キャンピングカー
【DIY製作記】キャンピングカーは買わない!日産キャラバンを自分で車中泊仕様に!
キャンピングカーに憧れる人は多いですが、実際に購入しようとすると数百万円から、高いものでは1,000万円を超える車両も珍しくありません。
そんな中、筆者が選んだのは「日産キャラバンをベースに、自分で車中泊仕様へ作り上げる」という方法でした。
木材を切り、配線を引き、家具を作り、一つひとつ理想の空間を形にしていく——。
約1年かけてDIYを続け、ついに念願の車中泊仕様のキャラバンが完成しました。
この記事では、
・なぜキャンピングカーを買わずDIYを選んだのか
・実際にどんな設備を作ったのか
・製作中の苦労や失敗談
・これから始まる車中泊・バンライフ計画
について紹介します。
「いつか自分もキャンピングカーを作ってみたい」そんな方の参考になれば幸いです。
バンライフを始めたきっかけ
もともと筆者には、「旅をしながら生きていきたい」という夢がありましたが、その一歩を踏み出す勇気も知識もなく、ただ漠然とした「夢」のまま終わっていました。
生きていくために、勉強して公務員として就職、心の片隅にある「この人生でいいのだろうか」という気持ちを抱えながらも、それなりに働いて、毎日を過ごす日々。
そんなとき、出会ったのが今の奥さんでした。
彼女は当時の筆者が抱いていた「旅をする」という夢を持っており、筆者になかった「始める勇気」がありました。
そんな彼女と話し合いを重ねた結果、お金を貯めて、仕事を辞め、車を買って二人で日本中を旅することに。
これが「バンライフ」を始めようと考えたきっかけです。
なぜキャンピングカー購入ではなくDIYしようと思ったのか

DIYでキャラバンをキャンピングカーにしようと考えた理由は、大きく2つありました。
キャンピングカーは高額だった
バンライフを始めるにあたって一番重要なもの、それが「車」です。
バンライフといえばキャンピングカー、ということでキャンピングカーの展示場へ行きました。
そこで目にしたのは、まるで高級ホテルの一室を荷台に乗せた車。まさに動く家。
それと同時に目を疑うような価格。
本当に家が買えるほどの値段の車がずらりと並んでいました。
中古車キャンピングカーも見ましたが、予算内で買えるものは内装と車の状態に納得できるものがなく、バンライフを断念しようかと思っていたとき、SNSで「自作キャンピングカー」という投稿を見つけました。
それは、好きなベース車両を購入し、自分好みにキャンピングカーをDIYするというもの。
「これなら、いい状態のベース車を安く買って、自分が本当に納得できるキャンピングカーを作れる」このSNSを見た瞬間「これや」と確信しました。
自分好みのレイアウトにしたかった
既製品のキャンピングカーは便利ですが、レイアウトはほぼ決まっています。
DIYなら、
・ベッドサイズ
・収納位置
・キッチン配置
・電源システム
まで自由に決められます。
「自分たちが本当に使いやすい空間」を作れそうなことも魅力でした。
ベース車に選んだのは日産キャラバン

今回ベース車として選んだのは日産キャラバンです。
【車両概要】
年式:令和元年(令和7年購入時点で、7年落ち)
グレード:スーパーロング、ハイルーフ、標準ワイド
購入価格:200万円
キャラバンを選んだ理由
数ある商用バンの中からキャラバンを選んだ理由は、
・室内空間が広い
・同種の商用車・ハイエースより比較的安い
・荷物をたくさん積める
・エンジンが丈夫だと評判
といった点でした。
特に室内高と荷室の広さは魅力で、「この空間なら理想のレイアウトが作れそう」と感じたことが決め手になりました。
ここまでできたDIY車中泊仕様のキャラバン
今回の製作では、自宅の駐車場などを活用しながら少しずつ作業を進めました。
使用した工具は主に、
・インパクトドライバー
・丸ノコ
・ジグソー
・紙やすり
などです。
ここからは実際にDIYした設備を紹介します。
車内の断熱処理とウッド貼り

まず取り組んだのが内装のウッド化です。
鉄板むき出しだった車内に断熱材を施工し、その上から木材を貼っていきました。

車内の天井、壁に使われている木材は全て「ヒノキ」を使用しています。
このヒノキは、長さ2,000mm、幅100mm、厚み10mmのサイズでそれが5枚セットで1束2,400円ほど。
その束を7束使って天井と壁を作りました。

木のぬくもりが加わることで、一気に「部屋らしい空間」へ変化しました。
完成後は車内にいる時間が格段に快適になったと感じています。
キッチンスペース

車中泊に欠かせない設備のひとつがキッチンです。
シンクは大きいものが良かったので、ジモティーで格安で入手したものを加工して使用しました。

加工方法は、サンダーでシンクを切断し、鉄やすりで研磨。
その後シンクの大きさに合わせて角材で枠を作っていきます。

水を入れたタンクから蛇口まで水を送るのには、水中ポンプを使用しました。
全てAmazonで購入。

製作期間は約2日。
実際に水が出た瞬間はかなり感動しました。
ルーフエアコンの設置

今回のDIYで最も大掛かりだった作業の一つです。
使用した製品は、
製品名:NYHGOXMのユニバーサル車載エアコン
購入価格:当時68,000円
です。
選んだ理由は、
・天井に設置するので室内スペースを圧迫しない
・室外機と室内機が一体型のため比較的設置が簡単そう
この2点でした。

取り付けでは天井の穴開け作業が必要だったため、かなり緊張しました。
施工時間は約1日。
無事に動作したときは思わず声が出ました。

クーラーの室内側の様子です。
室内パネルは既存のものではなく自分でヒノキの木でパネルを作りました。
もちろんベッドも自作

車中泊の快適性を左右するベッドスペース。
使用した木材は
・枠組み:35×35mmの杉角材
・天板:12mm合板(ベニヤ板)

収納棚設置場所との兼ね合いを考えながらサイズを決定しました。
・製作時間:約2日
・材料費:約1万円
収納棚も木材で統一感を

車中泊では限られた空間を有効活用する必要があります。

そこで収納スペースも自作しました。
キャンプ用品や日用品などを整理して収納できるよう工夫しています。
エアコンを12時間稼働できる電源システム

車中泊仕様の中でも、最も重要と言っていい設備が電源システムです。
今回の車両には、
・サブバッテリー LiTime製(300Ah×2)
・インバーター LiTime製(3000W)
・走行充電器 Renogy製
などを搭載しています。
サブバッテリーを300Ah×2にした理由は主に2つあります。
1.クーラーを長時間使う
2.オーブンレンジ、IHコンロなど消費電力が大きい家電を使用する
例えば、現在のバッテリーシステムは満充電時の総電力量が7,200Whで、エアコンの平均消費電力(外気温や時間帯で変動あり)が600Wだとすると、単純計算では12時間稼働できることになります。

他にも、家電(オーブンレンジ、IHコンロ、ドライヤー)も問題なく使用できるようになり、車中泊の快適性が大きく向上しました。
DIYで苦労したこと・失敗したこと
配線作業に苦戦
電源システムは特に苦戦した部分です。
筆者は全くのDIY初心者で、知識ゼロからのスタートだったため、 SNSやAIを活用して情報を集め、一から組み上げました。
失敗すると、高額なパーツが壊れたり、最悪の場合は大けがにつながったりする可能性もある作業なので精神的精神的なプレッシャーも大きかったです。
木材加工の失敗
寸法を間違えて木材を切ってしまったり、取り付け後にズレが見つかったりと失敗もありました。
特に車内は直線や直角の部分がほとんどないため、パーツごとに一回一回角度を決めて固定させないといけなくて、手間と時間がかかりました。
DIYを終えて。自作キャンピングカーのメリットデメリット

自作キャンピングカーのメリット
・結果的に安くキャンピングカーを手に入れられる
→こだわれば材料費だけでも高くなっていきますが、「自分が理想とする車中泊用の車を手に入れる」という観点からみればDIYは最も安く理想の車を手に入れる方法だと思います。
・全て自分でメンテナンスできる
→自分で作ったものはたとえ壊れても自分で修理ができるので、旅中に何が起こっても安心して対処できます。
・専用のスペースを作れる
→「お気に入りのボックスをここに入れたいけどサイズがギリギリ入らない」ということはありません。そのボックス専用に自分で収納スペースを作れるからです。
・終わりがない(いい意味で)
→自作キャンピングカーは「ここはもっとこうできる!」や「このスペースはこうしたい!」などアイデアは無限に増えてくるので、ある意味完成形はないものだと思います。旅をしながら、さらにどう改造していくか、考えて実行するのも楽しみの一つだと思います。
自作キャンピングカーのデメリット
・ベース車を買ってから車中泊旅を始めるまで時間がかかる
→休みの日に時間を作ってDIYを続けて、約1年間かかりました
・工具を一からそろえるとお金がかかる
→筆者の場合、大工の親戚に工具をある程度貸してもらったので工具費用はかかりませんでしたが、工具を自分で買いそろえるとなるとけっこうな費用がかかります。工具の一例を挙げると、今回活躍したマキタの卓上丸ノコはAmazonだと66,000円ほどで売られていました。(2026年6月現在価格)
・売却時に査定額が伸びにくい
→車体に穴を開けたり、自分で車体を塗装したりしているので、車としての価値は何も改造していない車と比べて落ちると思います。
あとがき|間もなくこのDIYキャラバンでバンライフへ出発

何もない商用バンからスタートした今回の車中泊仕様へのDIY。
振り返ると大変な作業の連続でしたが、その分完成したときの達成感は格別でした。
市販のキャンピングカーにはない、自分たちだけの空間ができたと思います。
そして、私の車中泊仕様のキャラバンは今回のDIYが最終形ではありません。
これから実際にバンライフへ出発し、日本各地を巡る予定です。
旅をしながら改良を重ね、さらに使いやすい一台へ育てていきたいと思っています。
以前は「キャンピングカーは買うもの」だと思っていましたが、実際には「作る」という選択肢もありました。
もしDIYに興味がある人がいれば、本記事が、DIYキャンピングカー作りへの第一歩を踏み出すきっかけになればうれしく思います。