夏の風物詩“渋滞”!高速道路の渋滞の長さは誰がどうやって調べてる?実際の長さよりも多く表示して下道へ誘導してない?
より正確に情報を得るために使われているのは?
従来の渋滞情報は、高速道路のスタッフとトラフィックカウンターから得られた情報で作られていますが、近年ではより精度の高い「センシング」へと進化を遂げています。
現状よりもさらに正確な渋滞情報を得ようとした場合、トラフィックカウンターやカメラなどの必要機材をより近い感覚で設置する必要があるため、コストがかさんでしまいます。
コストを抑えながら、より正確かつリアルタイムの交通状況を把握するために、NEXCO中日本らは光ファイバーを用いた渋滞検知の開発を進めています。
この検知方法では、道路下を通っている既存の通信用光ファイバーが活用されており、高速道路全体がセンサーの役割を担います。
車両が通過するときの振動によって変化する信号を光速でセンシング装置に届ける仕組みです。
光ファイバーが埋められている区間の台数や速度をリアルタイムで知ることができるこのシステムは、NECからNEXCO中日本へ2022年3月に納入されました。
この光ファイバーセンシングで事故・渋滞の早期検知が可能となるだけでなく、AI技術と組み合わせることで、さらにさまざまな事象の予測精度を向上させます。
これにより、情報提供や交通分散への対処をあらかじめ実施できます。
ドライバーは渋滞の発生防止にも努めよう
従来の渋滞情報の検知方法は、さらなる進化を遂げてセンシング技術へと発展し、より正確性が高まってきています。
しかし、ドライバーの努力で渋滞を発生させないようにすることが重要であることは、依然として変わりありません。
例えば、最も明確な原因として挙げられるのは、事故渋滞です。
事故を発生させた車両が車線を塞いでしまうことから、同様の交通量が限られた車線へと絞られ、事故現場を通過するまでは渋滞が発生します。
まずは安全運転の意識を持つことが、渋滞を発生させない第一歩といえるでしょう。
これに加えて、自然発生する渋滞も存在します。
これは上り坂などで、走行する車両の速度が低下することが原因です。
上り坂に差し掛かったとき、平坦な道と同じ速度で走るためにはより強くアクセルを踏み込む必要があります。
しかし、緩やかな斜面の場合、坂を体感できるほどの経度がないため、平坦な道のときと同様の強さでアクセルを踏み続けてしまいます。
それに伴って走行する車両の速度が低下し、全体的に先頭を走る車両の速度も低下します。
この低下した車両の列の最後尾には、平坦な道を先ほどと同じ速度で走行していた車両が追いついてしまい、渋滞が発生してしまいます。
ドライバーは道路脇の標識やサイネージで傾斜の角度を確認し、それに応じたアクセルワークで運転することを心がけることで、自然渋滞を発生させないことに繋がります。
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ライター:MOBY編集部