N-VANとバモスを比較!

N-VANとバモスを比較!走行性能・居住空間にどんな違いがあるのか




居住性


次に居住性についてだが、既に結構述べてしまったので、この項目では主にバモスの座席と比較してどうだったのかといったような話をしたいと思う。

助手席と後部座席


肝心な運転席より先に、助手席と後部座席に関してから話したい。

助手席は補助席のようだと世間での評判は決して良くないようだ。

NVAN バモス 比較

座面はほとんど凹凸もなく平らで、この車のオーナーの奥様も長距離は勘弁願いたいとの評価を下されているとのことだ。

しかし、実際に座らせてもらったところ、私の基準では世間の評判より全然悪くはないといった印象だった。

以前私はトヨタ デリボーイという、なんとなくN-VANを大きくしたようなイメージの車を持っていたことがあったが、少なくともデリボーイの折りたたみ式の助手席よりはN-VANの助手席の方がマシだと思う。

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しかし、そのデリボーイに5名フル乗車(後部座席も普通に粗末)で神奈川県から岩手県の太平洋岸まで(盛岡など東北道沿いとは違い、岩手県の太平洋岸へ出るには東北道から一般道の山越えが待ち構えている)など、現在の基準の他人が聞いたら無茶と言われそうな長距離ドライブも実際に何度かこなしているので、N-VANの助手席は「長距離は絶対に無理」のようものではないと思う。

ところが、古い車や商用車に慣れている私が見ても、N-VANの後部座席ははっきり言って「一応乗ることもできる補助席」のような印象だ。

後部座席に関しては一応乗用車のバモスの方がずっとマトモだ。

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基本的には、N-VANは1名ないし2名で使用する車、一応4名乗車も可能な車と考えて良さそうだ。

運転席


次に肝心な運転席について。

ホンダ バモス(バモス ホンダとは全く別の車)は1999年に登場し2018年に販売終了するまで一度もフルモデルチェンジされなかった車なので、2009年製の私のバモスは中期製造だが設計が基本的に20世紀のレベルだ。

座席もなんだか全体的に小振りな感じがする。

例えるなら、昭和の古い団地の部屋のような感じだ。

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座面も固くて、長時間運転していると左尻が痛くなるので、私は厚みのあるクッションを敷くなど試行錯誤を繰り返してきた。

2021年製のハイゼットジャンボの運転席に初めて座った際に、軽トラの座席もこんなに立派になったのかと感動したものだが、N-VANの運転席はそれを遥かに超える(ハイグレードな車両でもあるが)ものだった。

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サイズも座り心地も申し分がないどころか、私がこれまで乗ったことのあるどの商用車の運転席より豪華な印象だった。

そして、助手席をダイブダウンし、肘掛けのあるN-VANの運転席は、なんというかコックピット感がもの凄い。

車内NVAN バモス 比較

基本的に1名ないし2名で使用する車と書いたが、もっと言うと、全体像として1人で使うのに最適であろうと前々から予想してはいたが、用途が仕事であれレジャーであれ、運転席に座ってみると、1人の城のように設計さられた車ではないかと再認識することになった。

走行性能


これについてもあまり専門的な話はやめておく。

高速道路でも山道でもハイゼットジャンボの走行性能の高さに感動している私の基準からしたら、N-VANの走行性が十分すぎることは明白だからだ。

オーナーによると、燃費は燃費計では一般道で18~19km/L、高速道路では15km/Lを切る程度だそうだ。

しかし、まだ乗り始めて日が浅いので、データは十分とは言えないし、満タン方では20km/Lくらいは走っている印象だそうだ。

いずれにしてもこれまで10km/Lを切るような車が当たり前だった私にとっては、もの凄く燃費の良い車ということになる。

因みにエンジンはターボ付きで、全く力不足など感じないとのことだ。

そして、非常に羨ましいと思ったのは、先進の安全機能を備えているだけでなく、クルーズコントロールなど、私にとっては夢のような装備諸々もしっかり備えられているので、高速道路などで楽ができることだ。

運転席 NVAN バモス 比較

長距離の旅で疲労を軽減できると、サーフィンやスキーなどが旅の目的の人にとっては、そういったアクティビティーにも大きく影響することは間違いない。

ハイゼットジャンボとも並べてみた


軽自動車 NVAN バモス 比較

軽トラは畦道などで小回りが利くことを重視しているためホイールベースが短いが、N-VANは車体の四隅にタイヤがあるような感じで、全長に対して最大限のホイールベースを確保している。

こうしてハイゼットジャンボと並べてみると、車体の全長は変わらないのにホイールベースの寸法には歴然とした差があることが見て取れる。

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ハイゼットジャンボで強風のアクアラインの橋を渡ると文字通り手に汗を握るようなこともあるが、そんな状況は特別で、大抵は普通に高速道路を走行することができている。

しかし、これだけの寸法の違い(ホイールベースの)を目の当たりにすると、N-VANの直進安定性の高さは軽トラとの比ではないであろうことが容易に想像できる。

そういった面でもN-VANは長距離旅にも適していそうだ。

積載性


積載性についても概ね話してしまったが、まだまだ特徴がある。

一つ目はリアゲートの開口長が高いことだ。

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この車のオーナーの身長は175.5cmあるが、ご覧の通り頭をぶつける心配など全くない余裕の高さがあるため、大きな荷物の出し入れもしやすい。

また、リアゲートを軒代わりに使う際も、この高さが何かと便利になる(例えばランタンを吊るす際など)ことが多そうだ。

そして、N-VANの大きな特徴の一つであるのが、車体左側のセンターピラーがなく、助手席側ドアとスライドドアを開けると広大な開口部ができることだ。

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助手席のドアも90度まで大きく開くため、この広大な開口幅を目一杯利用することができる。

これは低い床面地上高と相まって、荷物の積み下ろしを非常にしやすくしているが、車中泊やキャンプなどの際にもこの特徴を利用すれば、色々な使い方のアイディアが湧いてきそうで、考えているだけでも楽しくなる。

ステップバンの再来?


位置付けとしてはN-VANは直近のアクティバン/バモスの後継のような存在だが、実際のところは40年以上の時を経て復活したステップバンの後継車だと私は思っている。

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N-VANが乗用車のNシリーズと共通のプラットフォームを使用することになった理由は、それまでのアクティのプラットフォームでは現在の衝突安全性などをクリアできなくなり、だからといって今更貨物車用の新たプラットフォームを開発する余裕もなかった(そのためアクティトラックは残念ながら完全消滅してしまった)からなのだと思うが、結果として登場時期が早すぎて短命に終わってしまった名車が復活したような形になったことは面白い。

しかし、アクティトラックが消滅してしまったことは残念でならない。

ライフステップバンに兄弟のライフピックアップがあった(ライフステップバンより後に登場したので、製造されたのは僅か1年限りだった)ように、N-ピックアップのような面白い車も作ってもらいたいものだ。

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それはともかく、目の当たりにすることで、N-VANがさらに私の「いつか買い替えるとしたら」の最有力候補になったことは間違いない。