キャンピングカー・車中泊情報Webマガジン - DRIMO(ドリモ)

知識

知識

「事故を起こしても免許返納なんてしない」高齢ドライバーの“踏み間違い事故”…意識調査で課題が浮き彫りに

雪景色

11月初旬、京都の観光地で踏み間違い事故が発生


高齢ドライバー 事故 免許

京都・清水寺付近の踏み間違い事故現場(2023年11月22日撮影)



2023年11月6日、京都の清水寺付近(通称・茶わん坂)にて、車が駐車場の壁を突き破り、道を挟んだ先にある店舗に突っ込む事故が発生しました。車を運転していた男性(80歳)によると、アクセルとブレーキを踏み間違えたとのことです。

同月22日に筆者が事故現場を訪ねたところ、駐車場の壁は崩れたままになっていました。

現在の状態から想像するに、車はかなり勢いよく壁に衝突し、40cmほどの段差を降りて道路に飛び出したと思われます。

また、車が突っ込んだ店舗は破損部分を仮囲いして営業しており、修復には時間がかかりそうな様子でした。

今回は筆者の住む京都での踏み間違い事故が報道されましたが、高齢ドライバーによる事故や危険運転は連日報じられていますよね。

今年11月20日に福岡県で起きた、高校生を含む9人が軽自動車にはねられた事故も、66歳のドライバーによるものでした。

また、高齢ドライバー(77歳)の乗った車が高速道路を8キロほど逆走し、トラックと衝突する事故が今年9月に発生しています。

内閣府によると、令和7年には日本の総人口の17.8%が75歳以上になる見通しとのこと。

ドライバーに占める高齢者の割合が増えれば、上記のような交通事故も増加するかもしれません。

運転免許の返納、考えてますか?


高齢ドライバー 事故 免許

©naka/stock.adobe.com



高齢ドライバーによる事故や逆走が報じられると、ネット上で議論されるのが運転免許の返納。

京都の踏み間違い事故現場を見た翌日、知恵袋サイトにて次の2点を質問してみました。

  • 【質問1】高齢になったら運転免許を返納しようと思いますか?

  • 【質問2】(質問1の回答がYESの場合)何をきっかけに免許返納に踏み切りますか?


上記の質問に対して多数のご意見をいただきました。返納する派と返納しない派、それぞれの意見を見ていきましょう。

「今までにないミスをするようになったら」「75歳になったら」…返納する派の意見


「今までにない運転ミスをするようになったら返納します。アクセル・ブレーキの踏み間違いとか、車や歩行者の見落としはマズいですよね。スピードや車両感覚を把握できなくなるのも怖い。大事故を起こす前に返納したいです(Fさん)」

「いつもと違う感じがしたら要注意ですね。たとえば記憶力。目的地はわかっているのに経路が思い浮かばなかったり、何度も道を間違えたりしたら、免許の返納を考えると思います(Tさん)」

「高齢者は緑内障とか白内障などで視力を失いやすいし、そうした病気で著しく視力が低下したら免許返納すると思います。あと、物忘れが多くなった場合も返納を考えるでしょうね」

「加齢で体力が衰えて、車の乗り降りもままならなくなったら返納を考えます。ただ、本音を言うと自動車と別れるなんて考えたくないですね(Gさん)」

……という感じで、今回お寄せいただいたコメントの中には、加齢による認知機能や体力などの低下、および病気を免許返納のきっかけにするという意見が特に多く見られました。

これに次いで多かったのが、自分で決めた年齢になったら免許返納するという次のような意見です。

「75歳になったら返納しようと考えています。また、自分の過失で人身事故を起こしたら、75歳になる前でも返納します(Yさん)」

「70歳ぐらいで返納かなと考えています。ただ、全ドライバーが返納する“べき”とは思いません。交通機関の発達していない地域では自家用車が必要ですから(Jさん)」

上記のような意見を持つドライバーの中には、ご家族との約束で免許返納のタイミングを決めている方も多いようです。

……と、返納する派の意見を複数ご覧いただいたところでもう1つ、車へのこだわりが感じられるコメントを掲載しておきましょう。

「私はMT車が好きなんで、マニュアルミッションの操作ができなくなったら免許返納します。今の愛車もMT車だし、乗れなくなったら運転免許とサヨナラですね(Kさん)」

次のページ▷▷▷【返納しない派の意見は何か、どんな理由があるのかご紹介します!



「車以外の移動手段がない…」返納しない派の意見は?


高齢ドライバー 事故 免許

対して、返納しない派の意見には「自家用車なしでは生活が成り立たなくなる」との声が多く見られました。

「加齢で事故を起こしたとしても返納なんてしません。ウチの地域じゃ自家用車のほかに移動手段がないからね。もし免許を取り上げられても運転しますよ。年寄りは返納しろなんて無責任に言うヤツはクソくらえ!(Oさん)」

「免許返納?しませんよ。今まで車にかけた金を返してくれるなら考えるけど。だいたい若くてもまともに運転できない人いるでしょ?そういう人にこそ返納してもらいたいですね(Aさん)」

こうした考えを持つ気持ちは筆者にもよくわかります。

筆者が住む京都市内にも、商業施設がほとんどなく家もまばら、市街地行きのバスは1日に2本という地域がありますから。

ただ、事故を起こし、免許を剥奪されても車に乗る……というのはさすがに共感できません。

そこまですると、ただの犯罪者になってしまいますしね。

高齢交通社会が抱える課題が浮き彫りに


高齢ドライバー 事故 免許

京都の踏み間違い事故をきっかけに、免許返納について意識調査してみた結果、高齢交通社会の課題が浮き彫りになったように思えます。

交通が不便な地域で暮らす方には、高齢になってもハンドルを握らざるを得ない事情があります。

完全な自動運転車(レベル5自動運転車)が普及すれば話は変わるかもしれませんが、実現はまだ遠いでしょう。

また、免許返納する派ドライバーの中には、「運転が怪しくなってきたことを自覚できるか不安」と感じている方もいます。

こうした方をサポートする仕組みも今後は必要になるかもしれません。

車の運転を続ければ、誰しもがいつかは高齢ドライバーになります。

高齢交通社会の課題は、すべてのドライバーが自分ごととして考えるべき問題といえるでしょう。

ライター:加藤 貴之
オリジナルサイトで読む

MOBY

MOBY(モビー)は"MOTOR&HOBBY"をコンセプトに、クルマの楽しさや魅力を発信する自動車メディアです。新型車情報やニュースからエンタメ情報まで幅広くお届けします。