【MYSミスティック】J-cabin HN(ジェイキャビン HN)



【MYSミスティック】J-cabin HN(ジェイキャビン HN)

J-cabin HN

今回の記事ではMYSミスティック社の『J-cabin HN(ジェイキャビン HN)』を紹介する。

ジェイキャビン HNはピックアップトラックの荷台の上に住居施設を載せるいわゆるトラックキャンパーと呼ばれる種類のキャンピングカーで、日本では比較的マイナーな存在とされている。

その理由はいくつかあるが、新車のピックアップトラックを国内で購入するのが難しいというのが大きな要因の1つだった。

しかし、2017年に13年ぶりにTOYOTAがハイラックスの国内向け新車販売の再開を決定したことを受け、日本で唯一トラキャンを製造してきたMYSミスティックが新型ハイラックス専用のトラキャンを完成させた。

今回はキャンピングカーとしてメジャーなキャブコンやバンコンとは違った魅力を持つトラキャン『J-cabin HN』について詳しく見ていこう。

J-cabin HN
ビルダー:MYSミスティック
タイプ:トラックキャンパー
ベース車両:TOYOTA ハイラックス
価格:¥2,645,500~(シェル部分のみ)
乗車人数:5名
就寝人数:5名
全長:4,320mm
全幅:1,840mm
全高:2,130mm

外装

J-cabin HN 外装

先ほど紹介したようにトラキャンの場合はキャブコン等と違い車両を直接架装するのではなく、荷台に住居を載せているだけので、住居部分はいわゆる荷物扱いになる。そのため、特に公的な登録は必要なく、追加で税金がかかるわけでもない。

そして、トラキャンの魅力として居住部分の付け外しによる2wayの使い方ができるという点がある。

上の写真ではやや分かりづらいがトラックの形状に合わせて前後ろ2本ずつジャッキ(オプションで電動ジョッキに変更可能)が用意されており、これを伸ばして接地することによって安全に付け外しを行うことが可能となっている。所要時間も慣れれば15分ぐらいとお手軽だ。

また、アメリカ製のトラキャンは木製フレームのものが多いが、ジェイキャビンHNでは同社の人気キャブコン”レジストロシリーズ”同様、走行性能を損なわないように軽くて丈夫なボディーバス工法と呼ばれる独自のアルミフレームを採用している。

プレスのほどこされたボディもスタイリッシュかつ、どこかレトロでアメリカンな外装に仕上がっており、伝統的なトラキャンの雰囲気を纏っている。

内装

レイアウト

J-cabin HN ダイネット

トラキャンの場合、ピックアップトラックの荷台に載るという性質上、前にバンクベッド、中央にダイネット、後方にギャレーとエントランスというレイアウトはほぼ固定されてしまうが、日常生活を送るには十分な機能を兼ね備えている。

インテリアは良い意味でシンプル。全体の雰囲気も白い壁とシートやベッドのブラウンの色のコントランスが絶妙で、落ち着きのある空間に仕上がっている。

バンクベッド

J-cabin HN バンクベッド

出典:MYSミスティック

トラキャンの内装の最大の特徴と言えるのが広々としたバンクベッド。家庭用のワイドクイーンサイズに匹敵する1,900mm×1,770mmのスペースがあり、大人3人で寝ても十分に余裕のある広さだ。

窓も前に2つ、サイドに2つの計4つが設置され、実際のサイズ以上の開放感を味わえる。また、トラキャンの場合は高さもあるので、バンクベッドに座りながら明日の予定を家族や友人と考えたりと楽しい車旅の想像が膨らむ夢のあるベッドスペースだ。

ダイネット

J-cabin HN ダイネット

ダイネットは左右の対座式になっている。乗車定員である5名全員(走行時はシェル部分に乗車不可)が向かい合ってテーブルを囲めるゆとりあるスペースだ。室内高も183cmと平均的な身長の方なら頭を屈める必要なく車内で過ごすことが可能。

また、センターテーブルは着脱可能なタイプになっており、中央にソファーの背もたれをはめ込めば、1,770mm×1,170mmのフロアベッドを展開できるのでここにも大人2人が就寝可能だ。

ギャレー

J-cabin HN ギャレー

ギャレー周りは標準装備でシングル水栓のシンクや16Lの給排水タンクが設置されたシンプルな作りとなっている。

オプションでツーバーナー付きシンクに変更することも可能なので、旅先で本格的な料理を楽しみたい人はそちらをオーダーするのもいいかもしれない。

ちなみに電子レンジや冷蔵庫についてもオプションとなっているが、こちらはオーダーされる方が多いのか、電子レンジ・40L冷蔵庫・2Kwインバーターの3つがセットになったお得なコンビパックも用意されているようだ。

電装系

電装系としては105Aのサブバッテリーと100Vの外部電源入力が標準装備。その他、インバーターやソーラーパネル充電などは全てオプションとなっている。

また、トラキャンの場合は乗用部分と居住部分が中でつながっていないので、夏や冬に車旅する際には家庭用エアコン、FFヒーターは欲しい装備だが、こちらもオプションとなっているのでご注意いただきたい。

まとめ

今回はMYSミスティック社の『J-cabin HN』を紹介した。日本で唯一トラキャンを作り続けている会社ということもあり、良い意味でシンプルで伝統的なトラキャンといった印象を受ける。

キャブコンやバンコンにはない2wayの使い方や、ワイルドな見た目など人気が出そうなポイントはたくさんあるので、ハイラックスの復活とともにキャンピングカーの新たなブームを引き起こす一台となるかもしれない。