【取材&試乗】フィアット デュカト!サイズ大きいけど運転は難しくないの?
【フィアット デュカト試乗記】デュカトで都内を走ってみました!
今回試乗できたのはL2H2という日本に導入されているデュカトの中ではいちばん小さいサイズ。
とはいえ先述したようにL2H2は全長5,410mm、全幅2,050mm、全高2,525mm。
車両引き渡し場所に着いて現車を見るとやはりデカい。大きな車を運転するの苦手なんです。
全幅2メートル超え。トヨタのアルファードが全幅1,850mm、同じくトヨタ・ハイエースのワイドボディが全幅1,880mmなので、デュカトはかなり幅広。
借り物だし、内心こすったらどうしようとドキドキでした。
試乗場所は東京都内の三田周辺、市街地。なるべく車が少ない場所で走ろうとお台場方面に向かうことにしました。
フィアット デュカトは背が高いので、運転席・助手席の乗り降りはどうかなと思いましたが、意外にも乗り込みやすいです。
動かし始めてすぐに難関。
引き渡し場所の屋内駐車場の出口がスロープになっていて左右に壁が!
車幅は広いし後ろも長いので、恐る恐る進んでいきました。が、運転席の位置が高いのとボンネットの形のおかげか車両感覚がつかみやすいのにまずびっくり。
すんなり公道に出られました。
しかしまだまだ油断は禁物。都内三田周辺の市街地です。
2車線または3車線で、当たり前だけど隣にほかの車は並ぶし、車線変更も必要になります。
おっとこれも大丈夫。ボンネットの左右がちゃんと見えます。
大きめのサイドミラーで車両の後ろの端まで確認できました。
はみだし防止のレーンキープアシストのお世話にならなくても、自分の走っている車線をキープ。
右折も左折もまったく問題なし。ちょっと走っただけで「あれ、デュカト乗りやすい」と思いました。
全然ドキドキしていません。
レインボーブリッジを渡ってお台場に行ったのですが、登り坂で少し多めにアクセルを踏んでみるとためらわずに加速していきます。
キャンピングカーとしての架装(家具や設備)がまったくない荷台(居室になる後ろの部分)ががらんどうの空荷状態なので、当然といえば当然ですが登りでもスイスイ走ります。
9速オートマチックトランスミッションは、さすがに9段なだけあって変速の継ぎ目がほぼわからないほど滑らか。
車高が2.55メートルもあるのに、カーブでもフラフラしません。
レインボーブリッジを渡っている最中も横風を意識することはなかったです。
ちなみにフィアット デュカトには横風に対処するクロスウインドアシスト機能が付いていますが、今回の試乗ではおそらく作動した場面はなかったと思います。
とにかく運転席からの前後四隅の見切りがいい。お台場の公園で撮影を終えた帰り道では、もうすっかり慣れていました。
少し気になった点も紹介しておきましょう。
車内ではあまり感じませんでしたがエンジンをかけたまま車外に出ると、ディーゼル特有のカラカラ音はまあまあ聞こえます。
カーブの滑り止め段差舗装の上を走ると少し跳ねました。
ただこれは空荷状態だからで、家具や設備を載せてキャンピングカーになった場合はちょうどよく安定するのだと思います。
もともと荷物を満載して走るための商用車ですから。
ほかには、強いて言えばウインカーのカチカチ音が「なぜこんなに?」と思うほど大きかったくらい。
試乗が終わってフィアット デュカトから降りて振り返ると「やっぱりデカい」とあらためて思いましたが、それとは裏腹に驚くほどストレスなく運転できるクルマでした。
フィアット デュカトは大きいだけあって車内は広々
先ほどからフィアット デュカトの車体はデカいと言っていますが、大きいということは室内が広いということ。
家具などが入っていないがらんどうの状態で室内高は1,932mm、車内長2,960mm、車内幅は2,000mm。
余程の高身長でない限り車内を立って歩けます。
正規輸入のデュカトベースのキャンピングカーは、安全性を考慮してボディ外装を切断してキャブコン(キャブコンバージョン)にすることは許されていません。
つまりすべてバンコン(バンコンバージョン)となります。
これだけ大きなサイズのバンコンは「国産」キャンピングカーでは初めて。
キャンピングカーの購入を検討する際に、新しい選択肢が増えたと言えます。