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【体験談】車中泊4年目・32カ国走破の夫婦が選ぶ、春のヨーロッパ絶景スポット5選
春のヨーロッパは、まるで旅をするために用意された季節かのようです。
寒く暗かった長い冬がようやく終わり、街や自然が一斉に色づき始める春。
花が咲き、新緑が広がり、どこを走っても思わず車を止めたくなるような景色が続きます。
観光のピークシーズン前で混雑も比較的穏やかで、気候も過ごしやすく、キャンピングカー旅にはぴったりの時期です。
キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを3年以上も旅している私たち夫婦も、これまでに何度も春の絶景に出会ってきました。
今回はその中から、春にこそ訪れてほしいおすすめのスポットを5つご紹介します。
ヨーロッパを実際に旅している気分で、ぜひ楽しんでみてください。
ヨーロッパをキャンピングカーで3年以上旅する私たち夫婦(32カ国)

私たち夫婦は、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅して3年以上になります。
これまでに訪れた国は32カ国。
イタリアやフランス、スイスといった人気の国はもちろん、北極圏より上のノルウェー最北端まで走り、満天の空に広がるオーロラを眺めたこともあります。
フィンランドではトナカイの群れに遭遇するなど、その土地ならではの自然や動物とも出会いながら旅をしてきました。
その後もヨーロッパ各国を横断するように移動し、ヨーロッパ最西端のポルトガルでは大西洋を望む海岸線を走りました。
さらに旅は南や東へと広がり、日本ではあまり馴染みのないルーマニアやセルビア、モンテネグロといった中東欧の国々まで足を延ばしてきました。
素朴な街並みや雄大な自然が残っている場所も多く、「ヨーロッパにはまだこんな景色があるんだ」と驚かされることも少なくありませんでした。

有名な観光地だけでなく、小さな田舎町やガイドブックにはあまり載っていない絶景スポットにも立ち寄りながら、キャンピングカーでヨーロッパ全域を巡るように旅してきました。
そんな私たちが旅を続ける中で感じているのが、「ヨーロッパを旅するなら、やっぱり春がいちばん気持ちいい」ということ。
冬は寒さや日照時間の短さがあり、車中泊やアウトドアの行動がどうしても制限されがち。
一方、夏は観光のハイシーズンで、人気の観光地は人であふれ、駐車場やRVパークを確保するのも一苦労です。
その点、春は気候が穏やかで、自然も街も一気に明るくなり、旅のしやすさがぐっと上がります。
観光地の混雑もまだ落ち着いていて、キャンピングカー旅にはとてもバランスの良い季節なのです。
今回は、そんな春にこそ訪れてほしいヨーロッパの絶景スポットを5つご紹介します。
春のヨーロッパで旅したいおすすめスポット5選
【オランダ】風車と一面に広がるチューリップ畑

春のヨーロッパを代表する景色といえば、やっぱりオランダのチューリップです。
のどかな風車と広大な農地に、色とりどりのチューリップが咲き、まるで大地にカラフルな絨毯を敷き詰めたような風景が広がります。
チューリップの見頃は4月上旬〜5月上旬ごろ。
この時期になると、オランダ各地で色とりどりの花が咲き誇ります。
チューリップ畑を見るならキューケンホフ公園
チューリップ畑の風景を楽しみたいなら、世界的にも有名なキューケンホフ公園(Keukenhof)がおすすめです。
毎年春になると約700万本もの花が咲き誇り、園内にはチューリップをはじめ、ヒヤシンスやスイセンなど色鮮やかな花々が広がります。
園内は広く、ゆっくり歩きながらさまざまなお花を楽しむことができます。
アムステルダムから車で約50分とアクセスもしやすく、周辺観光とあわせて訪れる人も多い人気スポットです。
・開園時期
2026年は 3月19日〜5月10日(チューリップの開花シーズンに合わせて毎年わずか約8週間のみ開園)
・入園料金
大人:€21(約3,800円・オンライン)
当日券:€25(約4,500円)
子ども(4〜17歳):€10(約1,800円)
・駐車事情
1日:€12(約2,200円)
園内に大きな駐車場があり、キャンピングカーも駐車可能。
ただし、駐車場での車中泊は禁止されているため、近くのキャンプ場やRVパークを利用する必要があります。
のどかな風車を見たいなら、ザーンセ・スカンス

続いて、オランダらしいのどかな風車を見たいなら、ザーンセ・スカンス(Zaanse Schans)もぜひ訪れたいスポットです。
運河のほとりには、歴史ある12基のカラフルな風車や木造の家々が並び、それを間近で見ることができます。
かつては穀物の粉挽きや油絞りなど、さまざまな用途に使われていた風車ですが、現在ではその数も減り、歴史的な文化遺産として保存されています。
一部の風車では博物館になっており、内部を見学することもできます。
当時の暮らしや風車の仕組みを知ることができるのも魅力です。

周辺にはチーズ工房やチョコレート工房、伝統工芸のワークショップや博物館、お土産屋さんなどがずらりと並び、ぶらぶらと歩きながら散策しているだけでも、オランダの文化や雰囲気を楽しむことができます。
・開園時間
敷地は24時間自由に散策可能。
※風車内部の見学、博物館、ショップなどは9:00〜17:00ごろ
・入場料金
入場無料
※風車の内部見学や博物館などは有料
・駐車場事情
1日:€15(約2,700円)
観光客向けの駐車場はありますが、一般車のみでキャンピングカーの駐車は禁止。
そのため私たちは、近くのZaandijk(ザーンダイク)の街中にある駐車場に車を停めて、そこから歩いて向かいました。
チューリップの華やかな花畑と、風車のあるのどかな田園風景。
どちらも春のオランダを代表する、ぜひ一度は見てほしい絶景です。
【ポルトガル】春の陽気に包まれる大西洋沿いの絶景

ヨーロッパの春を満喫するなら、南欧のポルトガルもぜひ訪れてほしい場所のひとつです。
夏になると気温がかなり高くなり、人気のビーチリゾートは観光客であふれかえるため、訪れるなら気候も穏やかで人も比較的少ない春がおすすめ!
目の前はエメラルドブルーの海と壮大な断崖
なかでも訪れてほしいのが、ポルトガル南部に広がるアルガルヴェ地方です。
大西洋に面したこのエリアは、切り立った断崖と青く広がる海が織りなすダイナミックな景色が魅力で、ヨーロッパ屈指のビーチリゾートとして知られています。
春になると気候はとても穏やかで、日差しも心地よく、海沿いの町やビーチをゆっくり巡るのにぴったりの季節。
夏のハイシーズンはビーチ沿いの駐車場はどこも混み、キャンピングカーの駐車・車中泊が禁止になる場所も多くなります。

一方、春は観光客がまだ少ないので、状況によっては駐車規制が緩やかになり、キャンピングカーでも海沿いのドライブや車中泊をすることができます。
実際に私たちも、夏には制限があるエリアでも、春の時期には問題なく滞在できた場所がいくつかありました。
※地域や自治体によってルールは異なるため、事前確認は必要です。
特にラゴス(Lagos)はエメラルドブルーの海と壮大な断崖が広がる、ぜひ訪れてほしいスポットです。
城壁に囲まれた町オビドス
そしてもう一つ、ポルトガルでぜひ立ち寄りたいのが、中世の雰囲気が色濃く残る町オビドス(Óbidos)です。
この町は、まるでおとぎ話の世界のような景色が広がる小さな城壁都市。

町全体が中世の城壁に囲まれており、その中には白壁の家々や石畳の小道、色とりどりの花が飾られた建物が並んでいます。
城壁の上を歩くこともでき、そこからは赤い屋根の家々と町全体を見渡せる絶景が広がります。
細い路地をぶらぶら歩くだけでも楽しく、まるで中世のヨーロッパに迷い込んだような気分になります。

春のポルトガルは、暖かい日差しと穏やかな気候に包まれ、海沿いの絶景ドライブと中世の町歩きの両方を楽しめる季節。
ヨーロッパの中でも比較的温暖な地域なので、春旅の行き先としてもおすすめのエリアです。
【フランス】雪解けと新緑のアルプス

ヨーロッパの春を象徴するもうひとつの絶景が、雪解けと新緑が同時に楽しめるアルプスの山岳風景です。
冬の厳しい雪景色から少しずつ季節が移り変わり、山麓では緑の草原が広がり始めます。
まだ雪に覆われたアルプスの山々と、新緑の高原が織りなすコントラストは、この時期ならではの美しい景色です。
フランス・アルプスといえば、モンブランの麓にあるシャモニー(Chamonix)が有名です。
知名度も高く、ロープウェイや展望台なども充実した魅力的な場所ですが、その分観光地化も進んでおり、静かに自然を楽しみたい人には少しにぎやかに感じるかもしれません。
そんな中、今回のキャンピングカー旅で私たちが訪れたのが、エクラン国立公園(Parc National des Écrins)です。
ここはフランス南東部のアルプス山脈に広がる広大な国立公園で、手つかずの自然が色濃く残る本格的な山岳エリア。
大規模な観光地化はあまり進んでおらず、静けさと雄大な自然がそのまま残されている、まさに“穴場”とも言える場所です。

私たちが滞在したのは、標高2,058mに位置するコル・デュ・ローテレ(Col du Lautaret)付近。
ここはキャンピングカーでもアクセスしやすく、広々とした駐車スペースがあるため、私たちはその場所に車を停めてワイルドキャンプをしながらアルプスの景色を満喫しました。
周囲には初心者から上級者まで楽しめるハイキングコースが数多くあります。

日中はアルプスの絶景の中を歩き、夜になると空気が澄んだ高地ならではの満天の星空を楽しむことができ、アウトドア好きにとっては最高のフィールドです。
雄大なフランス・アルプスの自然を、静かな環境の中でゆっくりと満喫したい人におすすめしたい場所です。
【イタリア・サルディーニャ島】ベストシーズン前の静かな海の楽園

地中海に浮かぶイタリアのサルディーニャ島は、ヨーロッパ屈指の美しい海を誇るリゾートアイランド。
透明度の高いターコイズブルーの海と白い砂浜は、「ヨーロッパのカリブ海」とも呼ばれるほどです。
ただし、この島は夏になるとヨーロッパ中からバカンス客が押し寄せ、ビーチや観光地はかなり混雑します。
そこでおすすめなのが、ハイシーズン前の春の時期です。
気温はすでに穏やかで日差しも暖かく、海沿いをドライブするには最高の季節。
それでいて観光客はまだそれほど多くないため、島本来の静かな雰囲気と自然の美しさをゆっくりと味わうことができます。
島全体で美しいビーチは数多くありますが、実際に旅をしてみて特に印象に残ったのが島の西海岸です。
他の海岸線と比べて西側は観光開発が比較的少なく、ワイルドな自然がそのまま残されています。

白い砂浜に透き通るような青い海のビーチが点在し、観光客も少ないため、静かな雰囲気の中で海を眺めながらゆったりと過ごすことができました。
場所によっては、海を目の前にしたワイルドな車中泊スポットもあり、まさにロードトリップならではの特別な時間を楽しめます。
中でも特に印象に残っているのが、Capo Pecora(カーポ・ペコラ)、Cala Domestica(カーラ・ドメスティカ)、そしてMari Ermi(マリ・エルミ)といったビーチです。

透明度の高い海と手つかずの自然が広がり、観光地化されすぎていない素朴な雰囲気が魅力。
海の色は驚くほど美しく、ただ海岸を歩いているだけでも心がほどけていくような感覚になります。
春のサルディーニャ島は、人の少ない穏やかな時間の中で、地中海の絶景を満喫できる場所です。
【ドイツ】新緑の森とロマンチック街道

ドイツを代表する観光ルートのひとつとして知られているのが、ロマンチック街道(Romantische Straße)です。
南ドイツを縦断する約350kmの街道で、フュッセン(Füssen)から、ヴュルツブルク(Würzburg)までの約29の町や都市を結ぶルートです。
中世の城や教会、城壁に囲まれた歴史ある町、のどかな田園風景など、ロマンチックな中世の町並みが残っています。
まるで絵本の中に入り込んだような景色、そしてヨーロッパらしい風景を一度に楽しめることから、世界中の旅行者に人気のルートとなっています。
特に有名なのが、ディズニーのシンデレラ城のモデルとも言われるノイシュヴァンシュタイン城や、中世の街並みがほぼそのまま残るローテンブルク・オプ・デア・タウバーなどです。

石畳の路地やカラフルな木組みの家々が並ぶ町は、歩いているだけでも楽しく、ヨーロッパらしい雰囲気を存分に味わうことができます。
春になると、街の広場や家々の窓辺にはカラフルな花が飾られ、町全体が明るく華やかな雰囲気に包まれます。
さらに街道沿いの丘陵地帯や森も一斉に新緑に染まり、ドライブをしているだけでも気持ちのいい景色が続きます。
ロードトリップを楽しんだり、歴史ある町並みをのんびり散策したりするにはぴったりの季節です。

またドイツは、ヨーロッパの中でもRVパークが非常に充実している国としても知られています。
町の近くや観光地の周辺にも設備の整ったRVパークが整備されていることが多く、駐車場所や車中泊スポットに困ることはほとんどありません。
こうした環境の良さもあり、ロマンチック街道はキャンピングカーでのロードトリップにもぴったりのルートです。
【まとめ】春のヨーロッパは絶景の宝庫
春のヨーロッパは、気候が穏やかでとても過ごしやすく、旅をするのにぴったりの季節です。
今回紹介したように、ヨーロッパには春だからこそ楽しめる絶景スポットが数多くあります。
「海・山・街」とさまざまな景色を楽しめるのも、ヨーロッパの魅力のひとつです。
これからヨーロッパ旅行を計画している方は、ぜひ春の季節に訪れてみてください。
きっと、移動するだけでも楽しくなるような美しい景色に出会えるはずです。