日除け効果が抜群な車の日傘?!Lanmodo Plusをリアルレビュー!
以前初めて車中泊をしたのは普通のセダンだったと書いたこともあったが、DRIMOの記事中で試すなら、一応平らな寝床を作れる車である点には拘りたい。
実はこの車、このようにシートアレンジして工夫をすれば十分平らな寝床を作れる車なのだ。
実際そうして車中泊仕様にして旅をしている人もいるようだ。ということで実験用車種としても合格。
もう一つ理由がある。バモスで試してみて、私の身長(175cm位=中背か少し高め程度)では設置に軽ワンボックスの高さでも踏み台や脚立などが必要なことはわかっている。
しかし、この車(スーパーハイトではない軽ハイトワゴン)は実測で車高160cmちょっと、高くもなく低くもない微妙な車高だ。実験に使うには面白い車高でもあるのだ。
実際にやってみると、やはり踏み台などがなくても難なく屋根に載せることができた。
車高が170cm位あっても、車のドアを開けて床に足をかければ、踏み台なしで大丈夫そう。
あるいは、もう少し身長が低い人でも、この程度の高さの車ならその方法で行けそうだ。
吸盤を固定し、リモコンのスイッチをONにすると、障害物がないからあっという間に傘(テント)は開いた。
実験をしたのはダム湖の畔。風速は2m位で心地良く感じる程度の風だ。
しかし、この程度の風でも傘を開き切った時点ですぐに風上側の固定用ストラップを掴まないと風に煽られてしまう。
ワゴンRの屋根は結構フニャフニャだから安定しなくて、なおさら不安感がある。
しかし、この車もドアノブはフラップ式だからストラップの固定には使えない。ストラップはホイールとミラーのステイに固定した。
反対側から見ると、ご覧通り寛ぐのに十分なサイズの日陰ができている。
日陰側にチェアなど置いてみた。こじんまりとほぼ駐車場の一台分の枠内に収まっていて良い感じだ。
しかし、リアゲートを開けようと思ったのだが、開かない。
ワゴンRのテールゲートの上端には小さい羽状のモノがある。
上に飛び出してはいないのだが、テールゲートを開けようとするとこれが上に出っ張って傘の骨に干渉してしまうのだ。
バモスでの実験で設置したままリアゲートを開けることができたのは、先にも書いた通り、ルーフラックの上に載ってリアゲートとのクリアランスが大きくなっていたからだ。
テールゲートを開けたい場合は、一旦全てのストラップを緩め、テールゲートを開けてから、例えばこんな風に後ろ側のストラップを別の場所に留め直し、再度全て締め直すことで解決。
開けたり閉めたりする場合には面倒いが、開けっ放しにするならこれで良いかもしれない。
一見見逃してしまいそうなところだが、Lanmodo Plusの購入を考えている方は、自身の車のテールゲートがどういう造りになっているか確認しておくと安心だ。
肝心な日除けの能力は?
テント生地は防水性の高い210Dオックスフォード生地に三層シルバーコーティングが施されている。非常に遮光性が高く、熱も通しにくい。
車体の黒いバモスは、夏の晴れた日中は触れなくなる程ボディーが熱くなる。
しかし、Lanmodo Plusを設置していたら、屋根や側面などの日の当たらない部分は暖かい程度で、十分掌を付けていられる温度になっていた。
そして、フロントウィンドウもすっぽり傘の下に入っていて、サンシェードがなくても全く問題なし。
といったような状況だから、車内の温度も推して知るべし。
窓やドアを全開にしていても、暑い日は屋根が吸収した熱で車内は結構暑くなってしまうが、これを設置しておけば二重にタープをかけたの同じようなことだ。
ドアを開けていれば、車内は快適に昼寝ができる環境になる。
また、車体が熱くなるのを防止するだけでなく、昼寝や軽い昼食のために他にタープを張る手間も場所も必要ない。一石二鳥だ。
そして、日中この状態で駐車しておけば車体が熱を蓄えていないから、夜の車内の環境も全然違う。
冷やせるわけではないが、夜の就寝時に備えての効果も非常に高いと思う。
耐風性
Makuakeの説明文に「ストラップをしっかり調節して取扱説明書に従って正しく取り付けた状態で、異なる何段階かの風速においてテストを行なった結果、傘をさすのも困難になる風速10.8~13.8m/s(6級)で正常に使用できることを確認しました。」とあった。
上の画像はブローが来たなと思った瞬間にシャッターを切った写真だ。体感ではあるが、これでも風速5mはなかったと思う。
背の低い4ドアセダンなどに設置した場合とはまた違うのかもしれないが、正直に言えば「風速10.8~13.8m/s(6級)で正常に使用」するためには、少なくともこの車で使用するなら、固定するストラップの数も増やさなければ(増設は可能)厳しいのではと感じた。
また、タープの面積が約10㎡あるわけだから、考えてみたら組み上がったウィンドサーフィンのセールを2枚繋げて車の屋根の上に寝かせているようなものだ。
あまり考えもせずに1人で実験してしまったが、そう考えると、少しでも風があったら1人でこれを展開するのはいささか無謀な行為なのではと思えてくる。
できれば常に2人以上で扱った方が良さそうだと感じた。
そして、この実験をした時はご覧の通り駐車場はガラガラの状態だった。
駐車場一台分のスペースに収まるサイズであるが、普通に隣のスペースにも車があったとしたら、結構ハイリスクな感じはする。周囲に十分な注意を払う必要もあるようだ。
購入前の注意
キャリアやルーフラックが付いていたらそのままでは使えない(工夫をすれば問題ないが)ことはキャラバンとバモスの項で書いた通りだが、ルーフレールがある場合も注意が必要だ。
車の屋根は丸みもあるし、幅によっても違うと思うので、どれ位の高さまでのルーフレールならOKといったようなことはわからないが、ルーフレールにも開閉中に傘の骨が当たってしまう可能性はある。
一旦止まっても引っかかりを外せば傘は開くことはできるが、すんなり行かないことは確かだ。
また、キャンピングカーは、屋根にルーフベントやアンテナ類やソーラーパネルなど何かしら出っ張りがある車が多い。それらに骨が引っかかってしまう可能性も大だ。
総評
日除け効果は非常に高く、簡単に使えてアイディア的には素晴らしい製品だと思った。
また、バモスに設置して一晩置いていたら晩に雨が降ったのだが、朝車の屋根を確認すると全然濡れていなかった。防水性もしっかりしているようだ。
工夫をすれば色々なタイプの車で使えるが、なんとなく高級4ドアセダンでの使用を主眼に置いて設計された製品のような印象は受けた。