コードグラバーとは?盗難手口や対策方法を解説
これまで車両の盗難手法といえば、スマートキーの電波を傍受して不正に車を解錠し、エンジンを始動してしまう「リレーアタック」というものが主流でした。
しかし近年、このリレーアタックに続く最新手口「コードグラバー」による被害が急増しているといいます。
コードグラバーの手口や対策方法を知ることで、被害を未然に防ぎましょう。
コードグラバーとは
コードグラバーとは、スマートキーの電波を傍受し、IDコードをコピーして車を解錠するという手口です。
簡単に言えばスマートキーを複製してしまう行為。元々この手口は、スペアキーを作成するために使用する機器を悪用したものだと言われています。
車の所有者が持つスマートキーの電波をキャッチして車両を解錠するリレーアタックと違い、コードグラバーは鍵そのものを複製してしまうため、非常に悪質です。
ちなみにコードグラバーという名前は、「Code=信号」を「Grabbing=捕らえる」という意味があります。
高級車が狙われることが多い!
日本損害保険協会「第21回自動車盗難事故実態調査結果」によると、同年2月時点で最も盗難にあっているのはトヨタ ランドクルーザーでした。次にトヨタ プリウス、レクサス LXと続きます。
ここ3年間の結果をみても、ランドクルーザー、プリウス、レクサスといった国産高級車が狙われていることが分かります。
コードグラバーの盗難手口
標的となったドライバーが車を降りてドアを締めたとき、犯人がコードグラバーを使用してドライバーのスマートキーのIDコードを読み込みます。この時、犯人は近くにいる必要はありません。
スマートキーのIDコードを読み取ったコードグラバーは、アンロックコードも解読することができ、ドアの解錠からエンジン始動まで行えるようになります。
ドライバーが車から離れたすきに、犯人はコードグラバーを用いてドアを解錠し、エンジンを始動させ、車両を盗難します。
このとき、スマートキーとIDコードが一致しているので、イモビライザーなどの車内外の盗難防止装置も作動しません。
盗難が発生しやすい場所・時間帯
日本損害保険協会が2020年5月に発表した「第21回自動車盗難事故実態調査結果」によると最も盗難が発生しやすいのは自宅の屋外駐車場でした。
リレーアタック同様、玄関にスマートキーをぶら下げておくと、外から簡単にキーの電波を傍受できてしまうため、盗難に遭うリスクが増加します。
時間帯は22時から9時が最も多く、深夜から早朝にかけて盗難が発生しやすいことが分かります。
自宅の屋外駐車場で車両を管理している場合、監視カメラは必須と言えるでしょう。
リレーアタックとの違い
リレーアタックは複数人での犯行になりますが、コードグラバーは単独での犯行が可能。
しかもコードグラバーの場合、犯人はターゲットから100m、場合によっては500m離れていてもスマートキーの情報をコピーできてしまいます。
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