キャンピングカーの保険どこに相談する? 加入時、考えるべきポイントとは
キャンピングカーに限らず、自動車に乗る人で任意保険に入っていない人は少数派だろう。
「任意」とはいえ、自動車保険なしで運転するのはリスクが高すぎだと言わざるを得ない。
ではキャンピングカーの保険はどうしたらいいのだろうか。考えるべきポイントをあげてみよう。
目次
キャンピングカーの保険は、どの会社でも加入できるわけではない
すでにキャンピングカーを持っていて、保険にも入っている人ならわかるだろうが、実はキャンピングカーの保険は普通車よりも安いことが多い。
自動車保険の保険料は車種ごとに事故率などを集計して算出しているが、キャンピングカーは事故率が低いため、このようなことが起きるのである。
かといって、どこの保険会社でも引き受けてくれるかといえば、実はそうでもないのだ。
3ナンバーや5ナンバー、4ナンバーのいわゆる車中泊仕様車の場合、たいていの保険会社で契約できる。が、8ナンバーの「キャンピング車」となると事情が違う。
テレビCMなどでよく見るネット契約型の自動車保険は、ほとんどが8ナンバーに対応していないといっていいだろう。
また、一般の保険会社でも代理店によっては契約を断るところもあるという。
だがそれだけで「どうしよう!?」と焦る必要はない。事実、「保険を引き受けてくれる会社がなくて困っている」という話は聞いたことがない。
なぜなら、キャンピングカーの販売店は大抵が保険の代理店にもなっているからである。
購入の際に相談すれば、今乗っている車からの等級は保険会社をまたいでの引継ぎもできる。増車の場合のセカンドカー割引制度などについても、1台目と2台目で違う会社で購入しても相談の余地はある。
保険については購入店で相談するのがベストだということだ。
また、近頃ではキャンピングカーディーラー以外にも「キャンピングカー専門」を謳っている単独の保険代理店もあるので、チェックしてみるといい。
キャンピングカーの車両保険はどうなる?
キャンピングカーは普通車よりも価格が高い。したがって自車の破損を補償する車両保険の保険料も、どうしても普通車よりは高くなる。
元が高い車なのだから修理費も高額になりやすい、というならば、車両保険こそ加入しておくべきだと私は思う。
車両保険には自損事故も補償してくれる「包括タイプ」と、相手が車の場合に補償が限られる「車対車限定」のものがある。当然だが、後者の方が保険料は安くなる。
「絶対自分でぶつけたりはしない」と思う人は後者を選ぶだろうが、知らない土地で、走ったことのない道を行くことが多いキャンピングカーである。
あらゆるリスクを十分に検討して備えておくのが賢明だ。
付帯サービスについて
自動車保険には様々な付帯サービス=特約がある。キャンピングカーの場合、チェックしておきたいのが「ロードサービス特約」である。
故障などで自走できなくなったとき、どこまで救援作業を頼めるか。実はこれは結構な死活問題である。
どこの自動車保険も「ロードサービス特約」は用意しているが、チェックすべきは対象車両の範囲だ。
例えば(自動車保険ではないが)JAFのロードサービスは、車両重量3t以下と定められている(キー閉じこみ、燃料切れを除く)。
つまり、一般的なキャブコンなどは範囲外、ということになる。
突然の故障でにっちもさっちもいかなくなったとき、保険の範囲で救援に来てくれることがいかにありがたいか。保険が使えなければ、莫大な金額をかけて業者を頼まねばならなくなるのだ。
保険会社によって、対象となる車両重量やレッカー移動の距離などが違う。
修理できる工場が遠方になることもあるので、サービス内容をしっかり吟味して保険会社を選ぶべきなのだ。
キャンピングトレーラーの保険
キャンピングトレーラーの場合、走行中はヘッド車の保険が適用される。たとえ、連結が外れてしまって事故になっても、それはあくまでも「走行中」のことなので範囲内だ。
しかも、途中からトレーラーを使うようになったからといって、ヘッド車の保険会社に届け出る必要もない。
ただし、補償はあくまでも「法的に正しくけん引している場合」に限られるので、ヘッド車に950登録する、あるいはトレーラー側に牽引車の形式登録をしておくのが大前提である。
そしてトレーラーについて気を付けねばならない点がもうひとつ。
車両保険についてはヘッド車の保険の適用外になるのだ。
トレーラーけん引中の事故で相手の車や相手の体に傷をつけたら、保険はおりる。だが、その事故で自分のトレーラーが壊れても補償はされない。
必要だと感じるなら、個別にトレーラーの車両保険に加入しておくことをおすすめする。
キャンピングカーの保険は「よくわかっている人」に
台数が増えてきたとはいえ、まだまだマイナーな存在なのがキャンピングカーだ。
保険代理店によっては、きちんと調べもせずに「改造車なのでダメです」などと残念な回答をしてくることもある。
よくわからない車を扱いたくない、ということなのだろうが、こちらだってよくわかっていない人に任せたいとは、とうてい思えない。
だったら「よくわかっている人」に任せよう。
結果、キャンピングカー販売店や、キャンピングカー専門の保険代理店に相談するのが、一番、ということになるのだ。