キャンピングカーから景色を眺める女性

新たな生活様式で注目のワーケーションとキャンピングカーの可能性



新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやテレワークなどが一般的になりつつあり、私たちを取り巻く労働環境は著しく変化しています。

今回の記事では、コロナ禍において、日本政府が推奨する新しい働き方として話題の「ワーケーション」についてと、キャンピングカーの可能性についてご紹介していきたいと思います。

ワーケーションとは


バケーション

新たな生活様式として最近注目されている”ワーケーション”という言葉をご存知でしょうか?

ワーケーションとは2000年代に米国で生まれた、仕事を意味する「ワーク」と休暇を意味する「バケーション」を合わせて作られた造語で、旅を楽しみながら観光地やリゾートなどで働くワークスタイルのことを指します。

日本ではあまり馴染みのないワーケーションですが、先日の環境省の令和2年度補正予算案に国立、国定公園でワーケーションを行うための整備費用が含まれていたりなど、確実に国内でもワーケーションを推進しようという機運が高まっています。

国内におけるワーケーションへの取り組み


パソコン

実はワーケーションを受け入れる側である全国の自治体では、新型コロナウイルスの流行以前から地方創生を目的として積極的にワーケーションを推進する動きが活発化していました。

2019年11月には「ワーケーション自治体協議会(WAJ)」が設立され、北は北海道から南は沖縄まで全国で100を超える自治体(2020年8月時点)が会員となり、ワーケーションの普及・促進に向けた取り組みが行われています。

また、最近では新型コロナウイルの影響を受け、ワーケーション宿泊プランを導入するホテルも増え始めています。

中には仕事用と宿泊用の2室を利用可能で、仕事用の部屋からはベッドを撤去し、プリンター、コーヒーメーカー、ハサミやのりなどの文具を貸し出すサービスを提供するホテルもあるようです。

一方でワーケーションに行く側である労働者を取り巻く環境を見てみると、日本航空やJTBなどの航空会社や旅行会社、一部の中小企業でワーケーションを導入している会社はあるものの、日本国内全体に浸透しているとは言い難い状況です。

しかし、ニューノーマル時代における働き方改革は、今までとは比べものにならないスピードで進行中で、トヨタ自動車やカルビー、富士通など日本を代表する各業界のリーディングカンパニーも在宅勤務制度の拡充やリモートワークの無期限延長を決めています。

この流れが続けば私たち日本人にとってもワーケーションは、そう遠くない未来に当たり前の働き方になっている可能性があります。

海外のワーケーションのトレンドは?


国内で地方の宿泊施設を中心にワーケーションに向けた取り組みが始まっているのは上で述べた通りですが、海外でもこの動きは活発化しています。

例えば欧州屈指のIT先進国であるエストニアでは、7月1日から外国人向けのワーケーション用ビザを導入。従来の就労ビザとは異なり、エストニア国内の企業への就労でなくとも、テレワークで仕事をできるのであれば最大1年間の滞在が許されるそうです。

さらに、東カリブ海に浮かぶ島国バルバドスでもワーケーション用のビザが発行されているそうで、今後こうした動きは世界各地で見られるかもしれません。

また、コロナ禍におけるワーケーションとして個人所有の別荘やヴィラ、バンガローを宿泊施設として借り上げ、管理・予約代行を行うサービスも誕生しています。ホテルと違い共有の施設ではなく、プライベートビーチや専用プールなど他人との接触を極力減らし、安全・安心なワーケーションを売りにしているようです。

そのほか、新型コロナの影響によりリゾート地だけでなく、キャンプ場やヨットをチャーターしてワークスペース化する人も急増中。

大自然の中でリラックスしながら仕事ができるとなると、いつもよりいいアイディアが生まれやすいような気がしますね。

ワーケーションとキャンピングカーは相性が良さそう


自然の中走るキャンピングカー

国内外のワーケーションへの取り組みを見ていると、ワーケーションは決して夢のような話ではなく、今後の私たちの日常的な生活様式になり得ると感じます。

特にコロナ禍においては海外のトレンドにも表れていたように他人との接触を極力避けて、リゾートホテルだけでなく、自分の好きな場所や自然の中でも仕事ができる環境が求められそうです。

そのようなニーズが今後増えていくことを考えると、好きなロケーションに移動ができ、電源やWi-fi環境を整えることが可能なキャンピングカーは、ワーケーションが確立されたニューノーマル時代には理想的なワークスペースと言えるかもしれません。

ワーケーションではなくバケーションの話になりますが、RV業界の調査によるとアメリカでは2020年の夏季休暇のシーズンに去年の2倍にあたる4600万人もの人がキャンピングカーでの旅行を行う見立てとされています。

日本でも5月末からレンタルキャンピングカーの利用者数が急増していて、「休暇=キャンピングカー旅行」の構図からキャンピングカーでのワーケーションに火が付く可能性は大いにありそうです。

キャンピングカーでワーケーションを行うメリット


キャンピングカーの車内に立つ女性

そこで、キャンピングカーでワーケーションを行う際の利点について考えてみました。

1.電源を確保できる


これはキャンピングカーの設備や外部環境に影響される部分が大きいですが、サブバッテリーや走行充電、ソーラーパネルによる充電などの装備を整えれば比較的いろいろな場所で、電源を利用できる環境が作れます。最近のキャンピングカーは机や椅子の素材にこだわっている車種も多く、パソコンを使っての仕事であれば問題なくこなせるのではないでしょうか。

2.日常生活に必要な設備が備えられている


キャンピングカーは「動く家」と形容されることもあるように、日常生活を送る上で最低限必要なものは備えられている場合が多いです。車種によってはトイレ・シャワーが完備されていたり、家庭用エアコンや電子レンジを稼働できるキャンピングカーもあります。この辺りは自分の望むワーケーションのスタイルによって車をチョイスするのが良さそうです。

3.自分の好きなロケーションに移動しながら旅ができる


リゾートホテルに泊まってワーケーションを楽しむのも素敵ですが、固定の場所ではなく移動しながらワーケーションを行えるのはキャンピングカーならではの魅力です。釣りや山登りなど自分のやりたいアクティビティに応じて自然を満喫できます。

まとめ


バケーション 海

今回は最近話題のワーケーションについてご紹介しました。

新型コロナの影響で働き方や休暇の過ごし方などいろいろな点で大きな変化が起きていますが、キャンピングカーがニューノーマルの生活様式に役立つのはキャンピングカーファンとして嬉しいものがありますね。