【JCCR2025対象】車中泊OK!北三陸観光の拠点となる「道の駅くじ」がレトロで楽しい

豊かな自然と広い土地に恵まれ、気持ちよく秋のドライブができる東北地方。
10月開催、くるま旅クラブ「ジャパンキャンピングカーラリー2025(JCCR)」の舞台でもあります。
ラリーはもちろん、東北ドライブ旅行にも役立つ「道の駅」情報を、何回かに分けてお届けします。
今回ご紹介するのは岩手県久慈市「道の駅くじ やませ土風館」。
気になるのは車中泊情報ですが、「道の駅くじ」はいくつかのルールを守ることで車中泊を公認しています。
近年増えている「RVパークを併設」「有料の車中泊スペースを設置」といった形とは、また異なるスタイル。
どのような利用ができるか、施設の見どころと合わせてレポートします。
土と風からなる「道の駅くじ」

施設は物産館である「土の館」と、観光案内所などが入る「風の館」の2館構成。
取材時も、開館前にもかかわらず特産品販売所のオープンを待つ人が続々到着していました。
開館からしばらくすると、建物正面の駐車場はひっきりなしに車が出入りする状態に。
人気の道の駅であることがうかがわれます。
にぎわう地場特産品販売所

「土の館」では農産物などの産直店に混じり、久慈琥珀のお店を発見。
久慈といえば日本唯一の琥珀博物館があるなど、琥珀の一大産地です。

ほかにもテナント方式で菓子店、酒店、スーパー「こしど」などが入り、お土産から生鮮品まで手に入ります。
いくつもの店がワンフロアに並ぶ、昔ながらの駅ビルや百貨店のような雰囲気に心が和みます。
地場食材レストラン 山海里

取材時は時間が合わず体験できなかったのですが、「地場食材レストラン 山海里(さんかいり)」はテレビ番組や情報誌でたびたび取り上げられている注目店です。

NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で一躍有名になった郷土料理「久慈まめぶ汁」のほか、豪快な海鮮丼「漁師なげこみ丼」が名物だそう。
時間さえ合えば食べたかった!
郷土資料や山車展示

買い物客でにぎわいを見せる「土の館」に対し、情報拠点の「風の館」は落ち着いた雰囲気。
道の駅としての休憩スペースや情報コーナー、郷土資料の展示などがありました。

吹き抜けの巨大な空間は、「久慈秋まつり」で実際に運行される山車の展示ホール。
まつり開催も迫るこの日には山車の実物はなかったのですが、きっと今年も閉幕後に展示されるのでしょう。
見上げるような天井ですが、それでも高さが足りないくらいなのだそう。
「昭和の想い出博物館 レトロ館」

もうひとつ、ユニークな展示施設が「土の館」2階にあります。
地元のコレクター、故・中野正利氏の蒐集品を展示する「昭和の想い出博物館 レトロ館」です。

入館料(大人300円)を払って入場すると、そこには昭和の横丁を再現したレトロ空間が!
昭和時代の生活用品・おもちゃ・書籍・看板・ポスターなどが所狭しと並んでいます。

決して大規模施設というわけではありませんが、入り組んだ路地のような空間に並ぶ展示品は圧巻。
往時を知る人のほか、近年のレトロブームで、若い世代にも興味深く映るのではないでしょうか。

さらっと歩く程度なら約5分、コレクター魂の持ち主ならひとつひとつ足を止めてしまい、何十分あっても足りない施設です。
車中泊のできる第2駐車場

車中泊ができるのは、「道の駅くじ」から徒歩2~3分ほどの場所にある第2駐車場(中町イベント広場)です。
普通車80台、大型車6台が無料駐車可能な、広々とした平面駐車場です。
舗装面はフラットで、レベラーなどがなくても水平を保てます。

やや傾斜がありますが、芝生部分にテントの設営も可能。

冬期間を除いて水道も通じています。
トイレは「道の駅くじ」まで歩くか、隣接する巽山公園内にも公衆トイレがあります。
車で数分のところには、複数のローソンあり。
ほどよく街の気配が感じられながらも、夜はとても静かで安眠できました。
なお、第2駐車場はイベント広場を兼ねているため、イベント開催時は利用できないことがあります。
予約済みの宿泊施設と違い、利用が保証されているわけではない、ということを念頭に旅行計画を立てるのがおすすめです。
道の駅くじ やませ土風館(どふうかん)
所在地:岩手県久慈市中町2丁目5-6
TEL:0194-66-9200
営業時間:
・風の館(観光交流センター)9:00~19:00(11月~3月は18:00まで)
・土の館(物産館)9:00~19:00(10月~3月は18:00まで)
・レストラン山海里11:00~17:00
駐車場:普通車47台、大型車3台、身障者用2台、第2駐車場・臨時駐車場あり
営業時間:観光交流センター9:00~19:00、物産館9:00~19:00、レストラン11:00~17:00(※冬季は営業時間変更あり)
備考:指定された駐車場で車中泊可
詳細はこちら▷道の駅くじ やませ土風館
周辺の散策スポット

博物館だけでなく、街全体に素朴な昭和レトロ感がただよう久慈市。
道の駅の目の前に伸びる「歴通路(レトロ)広場」は、いくつかの飲食店のあるフードスクエアです。

また、車中泊のできる駐車場からは、隣接する巽山公園に簡単に登ることができます。
一周してもそれほど時間のかからない小さな公園で、朝の散歩にもぴったり。

小高くなった展望台からは久慈市内を一望できました。
さあこれからどこへ行こうかな、と胸が高鳴るような景色でした。
北三陸の観光拠点に

琥珀の産地であり、ドラマ『あまちゃん』の撮影地であり、「柔道の神様」三船久蔵十段の故郷でもある久慈。
豊富な海の幸が名物であることは言うまでもありません。
「道の駅くじ」「巽山公園」はジャパンキャンピングカーラリー2025でもデジタルスタンプスポットになっています。
セットで訪れて、次の目的地への移動拠点とするのはいかがでしょうか。