゴミなどが色分けされたコンテナに分けてスタイルが多いですが、その「色が何を意味しているのか」が分かりづらいことも。

「これは何用?」と近くにいる住民に教えてもらうこともしばしありました。

とはいえ、リサイクル意識が高いのがヨーロッパ。

場所によっては回収ボックスが非常に充実していて、使用済みの油を捨てるためのボックスや、古着専用のリサイクルボックスなどもあり、本当に助かります。

このようなインフラ整っていると、旅をしながらでも環境に配慮した生活ができるのはとてもありがたいです。

実際に訪れて感じた、ゴミ処理が厳しかった国


これまで旅したなかで、フランスやスペイン、ポルトガルなどでは、公共のゴミ集積所が整備されていて捨てやすい印象でした。

一方で、公共のゴミ箱がほとんど設置されていなく、ゴミの捨て方に厳しい国も存在します。

たとえば「分別ルールが超厳密」「住民以外はゴミを捨ててはいけない」「分別を間違えると罰金」と要注意の国も!

とくに、私たちの経験上、ゴミ処理が大変だったと感じた国は、スイス、ドイツ、オーストリア、オランダ、イタリアの一部山岳地域などです。

公共のゴミ箱がまったく見つからないことも多く、たとえゴミコンテナがあっても鍵付きで、住民専用のカードキーがないと開けられなかったりと厳重な場所もあり、旅をするのがとても大変でした。

ゴミが捨てられないときの対処法


上で説明したように、ヨーロッパの中にはゴミの捨て方が厳しく、「ゴミを捨てる場所自体がない」という状況に直面することもあります。

そんな時に実施している対処法をいくつかご紹介します。

ゴミを減らす工夫から


「そもそもゴミを出さない」ことを意識して暮らすようにしています。

例えば、買い物の際は、できるだけパッケージの少ない商品を選ぶよう心がけています。

また、施設で出たゴミはその場で捨てることができるので、買い物後、かさばるパッケージやトレー、プラスチックゴミは、購入した店内のゴミ箱へ処分するようにしています。

こうしたちょっとした工夫の積み重ねで、ゴミの量がぐっと減ります。

捨てられないときの保管方法


どうしてもゴミが捨てられない場合、私たちはニオイの漏れにくい袋に入れて、トランクルームのバケツに一時保管しています。

しかし、夏場は腐敗しやすいので要注意。

中でも鶏肉の骨など、ニオイが出やすいものは密閉性の高い容器に入れ、冷凍保存しておくこともあります。

冷凍しておけば、生ゴミ臭くなる心配もありません。

最後の手段は有料施設の活用


公共のゴミステーションが見つからない場合や、観光地などでゴミを捨てる場所が限られているときは、有料のキャンプ場やRVパークを利用することもあります。

施設によっては、利用料金にゴミの回収サービスが含まれていることが多く、安心して処分できます。

日本の車中泊でも注意したい、ゴミ処理の基本ルールとマナー


海外の公共ゴミ箱

キャンピングカーでの旅は、海外だけでなく日本国内でも人気が高まっています。

その一方で、車中泊におけるゴミの処理マナーやルールの徹底が、今後の環境維持において重要なポイントです。

不適切なゴミ処理は、地域住民や施設管理者に迷惑をかけるだけでなく、車中泊そのものへの風あたりを悪化させる原因となるので十分に注意しましょう。

1. ゴミは必ず持ち帰る
2. ポイ捨て、野外投棄は絶対NG
3. 公共のゴミ箱は「誰でも、なんでも捨ててOKとは限らない」特に生ゴミは厳禁!
4. キャンプ場やRVパーク、地域のゴミ処理施設などでゴミを処理するようにしましょう
5. 地域ごとの分別ルールに従う
6. ゴミ捨て場周辺は、綺麗に保つように心がける



ゴミ管理はしっかりし、みんなが気持ちよく車中泊できるようにしましょう


キャンピングカー停車中

今回は、ヨーロッパでのバンライを通じてゴミ処理の現場や、私たちが実施している保管方法を紹介しました。

旅の自由度が高いバンライフだからこそ、「ゴミの処理」は自分たちで責任を持つ必要があります。

最初は手探りでしたが、今では私たちなりのやり方が見つかり、トラブルもぐっと減りました。

ゴミの管理をきちんと行うことは、自分たちの旅が快適になるだけでなく、車中泊という文化全体の印象アップにもつながります。

「出さない・分ける・ためない」を意識して、これからも気持ちのいい旅を続けていきたいです。

Luana

登山、キャンプ、旅が大好きな夫婦です。 日本を飛び出し、イタリアで中古キャンピングカーを購入し、ヨーロッパ一周中です。自然の絶景スポットが好きで、観光ガイドブックには載っていないヨーロッパの絶景スポットをキャンピングカーで周りながらをたくさんお届けします。 旅の様子はInstagram、YouTubeでも発信しています、よかったらご覧ください!