キャンピングカーから外を眺める猫

【猫とキャンピングカー旅行】注意点と準備しておくもの



近年の猫ブームで「猫と一緒に旅行したい」という方が増えています。

しかし、犬を連れての旅行はよく聞くものの、猫との旅行はあまり耳にしませんよね。

猫好きとしては、いつも猫と一緒にいたいものですが、はたして猫との旅行はどうなのでしょうか。

そこで今回は、私が4年あまり猫と旅した経験を元に「猫と一緒にキャンピングカーで旅行するときに必要なものや、気をつけていること」をご紹介します。

ただし、猫との旅行を推奨しているわけではありません。この記事を通して、リスクや注意すべきことも知っていただけると幸いです。

猫は旅行に不向き


車内から外を見る猫

結論から言うと、犬と同じような感覚で猫と旅行するのは無理です。

「犬は人に付き、猫は家に付く」という言葉があるように、犬は人と一緒にでかけるのが好きですが、猫は犬よりも臆病で、家や縄張りなど安心できる場所を好むからです。

窓から外を眺めるのが好きな家猫は多いですが、一説によると、外に出たがっているのはなく、まわりの景色や動くものを見ているだけだそう。

「外に出したら猫もよろこぶはず」と安易に思わないようにしてください。

キャンピングカーにいる猫

「家に付く」という意味で、キャンピングカーに慣れてしまえば、家と同じように思ってくれるかもしれません。

しかし、エンジン音や揺れがストレスになったり、ドアの開閉時に外に逃げ出したりするリスクもあります。

猫を大切に思えば、少しでも危険は減らしたいものですよね。そうすると、無理に猫を旅行に連れていくのは避けた方が良いかもしれません。

とはいえ、家の事情で連れていくしかない、という場合もあると思います。

そんな時は、細心の注意を払って、しっかりした準備を行いましょう。

うちは4年前から猫と一緒に旅行をしていますが、子猫の頃から車に乗せ始め、いろいろ情報を調べては試し、少しずつ慣れてもらいました。

猫とのキャンピングカー旅行で気を付けること


猫

それでは、実際に猫をキャンピングカーで旅行に連れて行くにあたって、どんなことに気を付けたら良いのでしょうか。

旅行前、猫にリードとケージに慣れてもらう


リードゲージをつける猫

猫の個性にもよりますが、走行中はケージに入れる、リードで行動範囲を狭める、など安全面に配慮するようにします。

まずは、旅行に出る前に、家の中でリードとケージに慣れてもらいましょう。

普段からリードに慣れていないと、いざ旅行の時につけようとしても嫌がられてしまいます。

リードをつけたらおやつをあげるなど、リードをつければ嬉しいことがあると覚えてもらうと良いと思います。

首輪と一緒で、リードも慣れればスムーズにつけてくれるようになりますよ。

ケージも、安全のために欠かせません。

ケージ

私がケージがあって助かったと強く感じたのは、旅行先でキャンピングカーが故障した時です。

近くの車工場で代車に乗り換えたのですが、必要な荷物を載せかえる間、車のドアは開けっぱなし。

猫にはケージで待っていてもらったのですが、もしもケージがなかったら危険だったでしょう。

猫自身を移動させるのにも、慣れない代車で過ごすのにも、ケージが役に立ちました。

猫とキャンピングカーに乗って近所を走ってみる


助手席で寝る猫

リードとケージに慣れたら、いよいよ乗車させてみましょう。

猫にとっては初めてのキャンピングカー。

まずは車を動かさず、車内に慣れてもらうことから始めるのがおすすめです。

車内に慣れてきたら、エンジンをかけてみます。

これは慣れてもらうしかありませんが、猫は大きなエンジン音と揺れを怖がることが多いので、できるだけスムーズな運転を心がけ、休憩もいつもより多めにとるようにしましょう。

寛ぐ猫

次に気を付けたいのが、車酔いです。

近所を走ってみて車酔いしやすい子だなと気づいたら、餌は車に乗る数時間前に与えて、乗る直前には食べさせないようにしましょう。

あくびやヨダレが増えたり、嘔吐したり、いつもと違うと感じたりしたら、車を止めるか家に戻るようにしてください。

猫の全体的な体調も見て判断しますが、無理に連れ出すのは禁物。

家の事情などでどうしてもという場合は、ペット用の酔い止めもあるので、獣医さんと相談してみるのもひとつの方法です。

旅行中、キャンピングカーからの脱走を防ぐ


キャンピングカーで寛ぐ猫

猫と一緒に旅行するのにあたって、もっとも注意したいのが脱走。

猫は足が速いので逃げるとなかなか捕まえられませんし、パニックになったら飼い主にさえ攻撃します。

それに、何より事故が心配です。

うちの子は「バンッ!」というドアの閉まる音が嫌いで、ドアを開け閉めする時は、細心の注意を払っています。

自分からドアから離れた場所に移動してくれますが、動物なので絶対に大丈夫とは言い切れず、油断はできません。

特に元が野良猫の子の場合、外への抵抗が少ないため、車から飛び出す危険がさらに高まります。

車内から外を眺める猫

慣れないうちは、車内で待っていてもらう場合、同乗者がいれば必ず1人は猫と一緒に車内に残って、見守ってあげるようにしましょう。

もちろん、夏場に猫を暑い車内に放置しないこと!キャンピングカーに備わっている冷房で、猫が快適に過ごせる温度を保ってください。

キャンピングカー内を猫仕様に


戯れる猫

猫は、狭い所が大好き。

人間が気にも留めない小さな隙間も、猫にとっては楽しい遊び場になります。

車にもよりますが、運転席や助手席の足元には、ボンネットにつながる隙間があるので、こういった所に猫が入り込んでしまう事故が起こらないよう、あらかじめ塞いでおきましょう

電源コード類も噛まれやすいので気を付けてください。

このあたりは、キャンピングカーといえども家で生活するのと同じですね。

キャンピングカーのゴミ箱

ゴミ箱にも要注意。

人の目をぬすんでガサゴソされていた……という経験は、猫飼いさんならきっとあるはず。

ビニール袋が好きな猫も多いですし、食べ物の匂いがすれば特に興味を示します。

猫が誤飲しないように、触られて困るものは手の届かない棚の中にしまうか、蓋つきのゴミ箱を使うのがおすすめです。

寝るときはキャンピングカー?ペット可のホテル?


ベッドの上の猫

猫は知らない部屋が苦手なので、ホテルの部屋はストレスに感じます。

そもそも、ホテルが掲げている「ペット可」は犬を指すことが多いので、猫を連れていくと断られてしまうこともあるでしょう。

猫連れOKだったとしても、たいていのホテルは猫仕様ではないので、狭い場所や掃除の行き届いていないベッドの下に入り込んでしまうことも……。

そういった意味でも、寝るときはキャンピングカーがおすすめです。

キャンピングカーよりもホテルに泊まりたい場合は、事前に猫を連れて行って問題がないか、しっかり調べるようにしてくださいね。

猫との旅行で必要なもの


運転席で寛ぐ猫

ここまで猫との旅行で気を付けることをご紹介しましたが、実際にでかける時には、何を持っていけば良いのでしょうか。

うちの場合、キャンピングカーでも快適に過ごしてほしいので、基本的に普段から猫が使っているものをできる限り持って行きます。

自分の匂いがついているため、車内でも安心できるようです。

猫用トイレ


猫用トイレ

まずは、猫トイレ。

普段から使っている猫トイレを、キャンピングカーの安全な場所に固定します。

慣れれば、車が動いていても自由にトイレを使ってくれますよ。

ただし、車内で大をされると、臭いがすぐに充満してピンチに陥ることも……(笑)

トイレと一緒に、スコップやゴミ袋も忘れずに。猫の排泄物は、しっかり縛って持ち帰るようにしましょう。

食べなれた餌とフードボウル


食事中の猫

餌やフードボウルも、できるだけ普段使っているものを車内に持ち込みます。

餌は日数分よりも多めにタッパーに詰めておくと安心。

うちは、ご褒美と万が一の脱走に備えて、チュールなどのおやつも持参しています。

水はできるだけ新しいものをあげたいので、空のペットボトルを持っていくと役立ちます。

愛用の猫おもちゃ、タオルや猫ベッド


猫のおもちゃ

匂いに敏感な猫は、慣れない車の匂いに戸惑うかもしれません。

普段から遊んでいるおもちゃで気を紛らわせたり、愛用しているタオルや寝床で安心させてあげたりすると良いでしょう。

安全のためのケージやリード


ケージとリード

前述したとおり、ケージとリードは必要です。

普段家の中で放し飼いにしている猫でも、安全のため、万が一のため、持っていくことをおすすめします。

犬のようにリードに抵抗のない猫なら、旅先で一緒にお散歩するのも楽しそうですね。

SNSでは、飼い主と一緒にお散歩を楽しむ猫もよく見かけます。

キャンピングカーで猫と旅行に出発


海の前の猫

猫と旅行をすると、猫との思い出がたくさん増えます。

さらに、キャンピングカーは狭い空間なので、普段よりも猫と親密になることもあるでしょう。

ただし、猫が旅行を苦痛に感じてしまったら意味がないですし、脱走のリスクや、車や旅行が負担にならないかという心配もあります。

しっかりと猫の様子を見ながら、その都度一緒に旅行へ行くか行かないかの判断をして、猫との素敵な時間を過ごしてくださいね。