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アルプスも北欧も!キャンピングカーで辿り着いたヨーロッパ絶景湖7選

夫婦でヨーロッパをキャンピングカー旅して、気づけば2年半。
900日以上が経過しました。
自然が大好きで、これまでさまざまな素敵なスポットを訪れてきましたが、その中でも特に魅了されるのが湖です。
湖には不思議な魅力があり、静けさの中に息をのむような美しさがあったり、アルプスの山々を映し込む鏡のような水面が広がっていたりと、幻想的な世界が広がっています。
今回は、旅した中で実際に訪れて、「一度訪れたら絶対に忘れられない!」と感じた、ヨーロッパの絶景湖7選をご紹介します。
キャンピングカーで訪れたからこそ出会えた湖や歩いてしか辿り着けない秘境の湖、穴場スポットも含めて、旅のルートに加えたくなる場所ばかりです。
毎日が新しい発見!?900日以上ヨーロッパを車中泊旅中

私たちのヨーロッパ旅は、2023年にイタリアで中古のキャンピングカーを手に入れたことから始まりました。
夫婦で夢を追いかけて、まずはイタリアからスタート!
そこから、21カ国を巡り、最西端のポルトガルから、北極圏のノルウェー、フィンランドまで、ヨーロッパの多様な風景と文化を体験してきました。
「旅行」ではなく、「暮らすように旅をする」スタイルで、毎日が新しい発見の連続です。
キャンピングカーの車内は、私たちにとって小さな家。
移動しながらパソコンで仕事もこなし、「旅+仕事」を両立しつつ、のんびりペースで各地を巡っています。
ルートや時間に縛られない自由な旅では、普通の観光では味わえない、地元ならではのリアルな体験が日々の楽しみ。
そして、そんな暮らしのような旅だからこそ出会えた風景や、特別な瞬間が数えきれないほどあります。
今回は、私たちがこの900日以上の旅で出会い、心から感動した絶景湖を7つご紹介します。
人気の湖から、地元の人しか知らない秘密の湖まで、それぞれが独特の美しさを持つものばかりです。
本当は内緒にしておきたいほどの美しすぎるスポットをお届けします。
ヨーロッパの一度訪れたら絶対忘れられない絶景湖ベスト7
フランス|Lac du Pontet(ポンテ湖)

フランス南東部、アルプス山脈にひっそりと佇む「ポンテ湖」。
まさに隠れた秘境のような場所です。
この湖があるのは、観光地化があまり進んでいない「エクラン国立公園(Parc National des Écrins)」内に位置し、訪れる人も少なく、落ち着いた雰囲気の静かな時間が流れています。
ネット上にもあまり情報がなく、知る人ぞ知る「隠れ湖」として、自然好きの旅人たちに愛されています。
湖へは、「ヴィラール・ダレーヌ(Villar-d’Arêne)」という町近くの「レ・クール(Les Cours)」という集落から、約1時間の簡単なハイキングでアクセスできます。
登山道は整備されており、初心者でも安心して歩けるコースです。
ポンテ湖の周囲を取り囲む標高3,000~4,000m級のアルプスの山々は本当に圧巻!
また、風のない瞬間を狙えば「逆さアルプス」と呼ばれる神秘的な景色に出会えることも。
その風景はまるで絵画のようです。

私たちが訪れた日は、他に誰もおらず、絶景を独り占めしながら贅沢な時間を過ごすことができました。
観光地の喧騒を離れ、静かな自然に囲まれながら、心を癒やされること間違いなしの場所です。
オーストリア|Lünersee(リューナー湖)

オーストリア・アルプスの奥地、スイスとの国境近くに位置する標高1,970mの山岳湖「リューナー湖(Lünersee)」は、エメラルドグリーンに輝く美しい湖です。
フォアアールベルク州にあるこの湖は、目の前に広がる山々との壮大なコントラストが見事で、自然の迫力に圧倒される絶景スポットです。
アクセスも簡単で、ゴンドラに乗ればわずか10分ほどでたどり着けます。
山登り初心者や家族連れでも気軽に訪れることができます。
・ゴンドラ運賃(往復):大人1名24.50ユーロ(約4,200円)、子供1名14.70ユーロ(約2,500円)
・運行間隔:約15分おきに出発
ゴンドラから降りた瞬間、目の前には息をのむような湖と、それを取り囲むアルプスの雄大な山々が広がっています。
湖の近くには、レストランやトイレもあり、快適に過ごすことができます。
湖の周辺には約6kmのハイキングコースが整備されており、ゆっくり歩いて2時間ほどで一周可能。
コースはほぼ平坦で歩きやすく、子供から大人まで楽しめるため、家族旅行にもぴったりです。

さらに、少し体力に自信がある方には、「シャーフガファル(Schafgafall)」への登頂もおすすめ。
登りは少し険しいものの、頂上からの眺めは格別で、湖の色がより深く、より鮮やかに見えます。
この絶景を目にした瞬間、登った者だけが味わえる特別な達成感が待っています。
スイス|Brienzersee(ブリエンツ湖)

スイス中部・インターラーケン近郊に広がる「ブリエンツ湖(Brienzersee)」は、アルプスの山々に囲まれた絶景湖。
面積はおよそ29.8 km²で、鮮やかなターコイズブルーの湖面が印象的です。
湖の周辺は、車で一周ドライブするのも楽しく、道中には宿泊施設やカフェ、レストランが点在。どこで立ち止まっても絵になる風景に出会えます。
中でもおすすめなのが、インターラーケンから登る「ハーダークルム」。
ケーブルカーで簡単にアクセスでき、山頂からは湖とアルプスを見渡す絶景が広がります。
さらに私たちは、そこから続く稜線トレイル「ハーダークラート」に挑戦しました。
左右の大パノラマを堪能でき、湖面が鮮やかなターコイズブルーに輝いている様子は、言葉では言い表せないほど美しいものです。

湖畔にはオートキャンプ場もあり、絶景の湖を眺めながらの車中泊は、まさに最高の贅沢。
湖と山、両方の魅力を存分に味わえるスポットです。
イタリア|Gleno Lake(グレノ湖)

イタリア北部、ロンバルディア州の山間にひっそりと佇む「グレノ湖(Gleno Lake)。
標高約1,500mの場所に位置し、壮大な自然と深い歴史が共存しています。
1923年、完成直後に崩壊したグレノ・ダムは、6億リットルの水が下流の村々を襲い、300人以上の命を奪った歴史的な大惨事に。
現在は、崩壊したダムの一部がそのまま残され、訪れる人々に静かに語りかけています。
アクセスはVilminoreの村から2時間ほどのハイキング。
牧草地や岩肌のトンネルを抜ける道中も冒険心をくすぐるルートです。

エメラルドグリーンに輝く湖と、残されたダムの遺構が静かにそびえ立ち、まるで時間が止まっているかのような、不思議な空気が流れています。
自然の美しさと、歴史の重みを同時に感じる、忘れがたい場所です。
ノルウェー|Gjende湖 & Besseggen Trail(ビューネ&ベッセゲン・トレイル)

ヨトゥンヘイム国立公園(Jotunheimen National Park)にある「ベッセゲン・トレイル( Besseggen)」は、北欧屈指の絶景トレッキングコースとして知られています。

トレイルの最大の見どころは、山頂から眺める”色の違う2つの湖”。
一方にはエメラルドグリーンの「Gjende湖」、もう一方には、ディープブルーの「Bessvatnet湖」が広がり、まるで絵画のような幻想的な風景を作り出しています。
トレイルは、GjendesheimからフェリーでMemurubu小屋へ渡るところからスタート。
乗車時間は約20分、料金は1名240NOK(約3,500円)です。
その後は、約14kmのコースを、7〜8時間かけて歩きます。
なかなかスリル満点の岩場を登る箇所もあり、体力と登山経験が必要です。
そのぶん、頂上からは、“登った人だけが見られる世界”が待ち受けています。
湖と周囲の山々を360度大パノラマで楽しむことができ、大自然に囲まれた絶景の中で、一生忘れられない体験の一つになります。
オーストリア|Seebensee(ゼーベン湖)

オーストリアは“湖の王国”とも呼びたくなるほど、美しい湖が多く点在しています。
その中でも、ひときわ心を奪われたのが、チロル州に位置する、「ゼーベン湖(Seebensee)」です。
標高約1,650mの山岳地帯にある湖で、晴れた日には、湖面がエメラルドグリーンに輝き、背後にはドイツの最高峰である「ツークシュピッツェ山(Zugspitze)」がそびえ立ちます。
湖までのアクセスは、ゴンドラ、ハイキング、マウンテンバイク、とさまざまな手段があり、自分のスタイルに合わせて選ぶことができます。
エールヴァルド(Ehrwald)村からゴンドラで登ったあと、片道約1.5〜2時間のハイキングで湖に到着できます。
道は整備されていて歩きやすく、小さな子連れファミリーにも人気です。
私たちはあえてゴンドラを使わず、片道約2時間半のルートを選択。
スリルのある岩場を登る箇所もあり、アクティブ派にはたまらない体験になります。
湖畔はぐるっと一周することができ、どの角度からも絶景が広がっています。
芝生の広場もたくさんあるので、湖畔に座ってピクニックをしたり、お昼寝したり、水遊びをしたり…思い思いに自然を満喫している人たちで賑わっていました。

時間と体力に余裕があれば、さらに上にある「ドラッへン湖(Drachensee)」まで足を延ばすのもおすすめ!
そこには、コーブルガー・ヒュッテという山小屋と一回り小さな湖があり、山小屋でランチしながら静かな雰囲気を堪能できます。
湖好きにはたまらない、”湖のはしご”体験ができるオーストリアのエールヴァルドにぜひ、訪れてみてください。
スロベニア|Bled(ブレッド湖)

“スロベニアのポストカード”とも称されるほど美しい「Bled(ブレッド湖)」は、アクセスも良く、誰でも気軽に訪れられる絶景スポットです。
湖の中央には、ぽつんと浮かぶ小さな島があり、その上には可愛らしい聖マリア教会が建っており、まるでおとぎ話の世界に入り込んだかのような風景。
ブレッドには宿泊施設やレストランなどが点在し、国内外から多くの観光客が訪れる人気のスポットになっています。
オールシーズンで訪れることができ、四季折々でまったく違う表情を見せてくれるのもブレッド湖の魅力です。
さらに、アクティビティも豊富で、手漕ぎボートで湖を移動したり、湖畔を一周するハイキングやサイクリングを楽しんだりすることができます。
そして、訪れたらぜひ味わってほしいのが、地元の名物スイーツ「ブレッドクリームケーキ」。
湖畔のカフェで絶景を眺めながらいただくこのケーキは、旅の締めくくりにぴったりのご褒美になります。
まとめ
今回ご紹介した湖は、どれもキャンピングカーでヨーロッパを旅する中で出会った忘れられない絶景スポットばかり。
写真で見るよりも、実際にその場に立って眺めたときの感動は、言葉では表しきれません。
これからも、キャンピングカーでヨーロッパの大地を走りながら、まだ見ぬ景色、知られざる素敵な場所を探し続けます。
また新しい発見があれば、シェアしていきますので、どうぞお楽しみに。