エブリイワゴンでの車中泊旅からまさかの展開へ 後編

エブリイワゴンでの車中泊旅からまさかの展開へ 後編



前回の記事では「RVパーク ビアスパークしもつま」での車中泊から、車中泊の達人「Kさん」との出会いについてお伝えしました。

それではその続き。

Kさんから早速LINEが届き、Kさんの待つ中古車ショップへ急いで向かうことに!

そしてついに、我が家の車中泊事情が激変することとなります。

達人おすすめ「中古車ショップyacco つくばみらい店」

中古車ショップyacco つくばみらい店

向かったお店は「中古車ショップyacco つくばみらい店」。

キャンピングカーの他にレクサスやフーガなどのVIPカーも置いており、その系列店である「yacco 守谷店」もわりと近距離にあるようです。

さっそくKさんと店員さん、私と息子の4人で見学します。妻は「どうせ見るだけだし、雨も降っているし、濡れるから」と、車内から出てきませんでした。

あらかじめKさんがチェックしていたハイエースベースのバンコンから見させていただきました。

コンパス ドルク 正面

コンパス ドルク スライドドア

こちらは始めに見させていただいた、Amcraft製『コンパス ドルク』。

ハイエーススーパーロング(ワイドボディ)・ハイルーフをベースに、車体右側が出窓のように少し外に突き出すことで、室内幅がとても広く加工されています。

コンパス ドルク リアベッド

リアベッドは、ダイネットをベッド展開すれば2段ベッドにもなり、私の絶対条件だったダイネットを広げた状態での就寝が可能です。

コンパス ドルク リアベッド大きさ

リアベッド上段は横向きに2名、下段は縦向きに2名が就寝可能。

大人2人子ども1人、ワンコ1匹の我が家には十分な就寝スペースです!

設備も、ツインサブバッテリーに1500Wインバーター、130Wソーラーパネル、給排水シンク、ベンチレーター、FFヒーター、40L冷蔵庫、電子レンジ、アクリル二重窓、外部電源口、それにたくさんの収納スペースがあり、申し分ありません。

エアコンがあれば完璧なのですが、これは欲張りすぎですね。

これだけの車、欲しい!とは思いつつも、かなり予算オーバーしています。なので、他の車両も見ることにしました。

ベース車両がディーゼルや4WDでとても魅力的ですが、設備が足りないものも。価格を抑えたいと思うと、どうしても設備も少なくなります。

オプションで足りない装備を付け足していくと、結果的には最初の車と価格はあまり変わらなくなるかもしれません。

「か~いんてりあ高橋」の『リラックスワゴン』も良かったのですが、車体色が黒なのがネック。ハイエースの黒はカッコイイのですが、キャンピングカーとなると、黒は夏の暑さを考えてしまって却下です。

やはり、最初に見た車が最適なのかもしれません。

未来より今!決断の時

いろいろ見ながらKさんとああだこうだ言っていると、店員さんが「試しにローン審査をしてみますか?」と聞いてきました。

「あれっ?見に来ただけだけど……」と思いながらも、「でも、こんなにいい車両、明日にでも売れてなくなってしまうかもしれない」と悪魔のささやき声が聞こえます。

「中古車はタイミングだ!Kさんとyaccoさんに来たのも何かの縁なんじゃないか?」という思いも脳裏にチラチラ。

そして「改めて見学に行ったり、車両価格を気にしたり、貯金に余裕ができてから‥とか、頭金が貯まってから‥とか言い出したりしていたら、いつ買えるかわからないな」との考えに至りました。

これはもう、思い切って購入する決断ができるか否かだ!

我が家は家族全員がキャンピングカーを欲しいと思っているし、何年か先になったら子どもが一緒に出かけてくれなくなるかもしれない。徹子だってそろそろおばあちゃん犬だし……。

車内から外を眺める犬

車内からキャンピングカーを眺める徹子

ローンは大変だけど、家族で楽しむ時間を増やす方が良いのでは!?

数分のうちに、いろんな思いが脳内を巡ります。

そんな時、昨年秋のカートラジャパンで、ルーフテントのイージーキャンパーを扱っている「ダイキ」の森さんともお話したことを思い出しました。

その時、我が家の旅の仕方を話したら、森さんは商売抜きで、車中泊の先輩として親身なアドバイスをしてくれたのです。

エブリイワゴンからのステップアップに、ルーフテントでもなく、キャンピングカーでもなく、ヴォクシートランスX、もしくはノアyyを私に薦めてくれたのでした。

どちらも5人乗りで、現行のフリード+よりも若干広く、フリード+と同じくリアシートと荷室がフラットになる構造です。

このシリーズは14年前~9年前くらいに販売されていたので、現在は中古車しか手に入りません。安いものなら30万くらいから手に入るようです。

商用車ベースのキャンピングカーより燃費も乗り心地も良いと教えてくれた森さんは、次のようにもおっしゃっていました。

「子どもが付いてきてくれるのは今のうちだけだから、今たくさん行きなさい」

「何年も待つのは、時間がもったいない!今を重視しよう!」

森さんの言葉を噛みしめながら、私は店員さんにローン審査を申し込む旨を伝えました。

車で待つ妻を呼び、息子と一緒に車両の中を見てもらいました。

購入する意思を伝えると、とても驚いて、テンションが一気に上昇している様子。そりゃそうですよね……!見に来ただけなのに、購入するなんて言ったのだから。

ベッドスペースでゴロゴロ横になっている息子は、とても嬉しそうです。

ローン審査はすんなり通り、取引先の銀行でカーローンを組むことにしました。契約と納車までの段取りの打ち合わせまで済ませて、帰宅です。

帰り道、車内での話題は、もちろんキャンピングカー一色。家族で大興奮でした。

まとめ

衝動買いのような形ではありましたが、キャブコンではなくバンコンを選んだ理由は、走行のしやすさと価格です。

キャブコンは広く居住性が高いというメリットがありますが、足回りの不安や洗車の面倒さ、高速での横風なども未知数だったので、初キャンピングカーとしては避けることに。

バンコンの広さは、ダイネットを広げてベッドを確保できている点で問題なしでした。

ベース車両は、欲を言えばディーゼルで4WDが良いですが、中古車という点からも信頼できるハイエースにすることに。

中古車の中から選ぶのであれば、上出来だったと思います。スーパーロング特装にはディーゼルの4WD設定がないので、ひたすら丁寧に走るのみ。

キャンピングカーの購入条件は、各家庭で違うと思います。でも、もっとも重要なことは、思い切りと、車中泊をより快適にしたいという気持ちではないでしょうか。

燃費も良いとはいえないし、大きくて駐車しづらいキャンピングカーなんて、日常生活を送るうえでは必要ないかもしれません。

でも、いろんな所を車で旅できる上に、移動中の家族のくつろぎの空間にもなるというメリットは、計り知れないほど大きいと思います。それに、災害時に避難できるという点も近年注目されつつありますよね。

車内でくつろぐ家族

ここに至るまで、昨年1年間エブリイワゴンで車中泊をしながらキャンピングカーイベントに行って見学したり、キャンピングカー雑誌を読んだりといろいろ自分なりに見聞を広めてきたのですが、Kさんとの出会いによって、あれよあれよという間にキャンピングカーを購入してしまいました。

本来ならレンタルして見極める方が良いのかもしれませんが、気を使うのが嫌でレンタカーを借りる気はまったくなかったので、車中泊のベテランKさんと出会えたことは、結果的にとても良かったと感じています。

そういうわけで、今回は最高に興奮する旅となりました。しかし、おかげでキャンピングカーを購入した最終日以外の記憶は、すっかり薄くなってしまいましたが(笑)。

これからキャンピングカーに乗って、家族でどこを旅しよう?

ただただワクワクが止まりません!