キャンピングカー
キャンパー鹿児島のハイエースワゴン「BIRTH Type Ⅲ」をカスタムした理由

普段使いも車中泊もこれ1台!ハイエース『BIRTH Type Ⅲ』カスタムキャンピングカー
キャンピングカーは欲しいけれど、駐車場の高さ制限や、2台の車を所有するのは大変だな…と購入をためらってしまう方は多いのではないでしょうか。
私たちも、かつては同じように悩んでいた1組でした。
今では、愛犬と夫婦で沖縄を除く46都道府県を旅するほど、キャンピングカーライフを楽しんでいます。
1泊の温泉巡りや、1週間ほどかけて道の駅巡りをするキャンピングカーの旅を満喫中です。
私たちの愛車は、キャンパー鹿児島の「BIRTH Type Ⅲ」をベースにしたカスタムキャンピングカー『HAL』。
「BIRTH Type Ⅲ」は、ハイエースワゴンGLのバンコンで、1台で普段使いと車中泊旅の両方をカバーできるキャンピングカーとして選びました。
この車の最大の魅力は、乗用車でありながらクーラーを取り付けられ、車内の広さを確保しつつ、マンションの駐車場にもしっかり収まるところです。
今回は、愛車のキャンピングカー『HAL』についてご紹介します。
「普段使いもでき、車中泊もできるキャンピングカーがほしい」「駐車場の高さや長さに制限があるけど、キャンピングカーが欲しい」という方の参考になれば嬉しいです。
ハイエースバンコンキャンピングカーでも乗用車タイプで安定した乗り心地を目指して

愛車『HAL』のベース車両となっている、キャンパー鹿児島の「BIRTH Type Ⅲ」をご紹介します。
ベース車両は、ハイエースワゴンGLワイドミドルルーフで、3ナンバーの乗用車。
車両サイズは、全長4,840mm×全幅1,880mm×全高2,105mmで、乗車定員は10名、就寝定員3〜4名となっています。
排気量2,700cc、2WD、ガソリン6AT車で車両価格は480万円。
外装はTOYOTAのハイエースワゴンGLと同じシンプルなデザインです。
内装は、2列のREVOシートと、後ろ向きに2人座れるベンチシートを配置したシンプルな構造。
ロングスライドレールとフロア加工が施されており、シートアレンジがしやすい仕様になっています。
「積む・乗る・寝る」が可能な、シンプルでバンライフ向きのワゴン車といった印象です。
もちろん、断熱加工もしています。
このベース車両を選んだ理由は3つありました。
このベース車両を選んだ理由①一般的な駐車場に収まるサイズ

「幅2m、長さ5m、高さ2.1m」の一般的な駐車場の制限内に収まることが、必須条件でした。
そのため、バンコン一択でビルダーを探しました。
数多くのバンコンを比較し、デザインの良さも決め手となり、キャンパー鹿児島の車両に決定しました。
このベース車両を選んだ理由②クーラーが取り付けられる
購入当時のルールで、キャンピングカーを8ナンバー登録するには、ギャレー前の高さが160cm必要でした。
そのため、クーラーの室外機をスペアタイヤの位置に収めるためには、車両の高さも必要で、ハイルーフでなければ8ナンバー登録ができませんでした。
私たちは愛犬を車内で留守番させることを考え、夏のクーラーと冬のFFヒーターは必須です。
しかし、駐車場の高さ問題があるため、車両の高さを上げたくありませんでした。
そこで、ギャレーを作らずクーラーが取り付け可能なバンを探し、当時発売直前だった「CK wilder」と「BIRTH Type Ⅲ」の比較、検討しました。
このベース車両を選んだ理由③ロングドライブでも快適な乗り心地
キャンピングカー旅は、長距離運転が多くなるため、乗り心地も重視しました。
足回りの強化が必要だと考え、お店の方に相談したところ、「乗用車のような乗り心地にするのは難しい」とのこと。
さらに、車検についてもアドバイスを受け以下の点を考慮しました。
・4ナンバー:毎年車検
・3ナンバー:初回3年、以降2年ごと
これらを総合的に判断し、「BIRTH Type Ⅲ」を選びました。
これは今でも良い選択だったと思っています。
購入後のカスタマイズ
足りない装備をオプションで追加するスタイルを採用しました。
法改正により、ギャレーの高さ規定が緩和されたことから、後付けでギャレーを作り、8ナンバー登録をしました。
次のページ▷▷▷【快適な車中泊ができる!充実した内装をご紹介】
カスタマイズ後のBIRTH Type Ⅲはペットも夫婦も快適車中泊!
キャンピングカーに対する憧れが強かった私たちは、やりたいことがたくさんありました。
やりたいことを実現させた、車内の内装についてご紹介します。
シートアレンジ:ドライブモード

実際に乗車する人数を考えた結果、10名の必要ないので乗車定員を5名にしました。
運転席・助手席・後部座席3名が座れるようになっています。
シートアレンジ:リビングモード

後部座席とタイヤハウス周りの家具(以下、ソファ)の間にテーブルを配置することで、対座モードとお座敷モードの切り替えが可能です。
対座モードでは、テーブルを通常の高さに設定し、後部座席とソファが向かい合う形で利用できます。
一方、お座敷モードでは、シートをフルフラットにし、テーブルの脚を短くすることで、くつろぎやすい空間をつくります。
日帰りドライブ中の食事を車内で取る際には、対座モードを活用し、車中泊が決まっている際は、お座敷モードで食事をすることが多いです。

お座敷モードでは、シートをフルフラットにしてリラックスしながら食事を楽しめるため、実際にはこのモードを活用することがほとんどです。
また、運転席との境界部分や後部のすべての窓には、遮光1級の生地を使用したカーテンを取り付けています。
これにより、外部への光漏れを防ぎ、車内で安心して過ごすことができます。
約9万円のオプションでした。
シートアレンジ:就寝モード

REVOシートとソファでフルフラットにすることができます。
そのサイズは、幅1,400mm、長さ2,000mmで、ほぼダブルベットの広さ。
この広さだと、通常の寝具を使えるため、私たちは「エアヴィーブのスマート01」のダブルを敷いています。
自宅のベッドと同じ感覚で、快適に車中泊することができます。
さらに、愛犬を真ん中に寝かせてもスペースに余裕があり、家族全員ゆったり眠れます。
家具・収納:後部収納

リア右に収納庫、リア左にシンクを作り、渡り板で調理スペースを確保しました。

収納庫は2階建ての構造になっています。
1階はインバーター等の電気系統が格納されており、2階はシャッター式扉の収納で、食器類やキッチン用品を入れています。
これらの後部収納家具、ソファ、シンク一式で約40万円かかりました。
家具・収納:シャワー式シンク

11リッターの清水・排水タンクを搭載しています。
蛇口は、後部から愛犬の足が洗えるように、長いホース付きのシャワーとしても使用できる仕様にしました。

さらにシンク部分は蓋を閉じることで隠すことができ、140cmを超えるフラットな作業台としても活用できます。
また、蓋の裏側に貼る鏡をつけて洗面台として主に使用しています。
シンクがなかった3年間、ちょっと面倒に感じていた洗面作業が、現在では車内でサッと完結できるようになり、とても快適になりました。
家具・収納:ソファ(タイヤハウス周りの家具)下

右は300Aリチウムイオンバッテリーが格納されています。左は収納スペースです。

使用頻度が低い保存食(朝食用のカップラーメン)やウェットティッシュのストックなど、いざという時の防災用品としても役立つストック品を収納しています。
家具・収納:シート下
シート下のスペースには長物を収納しています。
カーサイドタープや、野外で使用する椅子やテーブル、LEDランタンなど、キャンプ道具をこちらに収めています。
電化製品
電化製品はすべてサブバッテリーで稼働させています。
サブバッテリーには、300Ahのリチウムイオンバッテリーです。

給電力を強化するために、ソーラーパネル110Wを1枚を積んでいます。
外部充電器も取り付けているので、RVパークやキャンプ場の電源サイトで、AC電源から充電することもできます。
また、CTEKのバッテリーチャージャーで走行充電もできるようにしました。
充電した電力を1,500Wのインバーターを採用し、車内で家庭用電化製品を使えるようにしています。
これらの電気設備の導入に約90万円ほどかかりましたが、おかげで、快適な車中泊が実現!
14リッターポータブル冷蔵庫、電子レンジ、19インチTVが同時に使えます。

冷蔵庫は、お土産の保存や飲み物の冷却、旅行中の食材管理に大活躍です。
電子レンジは、愛犬のごはん作りに欠かせない存在。

愛犬のご飯は手作りして冷凍保存し、旅先では電子レンジで解凍して食べさせています。
毎食のことなので大助かり!愛犬も普段と変わらない食事を楽しめるので、安心して旅ができています。
また、TVは地上波も視聴でき、Fire stick TVを使ってネット動画も楽しめます。

さらに、車載用エアコンはDC電源で稼働できるので、サブバッテリーの電力を有効に使えます。
私たちは車載用エアコンとして「COOL STAR」を使用しています。
周辺の固定家具を含め設置に約35万円かかりました。
愛犬が30分ほどの車内でお留守番をする際にも問題なく稼働し、特に夏場の空調管理には欠かせないアイテムです。
エアコンは1晩しっかり稼働し、走行距離が長ければ連日使用でき旅の快適さが大幅に向上しました。
FFヒーター
冬の必需品である暖房は、FFヒーターを採用しました。
とても暖かく、タイマー機能があるため、寝る前や起きる前にあらかじめ設定しておける点が魅力です。
設置には約25万円かかりましたが、自宅にいるような快適な空間となり、大満足な内装に仕上がりました。
外観は超かっこいいキャンピングカーを目指しました
私たちは普段から『HAL』を利用しています。
日常の移動で「キャンピングカーです」と一目でわかるような車にしたくありませんでした。
そこで、外装もドレスアップをし、普段使いしやすい仕上がりにしています。

1.5インチローダウン
車高を2.1mに調整する際に役立ちました。
見た目もシャープになり、大満足の仕上がりです。
費用は約7万円でした。
ESSEXの17インチホイール&FALKENのホワイトレターW11
印象がガラッとかわり、大満足です。
さらに走行安定性も上がったように感じます。
費用は約20万円です。
MODERISTAのフロントスポイラー
見た目がシャープになり、商用車のイメージがなくなったと感じています。
費用は約4万円でした。
Heartsのルーフスポイラーver2

デジタルインナーミラーが搭載されているため、カメラが隠れないスポイラーを見つけるのに苦労しました。
取り付けてみるとツルっとした印象から、メリハリのある後ろ姿になりました。
費用は約4万円でした。
ESSEXのサイドライナー/リアライナー
ワンボックスカー寄りの印象に変わりました。
費用は約8万円です。
全体的に大きいハイエースですが、シャープな印象を作ることができました。
実際に駐車場でサイドドアを開けると「うわぁキャンピングカーだったのか」と歓声が上がったり、「かっこいいキャンピングカーですね。どこのですか?」と声をかけられることもあります。
こうした反応をいただくと、カスタムのやりがいを感じます。
これからも、私たちだけのかっこいい1台を作り上げていきたいと思います。
ドライブも車中泊も快適な旅を目指すならハイエースワゴンGLのバンコンキャンピングカーがおすすめ
ハイエースワゴンGLは、駐車場の高さ制限に苦労することがなく、車室幅もダブルベッドサイズで広く使えるのが魅力です。
さらに、乗用車なのでバンと比較して乗り心地が良いです。
シンプルなバンタイプの内装に、希望する機能を後付けで作り上げることで、快適に使うことができとても満足しています。
1台で普段使いも、旅車としても使いたい方や、駐車場に高さや長さに制限があるけれど、キャンピングカーを諦めたくない方の参考になればうれしいです。