キャンピングカー運転のコツと注意点

普通車とどう違う?キャンピングカー運転のコツと注意点




3つの特性を意識!キャンピングカー運転時の注意点


キャンピングカー運転 安全対策 運転の注意点

それは、具体的にどんな特性なのか、キャンピングカーの運転にどのような影響を及ぼすのか、具体的に解説します。

重心が高い


快適な居住空間を求めれば、どうしても車高は高くならざるを得ません。

「車の中で立てる」だけの広さや高さが欲しいなら、当然、車高は高くなりますよね。

重心が高いとどうなるでしょう? 試しに、水を入れたバケツを(洗面器でもいいです)、頭上高く、万歳するように持ち上げて歩いてみるとわかります。

その体制で曲がり角を曲がろうとすると、大きく揺さぶられます。段差を上がろうとすると、体にかかる負担も大きくなります。

車も同様です。カーブや段差などで振られやすくなります。

まして、中に入っている水をこぼさないように角を曲がる・段差を上がるようにしようと思ったら、十分にスピードを落として慎重にやらないと、水をこぼすことになります。

例えば、高速道路のインターチェンジはどうでしょうか。

乗用車と同じ感覚で加速しながらカーブに入ったりすれば、最悪転倒してしまうこともあるのです。

側面積が大きい


背が高いことに加えて、側面積が大きいことも特徴の一つです。

側面積が大きいことで風の影響を受けやすくなります。

突然の横風はもちろん、大型のトラックなどに抜かれると、横からの風圧でハンドルをとられるほどの影響を受けます

車重が重い


これは、運転してみるとすぐにわかる特徴でしょう。

普段の乗用車にくらべて各段に重たく、加速もブレーキも苦手です。教習所などで「制動距離」という言葉を習ったと思います。

ブレーキを踏んだ瞬間から、実際に停止できるまでの距離をいいますが、速度が速ければ早いほど、車の重量は重ければ重いほど、制動距離は長くなります。

つまり、普段の乗用車なら十分止まれる距離でも、キャンピングカーはもっと早いタイミングでブレーキを踏まないと(あるいは速度を落とさないと)、止まり切れません

加速も、乗用車のようにはいきません。

車線変更や合流などでは、いつも以上に慎重かつ余裕を持って行う必要があります。

つまり、それだけ

・不安定で
・横風に弱くて
・曲がる・止まるが苦手


な乗り物なのです。

では、どうしたらいいのか?キャンピングカー運転の安全対策


キャンピングカー運転 安全対策

こうした特性を、根本的になくすことはできません。

が、対策を講じることはできます。

より安定して走行できるよう、パーツを使う


あくまでも対処療法ですが、市販のスタビライザーやショックアブソーバーなどのサスペンション関連部品を使う、という手があります。

これらのパーツは段差などでの「揺れ」を軽減したり、カーブでの傾きを抑える効果があります

もちろん、乗り心地もより快適になります。

ただし、パーツを導入するにあたっては、よくよく考えておいてほしいことがあります。

様々な対策パーツを組み込むと、走行性は向上します。段差やカーブでの挙動も安定します。

すると、「前は××キロでも怖かったカーブも、今は〇〇キロで安心して突っ込めるようになりましたよ!」そんな風に言う人がたまにいます。

はっきりいえば、これは大きな間違いです。

パーツのおかげで車にかかる衝撃や負荷をうまく「逃がしている」だけであって、依然として車は不安定なのです。

「パーツを組み込んだ=速く走っても大丈夫になった」ではありません

パーツはあくまでも「安全に走るためのもの」。

挙動が楽になったからとスピードを上げるのではなく、組み込む前と同じスピードで走れば、それだけ「安全マージン」が増えたことになります。

特性を理解した上で「自信をもって安全と思える」運転をする


車に乗る人なら誰でも、早く走るほど止まりにくい・曲がりにくいことはわかりますよね。

まして重心が高く、曲がりにくい・止まりにくい車なのです。

スピードを楽しむような車でもありません。

ましてスリルを味わうものであってはなりません。

・何かあってもすぐに止まれるスピードで走る
・次に来るカーブを、安心して曲がれる速度で侵入する
・橋の上など、横風の強いところは慎重に走る
・大型トラックに追い抜かれるときは速度を落として横からの圧に備える


つまり、「何があっても十分に対応できる運転」を心掛ける

これが何よりの対応策です。

キャンピングカーで安全に旅をするために


当然、急のつく操作「急ハンドル」「急加速」「急ブレーキ」も避けましょう。

速く走ることは苦手な車だと考えて、旅の計画に余裕を。

待ち合わせの時間などがあるなら、早め早めの出発を。

景色など楽しむつもりで、のんびり行くのが正解です。