【徹底検証】DIYで車の屋根に設置!車中泊に最適なJackery初の固定式ソーラーパネル
目次
検証の準備と条件
使用した機器
では、最も肝心な実際の検証結果をお伝えしよう。
今回、電気の受け入れ側として使用したのは、Jackeryポータブル電源 1000 Pro、容量1002Wh、ACの定格出力が1000Wのポータブル電源だ。
2枚のSolarSaga 100 Primeをメーカーから借りて、1枚のみの場合と2枚使用した場合の両方を試した。
また、複数のパネルを繋ぐ場合に必要な並列接続用と直列接続用のY分岐コネクターのオプションが用意されていると書いたが、Jackeryポータブル電源 1000 ProにはDC入力ポートが2口あるため、今回はY分岐コネクターは使用しなかった。
ソーラーパネルの発電状況の確認
大抵のポータブル電源は入力電力の値が液晶ディスプレイに表示されるため、繋いだソーラーパネルがどれだけ発電しているのかリアルタイムで知ることができる。
充電される側のポータブル電源の能力にも左右されることなので、厳密にはこれだけでソーラーパネルの能力を判断することはできないかもしれないが、専門家ではないので、ソーラーパネルの性能を押し測る上ではこれで十分だと思う。
また、太陽光発電は日光の強さ、日光に対してのソーラーパネルの向きや角度に大きく左右されるが、このように表示が出ることで効率の良い向きや角度を探るのにも役立ち、非常に便利だ。
他にも大抵のポータブル電源はバッテリーの残量や満充電までに要する時間なども表示されるが、当然Jackeryポータブル電源 1000 Proもそれら全て備えている。
検証結果:天候別の発電量
幸いなことにここ数日の間に厚い雲に覆われた曇天から雲一つない快晴まで様々な気象条件に恵まれたので、日光の具合によってどんな違いが出るかも比べられたのは良かった。
では、悪い条件から順にどんな結果が出たかを報告しよう。
厚い雲に覆われた曇天
太陽がどの辺りにあるのか全くわからないような、今にも雨が降り出しそうな厚い雲に覆われた曇天では、ソーラーパネルを真上に向けても、太陽のありそうな方向に向けても大差なく、100Wのパネル1枚が発電する電力は一桁W台になってしまった。
一応発電はしているが、1000Whの容量のポータブル電源にとっては雀の涙に過ぎない。
このような天候では、残念ながらソーラー発電はほとんど期待できないという結果に終わった。
薄曇り
たまに太陽の輪郭が見える程度で「お日様が顔を出した」レベルまでには達することのない薄曇りの場合は、1枚で10Wから時に40W以上発電することもあった。
10Wから40W以上と発電量に幅があるのは、こういった天候ではソーラーパネルのちょっとした向きや角度の違いが結構大きく影響することと、雲のちょっとした状態の変化でも大きく左右されるからだ。
日中の太陽が高い時間帯なら十分役に立つレベルだが、日の出から日没まで平均して10Wから40W発電できるわけではない。
したがって、車の屋根上に平置きで設置した場合は、ないよりはマシ程度に考えたほうが良いかもしれないという結果だった。
晴れたり曇ったり
薄曇りより発電能力は断然上がるが、発電量の振り幅もさらに大きくなる。
1枚で良い時には55Wから80W発電することがあったが、少し雲が厚くなるともっと一気に下がることもあった。
この差は、ソーラーパネルの角度と方向による違いが大きい(55Wは真上に向けて平置きした状態)。
晴れたり曇ったりの状況は曖昧で、日が出ている時間と陰っている時間の割合によって大きく異なる。
しかし、1枚を車の屋根上に平置きで設置しただけでは、1日分の電力を賄えるほどの発電量にはならないと感じた。
快晴
雲一つない快晴の日に、まずは100 Primeを1枚車の屋根に平置きしてみた。
午前9時頃からスタートしたが、その時間帯の太陽の角度でも75W前後の発電量があった(5月中旬の関東地方)。
次にもう1枚を太陽の方角と日光の当たる角度になるべく合わせて置いてみたところ、なんと1枚で90Wを記録した。
発電量が最高になる時間帯より前にもかかわらず、この数値は素晴らしいとしか言いようがない。
また、太陽がどこにあるかわからないほどの曇天の時はパネルの向きや角度があまり関係なかったが、快晴の時も曇天より向きや角度による差が少ないという結果が出た。
この2枚を並列接続(ポータブル電源の2つのDC入力ポートに各々接続)したところ、すぐに166Wを発電した。
日がさらに高くなると発電量は増え、最高で180W程度に達した。
ちなみに、ポータブル電源(Jackery 1000 Pro)のバッテリー残量は午前9時頃に69%の状態からスタートしたのだが、昼食時にメーターを見たらバッテリー残量は99%になっていた。
その後、昼食用にお湯を沸かし、約10%消費したが、夕方には再び満杯になっていた。
検証後の車中泊
検証後の晩は車中泊し、2名で普段よりわざと多めに電気を使ってみることにした。
使用した調理器具と消費電力
上の写真は私が普段使用している調理器具だが、消費電力は以下の通り。
・ポット兼用の電気鍋(定格消費電力600W)
・水色のホットサンドメーカー(定格消費電力600W)
・黒いホットサンドメーカー(定格消費電力420W)
黒い方は内部の高さが高く、お惣菜の温めなどに向いている(食材が潰れない)ので、今回はこれを使用した。
鍋に10分間電気を入れても大したことはできないが、ホットサンドメーカーを5分2回転、あるいは3分3回転すれば、かなりたくさんの温かい食材をテーブルに並べることができる。
おまけに消費電力が180Wも違うと、30分間の使用で電力消費量に90Wも差が出るのだ。
話がソーラーパネルから少し外れてしまったが、湯を沸かしたり煮炊きする料理よりも、ホットサンドメーカーを使った調理や温めは非常に効率が良いのでおすすめだ。
ソーラーパネルの効果とポータブル電源のパフォーマンス
電気ホットサンドメーカーを使い、主に揚げ物や調理済みのお惣菜類を片っ端から温めまくり、半分に切ったピザをさらに半分にたたんでカルツォーネ風にして食べたり(これお薦め)、ポータブル冷蔵庫の電源も入れ、かなり電気を使った。
普段よりわざと多くの電気を消費して試してみたにもかかわらず、寝る前に確認すると1000Whのポータブル電源の残量はまだ60%近く残っていた。
普段の私の平均的な使い方であれば、快晴の日なら屋根に1枚載せた100 Primeだけで、1日分の電気は十分に賄えそうだという結果になった。
ソーラーパネル使用実験から見えた設置方法のアイデア
今回は差し当たり100 Primeを駐車中の車のルーフラックに載せただけで行った実験だったので、まだ屋根上に固定して走行中の発電を試したわけではない。
安全かつ確実な設置方法でありながら、普通に完全に固定するよりも使い方の幅が広がるような設置方法をあれやこれやと考えている。
かなり考えが固まってきたので、それが完成したらまたレポートしたいと思う。
また、今回の検証実験を通じて、ソーラーパネルを2枚使用する際の合理的な使い方や、合理的なソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせなど、いくつかのアイデアも浮かんだ。
これらの内容も含め、またの機会に報告したいと思う。
Jackery SolarSaga 100 Primeクラウドファンディングの詳細
■プロジェクト詳細
プロジェクト名:太陽光の力で移動中でも発電できる D.I.Y ソーラーパネル 「Jackery SolarSaga 100 Prime」
実施期間:2024年5月30日(木)〜2024年7月31日(水)
目標金額:100 万円
製品情報:Jackery SolarSaga 100 Prime
【100 Prime*1枚】
定価:34,800円
・Super Early Bird:24,980円(限定30台まで)
・Early Bird:27,280円(限定100台まで)
・Value Plus:28,580円(限定100台まで)
【100 Prime*2枚】
定価:69,600円
・Super Early Bird:48,680円(限定30台まで)
・Early Bird:52,220円(限定100台まで)
【600 Plus 100 Primeセット】
定価:119,800円
・Super Early Bird:83,860円(限定30台まで)
・Early Bird:87,454円(限定100台まで)
※5年間保証期間