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【実体験】FFヒーターは必要?2年半キャンピングカーに乗ってわかったメリット・デメリット&快適に使う工夫
キャンピングカーで冬の車中泊を快適に過ごすための装備として定番とも言えるFFヒーター。
FFヒーターのメリットとデメリットを知りたい人、キャンピングカーにFFヒーターは必要かどうか考えている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、FFヒーター付きのキャンピングカーに2年半乗っているわが家の実体験をもとに、実際に使って感じたリアルな感想と快適に使うための工夫を紹介。
キャンピングカーにFFヒーターが必要かどうか、判断するヒントになるはずです。
FFヒーターの特徴って?
FFヒーターとは、エンジンを切っている状態でも使用できる燃焼式ヒーターのこと。
車のエンジン用の燃料(ガソリン・軽油)を使い、1リットルで5~10時間燃焼と低燃費なので長時間使用可能。
すぐに温風が出て暖まります。
吹出口から出る温風はやけどするような温度ではないので、小さな子ども連れでも使いやすい車中泊用の暖房です。
実質的に燃料補給の必要がない、低燃費で経済的、すぐ暖かくなる、ということで多くのキャンピングカーに採用されています。
一般的に言われるFFヒーターのデメリット
便利なFFヒーターですが、一方でよく言われるデメリットもいくつかあります。
車内が乾燥しやすい
FFヒーターを長時間つけっぱなしにすると車内の空気はかなり乾燥します。
朝起きると喉がイガイガする、肌がカサつくといったことになる可能性あり。
結露が発生しやすい
車内が暖まる一方で、外気との温度差で窓に水滴がつきやすくなります。
特にガラス窓は結露対策をしないと、曇ってしまいます。
床は冷たいまま
FFヒーターの温風は主に室内上部に空気を温めるため、床面はどうしても冷えが残ってしまいます。
燃焼音が気になる人も
「ゴーッ」という燃焼音や「カチッ」という点火音が気になる人もいるようです。
定期的なメンテナンスが必要
燃料を燃やすので、しばらく使うと内部にスス汚れが溜まり、着火不良や異常停止を起こすことも。
使わない季節でも、月に一度は稼働させるなどのメンテナンスが必要。
FFヒーターを実際に2年半使ってみて
わが家のキャンピングカーには中古で購入した時点で既にFFヒーターが設置されていました。
20年落ちの中古車でしたが、購入してからずっと問題なく利用できています。
つい先日(2025年9月中旬)、長野県の美ヶ原で車中泊をしましたが、夜間の外気温は一桁台。
それでもFFヒーターを稼働させると、30分後には車内は20℃近くまで上がり、寒さを気にせず快適に眠ることができました。
車中泊時にあるととても心強い暖房器具だとあらためて実感しています。
実際に2年半使って感じたデメリット

では、よく言われるFFヒーターのデメリットについてどう感じたか。
実際に2年以上FFヒーターを使ってみて、体感したデメリットはこちらです。
結露
わが家のキャンピングカーはアクリル二重窓なので、居住スペースの結露はそれほどでもありません。
ただし、運転席まわりのガラス窓はどうしても少し曇ります。
特に朝方、フロントガラスの下部は水滴がつきやすいです。
室内の乾燥
FFヒーターを一晩中つけっぱなしにすると翌朝は喉がカラカラになります。
稼働してすぐに乾燥を感じ始めるほどです。
床の冷え
室内全体は十分に暖まりますが、床だけはどうしても冷気が残りやすいです。
スリッパなしで歩くと、「ヒヤッ」と感じるレベルです。
作動音
個人差があると思いますが、わが家はみんなそれほど音に敏感でないので、特に問題は感じていません。
メンテナンス
燃料管の詰まりを防ぐため、FFヒーターを使わない夏場でも月に1回、15分程度稼働させるのは少し面倒。
ですが故障は怖いので、スマホのスケジューラーに登録して忘れないようにしています。
わが家で実践しているFFヒーターを快適に使う工夫
とても暖かいけれどデメリットもあるFFヒーター。
わが家では以下のような工夫をして、デメリットを解消しています。
乾燥対策その1:寝るときは電気マットを使用

就寝中にFFヒーターをつけっぱなしにすると乾燥で喉を痛めてしまうため、わが家では寝るときはヒーターを止めています。
代わりの寒さ対策として 、楽天市場で買ったUSBホットマット(450×1,500mm)を使用。
• 消費電力はわずか10W
• モバイルバッテリーで稼働
羽毛布団と組み合わせると、真冬でもぐっすり快眠できます。
乾燥対策その2:「濡れタオル」

FFヒーターを稼働しているときの乾燥対策は、濡れタオル。
加湿器を用意してもいいですが、
水で濡らしたタオルを吊るしておくだけでも十分に湿度を補え、喉の乾燥を防げます。
結露対策は「断熱シェードとカーテン」

FFヒーターを使ってもアクリル二重窓だと結露しにくいです。
もしこれからキャンピングカーを購入するなら、購入候補のモデルがアクリル二重窓かどうかは確認したほうがいいと思います。

さらに運転席と居住空間をカーテンで仕切って、運転席周りの窓に専用の断熱シェードを装着することで、かなり結露防止できています。
床の冷えには「スリッパ」が効果的

室内用スリッパで足下の冷えを防いでいます。
スリッパを履くだけで暖かさが全然違います。
このほか、床にカーペットやジョイントマットを敷く方法もありますが、子どもの食べこぼしで掃除が大変になるためわが家では採用していません。
FFヒーターのデメリットを解消するおすすめ装備リスト

ここまでで紹介したFFヒーターのデメリットを解消する装備をまとめて紹介すると、
・USB電気マット(就寝時/消費電力10W)
・羽毛布団(自宅で普段使っているもの)
・室内用スリッパ(足下の冷え対策)
・濡れタオル(乾燥対策)
・運転席用断熱シェード
・運転席と居住空間を仕切るカーテン
となります。
さらに、わが家ではまだ試したことはありませんが、サーキュレーターで空気を循環させるのも、特に結露対策として効果的のようです。
あとがき:FFヒーターはやっぱりおすすめ!
2年以上使ってみて、FFヒーターは秋冬のキャンピングカー旅にあったほうがいいと感じています。
デメリットはいくつかあるものの、ちょっとしたアイテムを使うことで解消できます。
個人の感想ですが、FFヒーター付けるかどうか迷っているなら、付けておくことをおすすめします。

