アパートを引き払って56歳で車上生活へ!どんな車で?やってみてどうだった?
目次
車中泊から本格的な車上生活へ
コロナ禍でも車中泊の趣味は続けていましたが、コロナが収束し始めた頃、少し状況が変わってきました。
僕は都内で介護事業を運営していたのですが、コロナの影響で経営が厳しくなり、再び週に2泊ほど夜勤をすることになりました。
それでも、オフの日には車中泊を続けていましたが、気づくと三浦半島のアパートには週1〜2回しか戻らないようになっていました。
時にはまったくアパートに戻らない週も。
アパートの家賃は駐車場付きで4万5千円。
光熱費や通信費を合わせると毎月6万円ほどの出費。
これをほとんど使わないアパートに払うのはもったいないと感じ始めました。
アパートを解約して車上生活にすれば、月6万円の余裕ができます。「雨の日にはビジネスホテルに泊まればいい」と軽い気持ちで契約更新のタイミングで解約を決めました。
お気に入りの部屋を手放すのは少し勇気が要りましたが、「これが自分らしい生き方なのかもしれない、面白そうな方に進んでみよう」と決めました。
車暮らしの準備あれこれ
住所はどうする?住まいを手放しても必要なこと
まず問題になったのが「住所をどうするか?」でした。
住民票の住所は必要ですし、車の所有にも住所がないと困ります。
そこで、懇意にしている知人に相談し、知人が所有する別荘に住所を置かせてもらえることになりました。
無償で専用ポストを設置させてもらい、合鍵も預かってたまに息抜きで利用させてもらっています。
この別荘のおかげで、その後の他の問題も解決しました。
荷物はどう処分する?
次に大変だったのが、家財道具や荷物の処分です。
車中泊に必要なものはそのまま使えばよかったのですが、アパートにあった家具はすべてリサイクル業者に引き取ってもらいました。
衣類は1週間分の着替えだけを残して処分し、どうしても捨てられない書類は職場に保管し、季節物の衣類は友人に預かってもらうことにしました。
車のカスタマイズと生活空間の工夫
僕の車は、スバルのサンバーディアスクラシック。
レトロな外見に惚れ込んでいました。
1997年製の古い車で、パワーウインドもなく、エアコンも効きませんでしたが、荷室が広くてフラットだったので、車中泊にはとても適していました。
既成のテーブルキットでベッドを作る
寸法を測って、部材を切って貼って、組み立てて、塗ったりする本格的なDIYは不器用な僕には無理なので、ホームセンターで売っていた木製のテーブルキットを4台購入。
荷室に並べてベッドとして活用しました。
テーブルの下に折りたたみコンテナを置いて収納スペースとし、さらに100円ショップで購入したマグネット付きのカゴを小物入れとして設置。
夏場の車内の熱を逃すために、空間を作ることで床の熱からも逃れることができ、このベッド作りは大成功でした。
既製品のテーブルキットなので壊れたときにはすぐに買い替えられるし、配置を工夫すればレイアウトも変えられて、非常に便利です。
さらなる車内の改善
車上生活が定着してくると、生活空間をさらに改善したいと思うようになり、収納スペースを拡張するなど、車内で快適に過ごすために工夫。
例えば、小型の棚や収納ボックスを追加し、必要な物をすぐ取り出せるようにしました。
また、移動中にも仕事ができるように、ポータブル電源を導入し、電力を確保。
ポータブル電源は仕事用のパソコンだけでなく扇風機やIH調理などにも使えるので、車中泊生活の重要アイテムです。
ただ、ポータブル電源への充電は、走行充電だけでは補えきれないときがあります。そんなときは、拠点としている知人の別荘で充電しています。
車上生活をしてリアルに感じたこと
↑のような経緯で、軽自動車のサンバーディアスクラシックで車上生活を始めたわけですが、実際に車で暮らしてみてどうだったか。
魅力やデメリットだと感じたことなど、気が付いたことを紹介したいと思います。
「どこにも帰らなくていい」自由な生活の魅力
実際に車暮らししてみると、その自由さは何にも勝ります。
気分次第で「今日は海の見える場所で」「今日は湖畔で」と、寝る場所、過ごす場所を選べるのは大きな魅力。
また、テレワークの作業場所やランチを食べるお店、夜に飲み歩く街を、その時の気分で決められるのも魅力です。
アパート暮らしをしていたら行かない街の知らない飲み屋さんでしたたかに飲んで、そのまま車で眠ってしまえる自由な生活を、まだまだ続けていきたいと思っています。
毎日の寝床探しは苦痛
気ままで自由な車上生活ですが、デメリットと感じることもあります。
車中泊が趣味だった頃は楽しかっただけでしたが、車暮らしになると「今夜はどこで寝るか?」「どうやって快適に過ごすか?」ということを毎日考えなければならなくなりました。
特に暑い日や雨の日など、天候が悪い日には、どこで寝泊まりするのかを熟慮しなければならず、それが選択の苦痛として重くのしかかってきます。
この問題のアンサーは「ビジネスホテル」なのですが、そこにも「より良いビジネスホテルはどこ?」という悩みがあります。
「いざというときのホテル」はいくつか候補を持っていることが大切。
そのために、日頃からGoogleマップで遊びに行きたい場所や、過ごすことが多い場所付近のビジネスホテルを検索して、値段や口コミをまめにチェックするのを習慣にしています。
ゴミ処理問題
暮らしていれば「ゴミ」が出ますよね。
車中泊場所にはゴミ箱がないことも多いし、あっても不法廃棄は絶対にしたくないので、品物を買ったコンビニやスーパーで包装や空き缶、空きペットボトルは捨てさせてもらっています。
それでも捨てきれないものは、週末や休日には友人をドライブに誘って、その帰りに友人宅で捨てさせてもらったり、住所を置いている知人の別荘のごみ収集日に出したりしています。
お風呂は公共施設のシャワーがお得
元々、銭湯や日帰り温泉が好きなので、ちょくちょく行くのですが、全てを銭湯、温泉にすると費用面がかさんでしまいます。
そこで、いろいろな地域にある「運動公園」や「スポーツセンター」「公営プール」を活用しています。
それらの公共施設の多くは運動をした人が汗を流すためのシャワー室が完備されていて、5分100円くらいの安価でシャワーが使えるのです。
中には無料の施設もあったりします。
もちろん運動利用した人のための施設ですから、ウォーキングやストレッチ、筋トレなどで汗をかいたあとに使っています。
夏は公営プールが避暑も兼ねられて最高です。
車上生活は運動不足になりがちなので積極的に使っています。
あとがき
車上生活においては、車のメンテナンスが普通の生活以上に重要となります。
車が故障すると生活そのものが止まってしまうため、エンジンオイルの交換やタイヤの状態確認といった日常的な点検やメンテナンスを怠らないようにしています。
また最近ではインバウンドの影響で、休日は格安ビジネスホテルの予約が取りにくいことも多いので、臨時の宿が必要になりそうな場合は早めの手配が欠かせません。