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ヨーロッパ19カ国を旅してわかった!夏に本当に行ってよかった観光&穴場スポット6選

ヨーロッパをキャンピングカーで旅し始めて、気づけば2年半。
これまで各国を周りながら、季節ごとに移り変わる風景や、その土地ならではの魅力に触れ、数えきれないほどの絶景を見てきました。
今回は、そんな私たち夫婦が実際に訪れて「ここは夏にこそ行ってほしい!」と感じた、ヨーロッパのおすすめ旅先を6選をご紹介します。
透き通る海が広がるビーチリゾート、涼しくて心が癒される山々、思わず息をのむ自然の絶景など、どれも忘れられない体験ばかりです。
中には観光地として有名な場所もあれば、キャンピングカー旅だからこそ出会えたちょっと穴場のスポットも。
この夏はヨーロッパで、思いっきり夏をエンジョイしてみてはいかがでしょうか?
2年半で19カ国をキャンピングカーで旅してきた!
私たち夫婦は、「キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを巡る!」という夢を叶えるために、2023年にイタリアで中古のキャンピングカーを購入し、旅をスタートさせました。
イタリアから始まり、これまでスロベニア、スイス 、デンマーク 、フィンランド 、フランス、スペインなど計19カ国を訪れてきました。
旅のスタイルは、車内でリモートワークをしながら、まるでその土地に“暮らす”ように移動すること。
時間やルートに縛られず、自分たちのペースで、自由気ままにヨーロッパ各国を巡っています。
夏のヨーロッパは観光にピッタリ!

ヨーロッパを訪れるなら、断然”夏”がおすすめ!
実際に私たちも、キャンピングカーで夏のヨーロッパを巡りながら「夏は本当に旅が楽しくなる季節だなぁ」と感じることばかり。
夏のヨーロッパは、ただ観光しやすいだけでなく、旅の自由度がぐっと高まり、より深くその土地の魅力を味わえる季節です。
おすすめ理由①:明るい時間が長い
まず、なんと言ってもサマータイムで日が長いこと。
冬は日照時間がとても短く、明るくなり始めるのは朝の8時半過ぎで、夕方の4時頃にはもう真っ暗です。
観光できる時間がほとんどありません。
それに比べて夏は、夜の9時頃まで外は明るいまま。
そのため、遅くまでショッピングや観光、ハイキングなど外での活動を満喫でき、1日を贅沢に使えます。
おすすめ理由②:過ごしやすい気候
気候が最高に良くなります!
冬はどんよりとした曇り空や雨の日が多く、ジメ〜っとした空気に観光の気分もなかなか乗りません。
でも夏になると一転、カラッと晴れた爽やかな日が続き、絶好の観光日和になります。
現地の人たちも、冬のあいだ家にこもっていた反動で、夏は一気にアウトドア派に。
公園やカフェのテラスに集まり、夜遅くまで街中は人で賑わいます。
さらに、自然が一年で最も輝くのもこの季節!
緑あふれるアルプスの山々、青く澄んだ湖、太陽を浴びて一層透明度を増す海。
どこへ行っても自然の美しさに心奪われるほどです。
キャンプやハイキング、サイクリング、ビーチ沿いのドライブ、海水浴など、アウトドア好きには天国のような季節です。
キャンピングカーでの旅にもぴったりで、テーブルやイスを外に出し、湖畔での朝ごはんや森の中での読書タイムなど、“自然と暮らす”時間がより豊かになります。
夏のヨーロッパにおすすめの旅先6選
イタリアの楽園:サルディーニャ島
イタリア本土の西側、地中海に浮かぶ魅惑の楽園がサルディーニャ島です。
ヨーロッパの人々から”バカンスの聖地”として親しまれ、透き通るエメラルドグリーンの海と、手つかずの大自然が魅力。
夏に訪れるのにぴったりの島です。
ローマやミラノから飛行機で約1〜2時間とアクセスも良好。

さらに、フェリーを使えば本土から島へ渡ることもできるので、キャンピングカーごと乗船して、島を自由に旅することもできます。
私たちは昨年、フェリーを利用して約1カ月間サルディーニャ島でキャンピングカー旅をしました。
島内にはキャンピングカー用の施設や、車中泊OKのスポットも多く、自然を間近に感じる特別な体験ができました。
サルディーニャ島へのフェリー旅の記事がこちら
夏こそ楽しめる!サルディーニャの魅力
夏のサルディーニャはまさにベストシーズン!
カラッとした地中海の気候で過ごしやすく、サマータイムのおかげで日照時間が長いため、朝から晩までたっぷり遊べます。
さらに、6〜9月は、島中で音楽フェスや地元のマーケットがあちこちで開催され、地元の食や文化も堪能できるのも魅力です。
とくにおすすめは「西エリア」

島全体が美しい海に囲まれていますが、とくにおすすめなのが「西エリア」。
他のエリアは観光地化されて賑わっていますが、この地域は未開拓の自然が多く残り、穴場のビーチが盛りだくさん!
・断崖絶壁の岩場で囲まれた”隠された楽園”のような「スピアッジャ・ディ・カーラ・ドメスティカ」
・運が良ければピンク色の可愛い野生のフラミンゴに出会える「マリ・エルミ」ビーチ
など、美しいスポットだらけです。

観光地の喧騒から少し離れ、ローカルな雰囲気の中で海を思いっきり満喫し、自分たちだけの夏を味わえます。
サルディーニャ島を旅した紹介した記事がこちら
ドイツのロマンティック街道:おとぎの世界を巡るロードトリップ

ロマンティック街道は、ドイツ南部を縦断する約350kmの観光ルート。
ヴュルツブルクからフュッセンまで、中世の街やおとぎ話のような村々、歴史あるお城などを結び、まさに“ヨーロッパの美しい田舎道”を象徴するようなコースです。
車での周遊が一般的ですが、バスや鉄道を使った観光ルートも整備されているので、旅のスタイルに合わせて自由に楽しめます。
全部で約29の町や村を通過しますが、人気の高い街だけをピックアップして巡るのもおすすめです。
絵本のような街ローテンブルク
私たちは「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー」と「ネルトリンゲン」を訪れました。
ローテンブルクは、ロマンティック街道のなかでもとくに人気の高い街で、カラフルな木組みの家や石畳の路地、まるで絵本の世界に迷い込んだような風景が広がります。
中世の面影を残す家屋や教会など、どこを見ても息をのむ美しさ。
街中をゆったり散歩するだけでも十分に楽しめます。
とくに印象的だったのが「ドイツクリスマス博物館」。
一年中クリスマスの飾りやオーナメントが展示、販売されており、季節外れのクリスマス気分を味わえます。
ぜひ立ち寄ってみてください。
クレーターに築かれた街・ネルトリンゲン

一方、ネルトリンゲンはなんと1500万年前の隕石衝突でできたクレーターの中に築かれた、非常に珍しい街です。
街全体が円形の城壁に囲まれており、「進撃の巨人」のモデルになったとも言われています。

城壁の上をぐるっと一周歩けるので、中世にタイムスリップしたような気分を味わえます。
冬のドイツはどんよりした天気が多いですが、夏になると一転、晴れ空が続きます。
街観光やゆったりとした田園風景を眺めながらドライブには最高の季節。
夏のドイツはロマンティック街道を旅するのにぴったりです。
スロベニアのブレッド湖:絵画のような絶景に癒される

スロベニア北西部、アルプスの山々に囲まれて広がるのが、神秘的な美しさを誇るブレッド湖です。
その景観はまるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのようで、訪れる人を魅了します。
オーストリアやイタリアの国境にも近いため、周遊ルートに組み込みやすいのもポイント。
湖に浮かぶ小さな島と聖マリア教会
ブレッド湖の最大の見どころは、湖の中央に浮かぶ小さな島。
その上には「聖マリア教会」がポツンと佇む姿は、まるで絵画のように幻想的です。
ヨーロッパには多くの湖リゾートがありますが、ここは自然の美しさと静けさが調和した、隠れた名所として人気を集めています。
湖畔を散歩したり、夏のアクティビティを満喫
湖畔には可愛らしいカフェやホテル、レストランが並び、のんびり過ごすのにぴったり。
気候は夏でも爽やかで涼しく、水浴びやボード遊び、SUP(スタンドアップパドル)などのアクティビティを存分に楽しめます。
また、湖畔には遊歩道が整備されていて、湖をぐるっと1周する約6kmのハイキングやサイクリングもおすすめ。
さまざまな角度から美しい湖の景色を味わえます。
絶景を楽しむなら「オイストリツァ・トレイル」へ

とくにおすすめなのが、湖を見下ろせる展望台「オイストリツァ・トレイル(Ojstrica Trail)」へ登ること。
上から見渡すと、湖の青さは一層輝きを増し、まさに幻想的な光景が広がります。
スロベニアは他のヨーロッパの観光地と比べて混雑も少なく、物価も比較的リーズナブル。
ブレッド湖は、その静けさと美しさ、手つかずの自然を満喫できる、まさに「夏にこそ訪れたい穴場リゾート」です。
イタリアのアマルフィ海岸:地中海の絶景と陽気なひとときの夏旅

「イタリアの夏」と言えばやっぱりここ「アマルフィ海岸」です。
キラキラと輝く太陽、どこまでも広がる青空とコバルトブルーの海。
断崖沿いには白やオレンジ色の家々が重なり合うように立ち並び、まるで映画のワンシーンに入り込んだような、絶景が広がっています。
イタリア南部、ナポリから南へ車で約1〜2時間の場所にあり、ユネスコ世界遺産にも登録されている絶景ロードです。
アマルフィを旅するなら公共交通でゆったりと
ただし、アマルフィ海岸をキャンピングカーで走るのはおすすめできません。
道はとても狭くカーブも急で、すれ違いもドキドキもの。
とくに夏は交通量が増え、運転にはかなり神経を使います。
そのため、このエリアは、小型車やスクーターをレンタルするか、公共バス(SITAバス)で移動するのがベストです。
バスは本数も多く、運転のストレスもなく、眺めのいいルートをのんびり楽しめます。
カラフルで可愛い街並みや、小さなビーチが点在しており、見どころたっぷりで楽しめます。
エメラルドに輝く幻想的な洞窟体験

そんな中で、私たちが「これは行って良かった!」と心から思えたスポットが、「エメラルドの洞窟(Grotta dello Smeraldo)」です。
小さな手漕ぎボートで洞窟内に入るツアーで、エメラルドグリーンの神秘的な景観が目の前に広がり、感動のひと時を味わえました。
陽気な船頭さんが歌いながらガイドしてくれるのも旅気分をぐっと盛り上げてくれます。
営業時間:10:00〜16:30
料金:10ユーロ(約1,700円)
南イタリアの太陽と海風を感じながら、忘れられない夏旅になること間違いなしです。
ノルウェーのロフォーテン島:夏の白夜に包まれながら、北極圏の大自然を巡る旅

ノルウェーの北部、北極圏の中にぽっかりと連なるロフォーテン諸島。
切り立った山々と透き通る海、入り組んだフィヨルドの景色がどこまでも広がる、まさに知る人ぞ知る「北欧の隠された楽園」と呼ばれる場所です。
夏こそ訪れるべき理由。涼しく快適で白夜を体験!

ロフォーテンは冬になると、北極圏特有の極寒に加え、雪も多く道路状況も不安定になるため、観光にはあまり向きません。
だからこそ訪れるなら、断然6月〜8月の夏!
気温は10〜20度前後と涼しく快適で、「ヨーロッパの避暑地」としても人気です。
さらにこの時期ならではの特別な体験が、「白夜」。
太陽が1日中沈まないので、深夜でも空はほんのり明るく、不思議な感覚に包まれます。
まるで時間が止まったかのようで、1日を何倍にも感じられる贅沢な時間です。
トレッキング天国!絶景を味わい尽くす
ロフォーテンには、数え切れないほどのトレイルがあり、まさにハイキング天国!
初心者から上級者まで楽しめるさまざまなルートがあり、どこを歩いても絶景。
感動しっぱなしです!
私たちが旅してとくに嬉しかったのは、ロフォーテンはキャンピングカー旅にとても適しているということ。
自然の中での車中泊(ワイルドキャンプ)が許可されている場所が多く、海辺や山のふもとで大自然も感じながら眠りにつく贅沢をたっぷり味わえました。

秘境の楽園で、誰とも似ていない特別な旅をしたい人にこそ、強くおすすめしたい場所です。
イタリアのドロミティ:山好きにはたまらない!ハイキングの聖地

イタリア北東部、オーストリア国境に近い場所に広がるドロミティ。
3つの州にまたがる広大な山岳地帯は、切り立つ岩山、なだらかな草原、エメラルドグリーンの湖、そして数え切れないほどのトレイルがあり、「ハイキングの聖地」としても知られています。
夏こそ最高のシーズン!涼しくて快適な避暑地
冬場はスキーリゾートとして人気ですが、雪のため多くのトレイルや道路が閉鎖されてしまいます。
すべての道が解放される夏こそドロミティを訪れるベストシーズン!
標高が高いため、夏でも日中は涼しく、朝晩は上着が欲しくなるほど。
避暑地としても最高です。
私たちは2023年の夏、約2カ月間このドロミティで過ごしました。
毎日のように違うトレイルを歩き、山の美しさに心を奪われっぱなし。
とくに印象に残っているのは「トレ・チーメ」と「セッチェーダ」。
どちらもドロミティの象徴ともいえるスポットで、360度の大パノラマの絶景が広がる絶対外せないトレイルです。
自然の中で車中泊を楽しむ、アウトドア派にぴったり

また、ドロミティはキャンピングカー旅との相性も抜群!
自然の中での車中泊スポットが多くあり、周囲に何もない場所で満天の星を眺めたり、夕陽や朝日を山の上から眺めたりと、贅沢すぎる毎日を過ごせます。
イタリアの中でもとくに、「アウトドアな車中泊」が心から楽しめるエリアです。

山の中で自然に癒されながらアクティビティを楽しみたい人に特におすすめしたい、夏にこそ訪れるべき場所です。
まとめ
ヨーロッパの夏は、国ごとにまったく異なる風景や体験が広がっていて、どこへ行っても新しい発見があります。
美しい海や雄大な山々、幻想的な白夜の風景まで、夏だからこそ出会える特別な景色ばかりです。
この夏はぜひ、あなただけのヨーロッパ旅を楽しんでみてください。