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軽キャンパーの常識をくつがえす本格ダイネット。ナッツRV「スピナ」を包む上質感

軽キャンパーの常識をくつがえす本格ダイネット。ナッツRV「スピナ」を包む上質感

BORDER(ボーダー)、CREA(クレア)、CRESSON(クレソン)など、キャンピングカーユーザーなら誰もが知る名モデルの数々。

生み出したのは国内最大級のキャンピングカービルダー、ナッツRVです。

キャブコンをはじめとする大型キャンピングカーのイメージが強い同社ですが、今回ご紹介する「Spinach(スピナ)」は軽キャンパー。

軽自動車ならではのコンパクトボディに本格対座ダイネットを備え、ハイグレード軽キャンパーとして存在感を発揮しています。

もともと「スピナ」とは、同社が2000年にキャブコンを初めて製作した際、わずか30台で生産を終了したという幻の車だそう。

復刻版として軽キャンパーに姿を変え、令和の時代によみがえりました。

クリッパーバンまたはエブリイからベースを選択


スピナの外装

ベース車両は日産のクリッパーバン GX、またはスズキのエブリイ JOIN。

ターボの有無、ポップアップルーフの有無、2WD/4WDの選択によって価格が変わります。

オプションでサイドオーニングの装着が可能なほか、特別塗装色やパワースライドドア(エブリイのみ)といった純正オプションも選べます。

スピナの外装

乗車定員4名で、セカンドシートは肘掛け付きのゆったり設計。

全員が前向きで乗車できます。

左右が独立したセカンドシートなので、長時間の乗車でも負担が少なく、片側だけ収納するといったシートアレンジも可能です。

Spinach(スピナ)
ビルダー:株式会社ナッツ(NUTS-RV)
タイプ:軽キャンパー
ベース車両:日産・クリッパーバン GX/スズキ・エブリイ JOIN
乗車定員:4名
就寝目安:2名(※ポップアップルーフ有の場合4名)
全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,895mm(※ポップアップルーフ有の場合1,980mm)
ナンバー:4ナンバー
参考価格:税込3,061,300円~(2WD・5MT・ポップアップルーフ有)
公式サイト:ナッツRV



室内は高級感あるナッツクオリティー


スピナの内装

家具やファブリックの質感は、ボーダーやクレアにも遜色ない“ナッツクオリティー”。

パネルのちょっとしたアールなどから、高い美意識が感じられます。

家具にはヨーロッパでは標準的なPVC素材が採用されています。

軽量ながら耐久性が高く、美しさが長く続くのが特徴です。

家具カラーは選択可能で、北欧風のナチュラルな雰囲気にも、濃色のシックな雰囲気にもできます。

レイアウトは車両中央にフロアベッドにもなるダイネット、車両後方にキャビネットという構成。

ポップアップルーフを選択すれば、頭上に大きな空間が生まれます。

幕の両サイドは開閉式ネットになっており、風が通り抜けます。

統一感のある本格ダイネット


スピナの内装

セカンドシートを収納し、マットを展開すれば4人が着席できる対座ダイネットに。

2WAYのダイネットテーブルは標準装備です。

スピナのダイネット

乗車用シートを転用するのではなく、ベッドマットから構成されたダイネットは余計な凹凸がなくすっきりした印象。

家具と一体になり、軽キャンパーとは思えないインテリアの統一感を生んでいます。

分割されたマットは扱いやすく、簡単な動作でシートアレンジできるのも特徴です。

選べる就寝スタイル


シートアレンジの柔軟性は、ベッドメイクのシーンでも発揮されます。



セカンドシートを収納し、ベッドマットを敷き詰めれば最大幅1,250mmのフルフラットベッドになります。



好きな場所にテーブルを置けば、お座敷スタイルでくつろげます。

運転席側のマットはアシストバーを支えにすることで、リクライニングが可能です。

マットは補強板入りの硬質ウレタンで、しっかりと身体を支えます。

また、乗車用のセカンドシートは左右が独立しているので、ひとつだけ残してシングルサイズの片側ベッドにすることも可能。

セカンドシートを左右とも残し、リヤだけマットを敷けば、ペットが過ごせるくらいのミニベッドになります。

もしポップアップルーフを選択した場合、ルーフ内はD1,950mm×W1,060mm×H900mm(最高部)のベッドスペースになります。

シンクを追加できるキャビネット


スリムタイプの後部キャビネットには、オプションでシンクを搭載可能。

車外にまで伸ばせるシャワーヘッドと、各5Lの給排水タンクがセットになっています。

コンパクトな水道設備ですが、歯磨きなどには十分です。

角度調整可能なLEDスポットライトが備わり、夜間の作業時に手元を照らしてくれます。



キャビネット上部は収納庫で、飛行機の荷物棚のように手前に傾いて開く構造になっています。

収納のライト

反対側のキャビネットは上下とも収納スペースで、吊り戸棚内で照明が点きます。

キャビネットに連続するよう、ドア上部には衣類などをかけておけるハンガーフックが。

クロームメッキの硬質感がインテリアのアクセントにもなっています。

電源はオプションでアレンジ


電源は80Aのサブバッテリーと走行充電システムを標準とし、必要に応じてアレンジしていきます。

追加バッテリーやインバーター、外部充電装置などがオプションとして用意されています。

標準装備の室内照明はもちろん長寿命のLED。

キャビネット側面にはUSB電源ポートや電圧計を標準装備し、外部電源のオプションを付けることで100Vコンセントの追加も可能です。

ベース車両のグレードにもよりますが、オプションでFFヒーターを装着することもできます。

まとめ


軽自動車の車内という限られた空間ながら、細部に宿る上質感。

電装品は必要最小限ですが、標準装備のままでもスマートフォンの充電など日常的な用途には対応できます。

無理に機能を詰め込むのではなく、引き算により整然と保たれた車内デザインには機能美が感じられます。

いくつものパターンに簡単にアレンジできるシートと、軽キャンパーには珍しい本格的な対座ダイネットは必見です。

大人のソロ旅や、親しい人同士のふたり旅におすすめ。

ワンランク上の軽キャンパーを求める人を、きっと満足させてくれる1台です。

DRIMO編集部

DRIMO編集部です。 キャンピングカーや車中泊の情報を中心に、バンライフなど車旅に関する情報をお届けします。