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現役キャンピングカー販売員が本音で語る!キャンピングカーに「おすすめ」「意外と使わない」「評価が分かれる」装備を紹介
私は、とあるキャンピングカービルダーで販売職をしています。
キャンピングカーを検討しているお客様と商談をしていると、「この装備は付けたほうがいいですか?」とよく聞かれます。
サブバッテリー、クーラー、FFヒーター、ソーラーパネル、シンク……。
魅力的な装備が多く、展示車やカタログを見ていると「あれもこれも」と付けたくなるものです。
ただ、販売する立場から見ると、人気の装備がすべての人に必要とは限りません。
反対に、見た目は地味でも「これは付けておいたほうがいい」と感じる装備もあります。
私が装備の相談を受けるときは、「何を付けたいか」より先に、そのキャンピングカーで「何をしたいのか」を聞くようにしています。
誰と乗るのか、どこへ行くのか、何泊するのか、夏と冬のどちらによく使うのか。
ここが分かると、本当に必要な装備も見えてきます。
今回は、日々キャンピングカーの販売・接客に携わる中で感じていることをもとに、「おすすめだと思う装備5選」「意外と使わないことがある装備3選」「評価が分かれる装備2選」を紹介します。
※この記事は、筆者がキャンピングカー販売に携わる中で感じている個人的な見解です。特定のビルダーや勤務先を代表する公式見解ではありません。また、必要な装備は車種や利用人数、旅行先、季節、使い方によって変わります。また、記事中の画像はイメージです。
おすすめだと思う装備5選
リチウムイオンサブバッテリー|今のキャンピングカーでは必須級

現在のキャンピングカーで、まず重視してほしいのがサブバッテリーです。
なかでもリチウムイオンサブバッテリーは、かなり優先順位の高い装備だと感じています。
理由は単純で、今のキャンピングカーはとにかく電気を使うからです。
クーラー、冷蔵庫、照明、テレビ、電子レンジ、スマートフォンやパソコンの充電など、車内ではさまざまな電装品を使用します。
商談でも、「クーラーは何時間くらい使えますか?」と聞かれることがありますが、その答えを大きく左右するのがサブバッテリーです。
以前は鉛のディープサイクルバッテリーが多く使われていましたが、現在では大容量化しやすく、繰り返しの充放電にも強いリチウム系バッテリーを搭載するキャンピングカーが増えています。
では、どのくらいの容量があれば安心なのでしょうか。
例えば、断熱処理されたハイエースのバンコンで、12VのDCクーラーを夜間に使用し、冷蔵庫を動かしながら電子レンジなども使う。
こうした1泊の車中泊を想定するのであれば、私は300Ah前後をひとつの目安として考えます。
もちろん、200Ahだから一晩過ごせないという意味ではありません。
クーラーの消費電力、外気温、設定温度、断熱性能、使用時間によって結果は大きく変わります。
逆に、真夏の日中からクーラーを使う、連泊する、ペットと一緒に旅行するとなれば、容量には余裕を持たせたくなります。
ただし、「大きければ大きいほど安心」という話でもありません。
大切なのは、何Ah積んでいるかではなく、自分が何に何時間電気を使うのか。
ここから逆算して考えることです。
車載クーラー|夏の車中泊では必需品

夏にもキャンピングカーを使うのであれば、クーラーはぜひ検討してほしい装備です。
実際、夏場の車中泊を考えているお客様からは、クーラーについてかなり多く質問を受けます。
最近は、「クーラーは付いていますか?」だけでなく、「一晩使えますか?」「サブバッテリーだけで何時間動きますか?」というところまで確認される方も少なくありません。
日本の夏は気温だけでなく湿度も高く、日が沈んだからといって、すぐに車内が涼しくなるとは限りません。
窓を開けたり換気扇を回したりするだけでは、眠れない夜もあります。
現在は、冷房専用のDCクーラーから、冷暖房に対応した家庭用エアコンまで選択肢も増えています。
そこでよく聞かれるのが、「DCクーラーで本当に冷えるのですか?」という質問です。
これは、DCクーラーか家庭用エアコンかという単純な比較では決められません。
車体サイズ、断熱性能、外気温、使う時間帯によって答えは変わります。
例えば、しっかり断熱されたハイエースの標準ボディクラスで、主に夜間の就寝時に使用するのであれば、12VのDCクーラーでも十分実用的だと感じます。
一方、ハイエースのスーパーロングやワイド・ハイルーフなど車内空間が大きい車両、日中から長時間冷やしたい方、冷房能力に余裕を持たせたい方なら、家庭用エアコンを選ぶメリットも大きくなります。
だから私は、「家庭用エアコンのほうが絶対にいい」とも、「DCクーラーで十分」とも一括りには考えていません。
車の大きさと使い方に合ったクーラーを選ぶ。これが一番大切です。
クーラーは本体の性能だけでなく、サブバッテリーまで含めて「何時間使えるのか」を確認しておきたい装備です。
走行充電・外部充電|大切なのは「どう充電するか」

大容量のサブバッテリーを搭載していても、使った分の電気を充電できなければ、いずれ残量はなくなってしまいます。
サブバッテリーは容量だけでなく、「どうやって充電するか」も重要です。
キャンピングカーとの相性がいいのが走行充電です。
移動中にサブバッテリーを充電できるため、目的地までの走行時間を充電にあてられます。
毎日ある程度の距離を走る旅行スタイルなら、非常に相性のいい充電方法です。
また、RVパークやオートキャンプ場でAC電源を利用できるなら、外部充電が便利です。
連泊するときでも、サブバッテリー残量を必要以上に気にせず過ごしやすくなります。
ただし、外部電源につないでいるからといって、必ず残量が増えていくとは限りません。
クーラーや電子レンジなどの使用量が給電量や充電量を上回れば、バッテリー残量が増えない場合もあります。
私自身、クーラーや冷蔵庫などを積極的に使いたいお客様には、サブバッテリーの容量だけでなく、走行充電の性能も確認していただきたいと考えています。
毎日移動するなら走行充電。
RVパークやキャンプ場をよく利用するなら外部電源。
同じ場所に長く滞在するならソーラー。
「何Ahのサブバッテリーを積んでいるか」だけでなく、自分の旅では、どこで充電できるのか。
ここまで考えると、電装機器選びで失敗しにくくなります。
遮光カーテン|地味だけれど実用性は高い

派手さはありませんが、遮光カーテンはかなり優先順位の高い装備です。
一番の目的はプライバシーの確保。
ですが、それだけではありません。
夏は日差しを遮って車内温度の上昇を抑え、冬には窓から伝わる冷気を和らげる効果も期待できます。
クーラーや暖房の効率を考えるうえでも役立ちます。
車種によっては、専用のシェードパッドなどが用意されている場合もあります。
遮光性や断熱性は高いのですが、使ってみると、「毎回付けたり外したりするのが面倒」という方もいます。
さらに、外した後の収納場所が必要になりますし、取り付けたままドアを開けた際に外れてしまい、落としたことに気付かないというケースも考えられます。
その点、常設カーテンなら開け閉めだけで済み、収納場所も必要ありません。
シェードとカーテン、どちらが優れているという話ではなく、「毎回の付け外しを自分が苦に感じないか」まで考えて選ぶことをおすすめします。
ポータブル電源|“第二の電源”があると安心

キャンピングカーを購入するとき、もうひとつ検討してほしいのがポータブル電源です。
「サブバッテリーがあるのに、さらに必要なの?」と思われるでしょう。
もちろん必須ではありませんが、車内で家電を多く使う最近では、サブバッテリーとは別にポータブル電源を用意し、電気を使い分けるとより安心です。
例えば、車載クーラーや冷蔵庫など車両の電装品はサブバッテリー、スマートフォンやパソコン、小型家電などはポータブル電源。
こうして電源を分けておけば、サブバッテリーの消費を抑えられるだけでなく、万が一の際のバックアップ電源としても使えます。
さらにポータブル電源の便利なところは、車から持ち出せることです。
キャンプサイトで使ったり、自宅に持ち帰って停電時の予備電源として使ったりと、キャンピングカー以外でも活用できます。
私はポータブル電源を、「サブバッテリーの代用品」ではなく、「車両とは独立した第二の電源」として考えるのがいいと思っています。
ただし、ポータブル電源を積めば、サブバッテリー容量を小さくしても問題ないということではありません。
メインとなる電源はあくまで車両側のサブバッテリー。
そのうえで、用途を分け、いざというときの予備電源としてポータブル電源を持っておく。
そんな使い方が、キャンピングカーでは実用的だと思います。
意外と使わないことがある装備3選
簡易トイレ|「あると安心」と「実際に使う」は別

簡易トイレは、「いざというときのために欲しい」と相談されることがある装備です。
深夜や災害時など、周囲にトイレがない状況では確かに心強い存在です。
ただ、購入前に一度考えてほしいことがあります。
本当に車内で使えますか?ということです。
マルチルームがないキャンピングカーでも、簡易トイレを積んでおくこと自体はできます。
非常用、災害時用として考えるなら、それでも十分だと思います。
ところが、旅行中に日常的に使いたいとなれば話は変わります。
同乗者がいる車内ではプライバシーを確保しにくいですし、臭いや衛生面、使用後の処理もあります。
そのため、実際には「積んではいるけれど、ほとんど使わない」ということもあります。
トイレを頻繁に使うことを前提にするのであれば、マルチルームなど独立した空間がある車両のほうが使いやすいでしょう。
「非常用として持っておきたい」のか、「旅行中に日常的に使いたい」のか。
この違いを整理してから選ぶことが大切です。
シンク|便利そうでも管理まで考えたい

キャンピングカーらしい装備として人気なのがシンクです。
手を洗ったり、簡単な調理をしたりする方には便利な装備です。
ただし、実際に使うとなると、給排水タンクの管理が必要になります。
例えば20Lの給水タンクなら、水だけで約20kg。
容量が大きくなるほど、給水や持ち運びの負担も増えていきます。
特に気を付けたいのが排水です。
使用後の水をそのままにしておけば、臭いや汚れ、カビの原因になる可能性があります。
排水して、タンクを洗って、乾燥させる。
そこまで含めて管理が必要です。
そのため商談では、まず「車内で水を何に使いたいのか」を考えていただくようにしています。
歯磨きや手洗い程度なのか。
車内で料理をして、食器まで洗いたいのか。
使い方によって、必要なシンクやタンクの容量は変わります。
そして、お客様の使い方や希望によっては、あえてシンクを搭載していないモデルをおすすめすることもあります。
例えば、食事は外食やテイクアウトが中心で、車内ではほとんど調理をしない。
水もペットボトルやウォータージャグで十分。
そういう使い方であれば、無理にシンクを付ける必要はありません。
その分、収納スペースを広く取れたり、給排水タンクの管理が不要になったりするメリットもあります。
「キャンピングカーだからシンクは必要」と考えるのではなく、「自分は車内で本当に水を使うのか」、そこから考えて選びたい装備です。
ポップアップルーフ|就寝スペースは増えるが管理も必要

軽キャンピングカーやコンパクトなキャンピングカーでよく採用されるのがポップアップルーフです。
コンパクトな車体のまま就寝スペースを増やせるのは、大きなメリットです。
家族で使用する場合、「ポップアップルーフのスペースがあるから家族全員で寝られる」ということもあります。
一方、多くのポップアップルーフは幌を使用する構造です。
ハードルーフと比べると外気温の影響を受けやすく、夏は暑さ、冬は冷気を感じやすくなる場合があります。
また、風の影響も受けるため、強風時には使用を控える判断も必要です。
もう一つ気を付けたいのが、雨です。
濡れた幌をそのまま収納して長期間放置すれば、カビや劣化につながる可能性があります。
帰宅後に再度ルーフを開けて乾燥させる、といった手間が必要になることもあります。
ポップアップルーフは、就寝人数を増やせるとても便利な装備です。
ただし、「使った後の管理までできるか」も含めて考えておきたいところです。
評価が分かれる装備2選
FFヒーター|冬旅には強いが全員必須ではない

FFヒーターは、使い方によっておすすめ度が大きく変わる装備です。
雪のある場所へ行く方、寒冷地を旅行する方、冬でも積極的に車中泊をする方には非常におすすめです。
車両の燃料を使い、比較的少ない電力で車内を暖められるため、冬の車中泊では心強い存在です。
一方、温暖な地域での車中泊が中心で、寒い時期にはキャンピングカーをほとんど使わないという方なら、最優先の装備ではないと私は考えます。
寒い場所で車中泊するのが年に数回程度なら、サブバッテリーと電気毛布などで対応する方法もあります。
FFヒーターは、決して安いオプションではありません。
だからこそ、「人気だから付ける」のではなく、「冬にどこへ、何回くらい行くのか」を考えて選んでほしい装備です。
また、長期間使用しない場合でも、機器によっては定期的な運転や点検が必要です。
導入費用だけでなく、使用頻度やメンテナンスまで含めて判断したほうがいいでしょう。
ソーラーパネル|便利だけれど期待しすぎには注意

ソーラーパネルについては、「これを付ければ電気には困りませんか?」と聞かれることがあります。
停車中でも発電できるのは大きなメリットですが、発電量は天候、季節、時間帯、日射角度、影などに左右されます。
表示されている最大出力が常に出続けるわけではありません。
また固定式の場合、ルーフ上に設備が増えるため、パネルだけでなく配線や充電コントローラー、取り付け部分など、確認・点検する場所も増えます。
洗車方法に制限が出る場合もあります。
こうした手間も踏まえつつ、長時間停車することが多いのか、自分の車中泊スタイルを考えたうえで必要性を考えたい装備です。
キャンピングカーの装備は「人気」より「使い方」で選ぶ
キャンピングカーの装備選びで一番大切なのは、「自分の使い方に必要かどうか」。
実際に商談をしていると、最初は、「あれもこれも付けたい」と話していたお客様でも、使い方を一緒に整理していくと、「これはなくても良さそうですね」となることがあります。
逆に、最初は気にしていなかった装備が、「それなら付けた方がいいですね」に変わることもあります。
誰と乗るのか。
どこへ行くのか。何泊するのか。
夏と冬、どちらの季節によく使うのか。ペットは一緒なのか。
そして、車内で何をしたいのか。
豪華な装備を全部付ければ、必ず快適なキャンピングカーになるわけではありません。
必要なところには、しっかり予算をかける。
一方で、自分の使い方では必要性が低い装備には、無理にお金をかけない。
購入前に、「この装備があると何ができるか」だけではなく、「自分は、本当にこの装備を使うのか」まで考えること。
それが、購入したあとに「このキャンピングカーにして良かった」と思える一台につながるのではないでしょうか。