鉛バッテリーでも快適!猛暑を乗り切るエアコン×扇風機4台の車中泊術

「エアコンついてるから猛暑なんて余裕でしょ?」
そう思っていたのは、キャンピングカーを購入して初めての夏を迎える前までの話でした。
エアコンがあっても「冷えにくい」「バッテリーがもたない」という課題に直面したのです。
そこでたどり着いたのが、扇風機を組み合わせて冷房効率を高める方法。
この記事では、エアコンを効果的に使いながら扇風機4台で快適性を最大化した、わが家が実践しているリアルな夏の車中泊対策を詳しく紹介します。
扇風機が必要な理由とは?
「家庭用エアコンがあるのに、なんで扇風機が4台も必要?」と思われる方は多いはず。
わが家(YouTubeチャンネル「ちょぴこ北の暮らしch」運営)は、家庭用エアコンを完備したNUTSRV社のクレア5.0wに乗っていますが、実際に真夏を経験してみて初めて「エアコンだけでは不十分」という現実を痛感しました。
その原因のひとつが、サブバッテリーの制約です。
サブバッテリーの制約と現実

わが家のキャンピングカーに搭載されているのは鉛バッテリー。
RVパークやキャンプ場の電源サイトを利用できれば問題ないのですが、予約が取れないことも多く、そうなるとバッテリー残量がシビアな課題になります。
フル充電でも、夏の夜にエアコンをフル稼働させると、ギリギリ朝まで稼働してくれるかどうか…。
夜中に目を覚まして残量を確認する…そんな経験を何度も繰り返しました。
節電するために扇風機を併用する

冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上に上がる。
この温度差によって空気の偏りを「扇風機を使って空気の流れを作る」ことで冷房効率を高めるという方法です。
わが家では、HAGOOGI+2台とKEYNICE+2台の扇風機を使い分け、効率的に冷気を循環させることで、夏の車中泊を快適に過ごせるようになりました。
この後の本文では、扇風機4台の具体的な使い方や、併用方法、テクニックなどご紹介します。
※サブバッテリーってなに?鉛バッテリーってなに?
キャンピングカーには2種類のバッテリーがあります。
・メインバッテリー:エンジンの始動やライト、ワイパーなど車両の電装系を動かすためのバッテリーです。
・サブバッテリー:キャンピングカー車内の照明や家電製品など「生活用の電源」として使うバッテリーです。
サブバッテリーには鉛バッテリーが使われていることが多く、価格が安い反面、容量や寿命に限界があるデメリットがあります。
一方、リチウムイオンバッテリーは高価ですが、高性能・軽量・コンパクトで長時間のエアコン稼働にも対応できるのが特長です。
おすすめの扇風機2種を紹介
現在、わが家で「一軍」として活躍している扇風機は2種類、合計4台。
それぞれ異なる特徴を持っていますが、この2種類を組み合わせることで、冷房効率を最大限に高められます。
HAGOOGI 多機能コードレス扇風機(2台使用)

HAGOOGI 多機能コードレス扇風機は、アウトドア使用のポータブル扇風機。
10,000 mAh大容量バッテリー搭載し、弱風なら20時間以上の連続使用が可能です。
静音DCモーター採用で、車中泊でも夜通し快適に使える静音性が魅力。

特徴
・卓上、吊り下げ、壁掛け、三脚スタンドなど、設置の自由度が高い
・LEDライト、リモコン操作、首振り・タイマー機能搭載
・車内だけでなく、車外でも活躍できる多用途設計
デメリット
・本体サイズがやや大きめで設置場所を選ぶ
・フル充電に5〜6時間かかるため、事前の充電が必要
詳細はこちら▷HAGOOGI
KEYNICE クリップ型首振り扇風機(2台使用)

KEYNICEクリップ式扇風機は、約5,000 mAhの充電式バッテリー搭載で、最長28時間連続使用可能なコンパクトモデルです。
コードレス小型扇風機でありながら、静音設計のDCモーターを採用しており、ノマドワーク中や就寝時にも音が気になりにくいのが大きな魅力。

特徴
・軽量&コンパクトで持ち運びしやすい
・360°上下左右に手動調整+自動首振り機能を搭載
・卓上利用だけでなく、クリップで窓枠やテーブルの端に固定可能
・狭い車内でも自由に設置でき、風向き調整の自由度が高い
デメリット
・小型モデルゆえに風量はやや控えめ
・自動首振りの角度は50°とやや狭い
・クリップ設置時は固定力が弱い場所では注意が必要
詳細はこちら▷KEYNICE
就寝時におすすめのエアコン+扇風機運用テク
真夏の夜、車内は日中の熱気がこもりやすく、とくにバンクベッドは寝苦しさが増しやすい場所です。
エアコンをONにしても冷気が届きにくく、設定温度を必要以上に下げたり、風量をMAXにしてしまうと、サブバッテリーが悲鳴を上げる結果に。
ここでは、筆者が実践している「省エネでも快適に眠れるエアコン+扇風機併用テク」をご紹介します。
手順①エアコンの設定

温度は26℃前後、風量は「弱」、風向きは「上向き」に設定します。
手順②HAGOOGI(1台目)を床に設置

エアコンの真下に置き、床面に滞留した冷気を天井に向けて送るようにします。
手順③HAGOOGI(2台目)を上部に吊るす

冷気をバンクベッドへ流すように設置します。
室内温度が高くない日は、寝る前に空気を循環させてから電源をオフにすることが多いです。
手順④KEYNICE(1台目)を顔まわりに設置

KEYNICEを弱風で運転し、エアコンの冷気をやさしく届けます。
風が強いと喉がカラカラになってしまうので、顔に直接風が当たらないように注意が必要です。
扇風機は枕元に設置するので「ちょっと寒いな」と感じたらすぐにオフにできて便利。
手順⑤KEYNICE(2台目)を足元に設置
足元にも弱風で空気を回し、バンクベッド全体の温度ムラを防ぎます。
ポイント
各扇風機は弱風でも十分涼しく、騒音もバッテリー消費も最小限で済みます。
とくにHAGOOGIはパワフルなので、弱運転でもかなり広い範囲に強い風を送れます。
キャンピングカーは「朝日が昇ると車内の温度が急激に上昇」するため、扇風機のバッテリーは朝まで十分持つよう、寝る前までに満充電にしておくことが大切です。
ノマドワーク時の活用テク
日中(9:00~17:00)は外気温が30℃を超えることも多く、車内は熱がこもりやすい時間帯です。
筆者は、我慢せずにエアコン+扇風機の併用で冷気のムラを防ぎつつ、電力消費を最小限に抑えながら快適な作業環境を確保しています。
手順①熱気遮断カーテンを活用

バンクベッドのカーテンを閉じ、上部からの熱気をシャットアウトします。

また、車内後部の2段ベッド(物置として使用)からも熱気が流れてくるので、DIYで設置したカーテンを閉め、後方からの熱気を遮断します。
手順②エアコン設定

エアコンは26〜27℃、風量は「中」に設定します。
手順③HAGOOGIで空気を循環

1台目は床に設置。
作業場所となるダイネットテーブルへ向けて、「弱」運転&首振り機能を使い、冷気を上に流します。

2台目は、天井に吊りでダイネットテーブル上へ送風し、PCの熱も同時に冷却します。
手順③KEYNICEで直接送風

作業中はKEYNICEをテーブルに設置し、体に心地よい風をピンポイントに送風。
夫婦それぞれが1台ずつ使うことで、好みの場所に調整可能です。
▽HAGOOGIとKEYNICEの扇風機の操作方法などは、ちょぴこ北の暮らしchで紹介していますので参考にしてください▽
まとめ
扇風機を上手に活用しながらエアコンを使うことで、設定温度を高めにしても涼しく快適に過ごせ、省電力にもつながります。
筆者自身も、この方法で作業中の集中力がアップしたような感じがしました。
さらに、日当たりのいい場所に駐車してソーラーパネルで発電すれば、稼働中のエアコンの電力補助や、就寝時用の電力確保にも役立ちます。
こうした工夫を組み合わせることで、猛暑の中でも快適に過ごせる車中泊環境を実現できるので、ぜひ取り入れてみてください。