キャブコン3年目! NUTS RVクレア5.0Wを選んだ理由とお気に入りポイント解説

キャンピングカーと聞いて、多くの人が連想するのがキャブコンではないでしょうか。
トラックベースで、屋根が高く、運転席上のバンクベッドが特長的。
YouTuber兼Webライターとして活動する筆者は、北海道を拠点に夫婦二人で北海道内や日本全国を車中泊旅しながら、普段の買い物からちょっとした移動まで、全てNUTSRVクレア5.0Wエボリューションというキャブコンタイプのキャンピングカー1台で済ませています。
今回は、このキャンピングカーを選んだ理由や、実際の利用方法、購入してから気づいたメリット・デメリット、そしてキャブコンタイプのキャンピングカーがどんな人におすすめなのかを、実体験をもとに解説します。
筆者のキャンピングカーの用途は
筆者は32年務めた裁判所を早期退職し、現在はYouTuber兼Webライターとして活動しています。
クレアを所有している今は、いつでも気楽に出かけることができ、どこでも仕事ができ、どこにでも撮影に行けるという自由を手に入れ、北海道を拠点に日本全国を巡っています。
これまでに北海道内の道の駅129駅を完全制覇し、東北6県、中部9県、関東および近畿の一部を巡りました。
今年は九州上陸を予定しています。

主な車中宿泊場所はRVパークやキャンプ場。
移動中は道の駅やSA、PAで仮眠をとりながら、のんびり巡っています。

自炊をしながら、ときどき現地のグルメを楽しみながら、Youtubeの撮影や編集などの仕事をしながら車旅するのが、キャンピングカーの主な用途。
1度の車中泊旅で約1か月間の長期旅をしており、合計で1年の約3分の1は旅に出ています。

イベント出店時の様子
また、年に数回、イベントでお店を出すことがあるのですが、そのときは商品を入れた段ボールやレジ用品などで車内には積み上がった段ボール類でいっぱいになり、寝るスペース以外はすべて荷物という状態になることもあります。
他にも防災の観点から「移動する避難所」としての用途も考えて購入しましたが、今のところ大規模災害には遭遇しておらず、幸いにも災害時のキャンピングカー活躍の機会はまだないです。
NUTSRVクレア5.0Wエボリューションとは

「NUTSRVクレア5.0Wエボリューション4WDディーゼルターボ(以下、クレア)」を新車で購入してから3年目に入りました。
クレアはキャブコンと呼ばれるキャンピングカー。
NUTSRVの主力車種とされており、日本で最も売れているキャンピングカーの一つとされています。

クレアには、冷蔵庫や家庭用エアコン、FFヒーター、太陽光発電パネルなど、キャンピングカーにあったらいいと思われる装備がほぼ標準装備されています。
筆者も、電源コンセントの追加設置などの細かいオプションを付けた程度で、ほとんどノーマルに近い状態で購入しました。
当時の購入価格は、諸経費込みで乗り出し1,100万円超。
ちなみに現在はベース車両の値上がりしたことにより、筆者の購入時よりも乗り出し価格がかなり上がっているようです。
クレア5.0Wエボリューション4WD AT ディーゼルターボ 2.8
ビルダー:株式会社NUTSRV
タイプ:キャブコン
ベース車両:トヨタ・カムロード(ダブルタイヤ)
乗車定員:6名
就寝定員:6名
全長:4,990mm
全幅:2,080mm
全高:2,910mm
ナンバー:8ナンバー
参考価格:税込11,707,000万円~(クレア5.0 4WD AT ディーゼルターボ2.8)※1
公式サイト:NUTSRVHP
※1 2025.6.25現在の公式HPで公表されている参考価格です。
全長5.0mのモデルを選択

クレアの全長は2種類から選べます。
全長4,990mmの「5.0」タイプと全長5,190mmの「5.3」タイプがありますが、筆者は、妻との二人旅ということもあり、全長の短い「5.0」タイプでも十分に生活できると考えたことや、全長5メートルを超えるとフェリー料金が高くなることから、「5.0」を選択しました。
室内レイアウト

クレアは、車内のレイアウトを3種類の中から選ぶことができるのですが、私はトイレや荷物置きにも使えるマルチルームがあり、ベッドや荷室など多用途に使える最後部2段ベッド仕様の「w」タイプを選びました
NUTS RVクレア5.0Wのお気に入りポイント

車内で直立できる
キャブコンにカテゴライズされるキャンピングカーのほとんどは、車内で直立できるくらい天井が高いです。
筆者の身長は176cmですが、クレアの室内高は約2mなので車内でも余裕で立てます。
ズボンの脱ぎ着も立ったままスムーズにできます。
これはとても重要なメリット。
キャブコンを選んで本当によかったと実感できる点です。
2人旅でも窮屈感がない空間

キャブコンタイプのキャンピングカーは、室内空間が広いため、家族4人でも快適に過ごせます。
筆者の場合は夫婦2人旅なので、さらに余裕を持って過ごせています。
感覚的には、「狭めのワンルームアパートに住んでいる」と言ったら、イメージしやすいかもしれません。
また、季節に合わせて必要なものを必要なだけ積載しているので、モノが多過ぎて窮屈さを感じることもありません。
意外にも小回りが利く

クレアは、トヨタの「カムロード(≒ダイナ)」というトラックがベース車で、この車両に居住スペースを架装しています。
カムロードをベースとしたキャブコンは、例えばハイエースなどをベースにした「バンコン」と呼ばれるカテゴリーのキャンピングカーと見比べると、一見すると見た目が大きく感じられるのですが、全高はバンコンよりも高いものの、全長や幅についてはバンコンと同じかむしろ小さく、バンコンよりも小回りが利くという特徴もあります。
そのため、慣れれば狭い駐車場でもスムーズに停められます。
旅行だけでなく、キャンピングカーを普段使いにも利用する筆者にとって大きなメリットです。
ビルダーの拠点が全国に点在している

クレアのビルダー(メーカー)である「NUTS RV」は、全国に直営店が8店舗、正規ディーラーが2店舗あります。
これは全国を旅する筆者にとって、すごく安心できる要素でした。
実際に旅先で交通事故(もらい事故)に遭遇し、車両の右側が激しく損傷したことがありましたが、最寄りの直営店で応急処置をしてもらい、旅を継続することができました。
このような経験から、特に日本全国を旅する計画のある人は、各地に直営店やビルダー認定の店舗が多いビルダーのキャンピングカーが、最も安心して旅ができるのではないかと感じています。
筆者のクレア室内の使い方は

筆者の乗る「NUTSRVクレア5.0W」の実際の使用状況を紹介します。
ダイネット

ダイネットは、食事をしたり仕事をしたり、くつろいだりするスペースになっています。
お気に入りのクッションや小物を置いてリラックスできるように心がけています。
筆者の場合、夫婦2人で使用していますが、4人でも十分にくつろげるスペースになっています。
バンクベッド

運転席と助手席の真上にあるのがバンクベッドです。
幅190cm×奥行180cmの広さがあり、クイーンサイズのベッドよりも若干広いので、大人2人が余裕で寝られます。
自宅で寝ているときと変わらないくらいの寝心地の良さを感じています。
長期旅をする場合は、明日に疲れを残さない「快適なベッド」の存在がとても重要なので、このバンクベッドはお気に入りです。
最後部の常設2段ベッド

クレアの最後部には2段ベッド。
以前は筆者がこの下段で就寝していましたが、現在は上下ともに収納スペースとして使用しています。
下段には、重いポータブル電源を数台収納。比較的重量のあるポータブル冷蔵庫や防災用品、備蓄用の飲料水なども置いています。
ベッドの上段には、衣類や食料品など比較的軽いものを収納しています。
ちなみに、重量のある荷物を車両下部に収納することで、走行中のふらつきを抑えられます。
簡易キッチン

エントランスドアから車内に入って右側の簡易キッチンには水道が設置されていて、清水タンク(60ℓ)に水を溜めておくことで、皿洗いなどの炊事作業に水を使うことができます。
このときに出る排水は、車両内のグレータンク(排水タンク・60ℓ)に貯蔵されるのですが、このグレータンクに溜まった水は、自宅やグレータンクの排水が可能なRVパークで処理することになります。

また、簡易キッチンは狭く見えますが、キッチンのスペースを拡張できるカウンターがあるので、IHコンロやカセットコンロなども使いながら、まな板で食材を切ったり水道を使ったりするも可能。狭さや使いにくさを感じることは少ないです。

DIYした棚
ちなみに筆者は、キッチンの横にIHコンロやゴミ箱をすっきり収納できる棚をDIYしています。
マルチルーム

マルチルーム内には、「ラップポンPF-1」という水を使わずに排泄物などを熱圧着でラッピングし、臭いも微生物も遮断するというシステムを搭載したトイレを設置しています。
あまり使用頻度は高くありませんが、公衆トイレまでの距離が遠いときや悪天候で車外に出たくないときなどに使用しています。
また、コートなどの上着をかけたり、荷物が多いときの収納スペースとしてもマルチルームを活用しています。
【ラップポンPF-1】
外部収納

クレアで最も大きい外部収納は車両後部の左右側面からアクセスすることができます。
ここには、テントやイス、テーブルなどのアウトドアグッズや、備蓄用の飲料水などを収納しています。
この外部収納は、中は広いのですが間口が狭いので、細長い形状のものを積むようにしています。
運転席と助手席

運転席と助手席周辺も、長距離移動のときに快適に過ごせるようにDIY。

運転席のシートには腰痛防止のクッションを取り付けたり、運転席と助手席の間のスペースには、テーブルをDIYして設置したりしています。
今後改善したいポイント
クレアの使い勝手にはおおむね満足していますが、いくつか改善したい点もあるので併せて紹介します。
鉛バッテリーからリチウムイオン電池へ

真夏の猛暑日は、居住スペースの家庭用エアコンを稼働させないと車内の温度がとんでもなく上昇します。
しかし家庭用エアコンは、車内にある装備の中でもトップクラスに電力を消費します。

居住スペースのエアコン用電力は、車のエンジンをかける際に稼働する「セルモーター」などを動かすために使用する「メインバッテリー」ではなく、キャンピングカーの居住部分で家電などを動かす際に使用する「サブバッテリー」を使用します。
筆者のクレアのサブバッテリーは「鉛バッテリー」を搭載していますが、家庭用エアコンなどの電力をたくさん必要とする家電を動かすことが多い夏場は、鉛バッテリーの容量の限界を感じることも多く、節電しながらの旅となるためストレスを感じることもあります。
その点「リチウムイオンバッテリー」であれば、エアコンなどの電力消費が大きい家電を余裕をもって動かすことができます。
そこで、クレアのサブバッテリーをリチウムイオンバッテリーに載せ替えたいと計画しているところですが、載せ替え費用が高額なのが難点です。
外装のドレスアップ

ホイールやフロントグリルなど色々なカスタムをされている方を多く見かけますが、みなさん、とてもセンス良く、そしてカッコよくカスタムされています。
実は、この分野は全く知識がないので、これから詳しい方から色々教えていただき、気に入ったパーツを取り付けてみたいと考えています。
ちなみに今、悩んでいるのがホイールの錆です。
筆者のクレアは後輪がダブルタイヤとなっており、夏タイヤと冬タイヤを交換する際に、全部で6本のタイヤをローテーションしながら運用しているのですが、このローテーションをしたために、後輪のホイールとホイールが重なる部分に傷がつき、そこから錆が進行してしまい、ちょっと磨いたくらいでは隠し切れないほどになってしまいました。
そのため、近日中にホイールを再塗装する予定です。
泥除け

キャンピングカー、特にキャブコンは汚れやすいし汚れが目立ちます。
特に車両後部は泥だらけになりやすいので、後輪の後部に泥除けを付けてみたいと思っています。
クレアでの車中泊をYouTubeチャンネルで配信しているわが家としては、できればきれいな状態のクレアを撮影したいのですが、諸般の事情から汚いまま動画を撮影してしまっているので、いつも反省しているところです。
少しでも汚れを軽減して見映えよくするために、泥除けを設置したいと考えているのですが、取り付け方法も様々ですし、材質などによっても様々なメリットやデメリットもあるそうなので、しっかり研究してからカスタマイズしていきたいと思っています。
あとがき 購入前にレンタルしてみるのがおすすめ
筆者の場合は、当初、ハイエースベースのバンコンタイプのキャンピングカーの購入を検討していました。
レンタル業者からハイエースベースのバンコンを数回レンタルして実際に利用してみるなどして購入候補を絞っていこうとしていました。
しかし、ちょっとしたきっかけがあり、キャブコンタイプのキャンピングカーをレンタルしてみたところ、キャブコンの取り回しや使い勝手の良さに気づいてしまい、結局、クレアを購入することになりました。
この経験から、購入するキャンピングカーを選ぶ際は、「色々なタイプのキャンピングカーをレンタルしてみる」ことをおすすめします。
実際に使ってみることで、自分の希望や用途に合ったキャンピングカーが見えてくると思います。