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【3年で27カ国!車中泊旅して厳選】“おとぎ話の世界”ヨーロッパの絶景城ベスト7
ヨーロッパと聞くと、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような、お城のある風景を思い浮かべる方も多いはず。
私たちはキャンピングカーでヨーロッパを旅する夫婦です。
これまで3年間、27カ国を巡るなかで、観光ガイドに載っていない”とっておき”のお城にもたくさん出会いました。
朝はふもとで目覚め、夜はライトアップされたお城を車窓から眺めながら過ごす…。
そんな贅沢ができるのは、キャンピングカー旅ならでは。
この記事では、実際に訪れて心から「行ってよかった!」と思えた、美しすぎるヨーロッパのお城を7つご紹介します。
なかには「お城」ではなく修道院や要塞として造られた建物も含まれますが、見た目や雰囲気のインパクトはまさに”おとぎ話の世界”。
そんな建物もピックアップしていきますので、ぜひお楽しみください。
ヨーロッパをキャンピングカーで旅すること3年

私たち夫婦は、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパ各地を旅しています。
2023年にイタリアで中古のキャンピングカーを手に入れて始まった旅は、まもなく3年。
ポルトガルやスペインの南欧から、ノルウェー、フィンランドの北欧、ハンガリーやルーマニアなど東欧まで、これまでに27カ国を巡りました。
私たちの旅のスタイルは、「観光名所を回る」というよりも、その土地の暮らしや自然に寄り添うこと。
ガイドブックにない小さな村や、地元の人しか知らない絶景を探しながら、都市の喧騒を少し離れてのんびり走ります。

キャンピングカーには、トイレ、シャワー、キッチン、ベッドがそろい、どこでも“暮らすように旅する”のがいちばんの魅力。
ルートにも時間にも縛られない“自由”が、私たちを次の場所へと連れていってくれます。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:スロバキアのスピシュ城(Spišský hrad)

スロバキア東部の丘にそびえるスピシュ城は、まさに「おとぎ話の世界」そのもの。
ヨーロッパ最大級の廃城としても知られ、世界遺産にも登録されています。
起源は12世紀。
かつてはハンガリー王国の防衛拠点として使われ、戦いや火災を経た現在は、一部が修復され、城内の博物館見学も可能。
いちばんの見どころは、外から眺めるお城の景観です。

駐車場脇の丘を少し登ると、スピシュ城全体を見渡せる「ビューポイント」へ。
夕日に染まるお城の姿は幻想的でした。
駐車場で車中泊ができる!

城のふもとには、お城を見渡せる広々とした無料駐車場があり、車中泊も可能!
私たちもここで一晩を過ごしましたが、朝晩の静けさの中にたたずむ城の姿には、言葉を失うほどの迫力がありました。
中世の城を目の前にして車中泊ができるなんて、こんな贅沢な体験、なかなかできません。
旅の途中に立ち寄ったつもりが、すっかり心をつかまれてしまった場所です。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:フランスのモン・サン・ミッシェル(Mont-Saint-Michel)

フランスのノルマンディーにひっそりと佇む「モン・サン・ミッシェル」はまるで、海に浮かぶ“天空の城”のよう!
正確には、小島にそびえ立つ修道院ですが、その幻想的な外観はまるでおとぎ話のお城そのもの。
1979年の世界遺産登録以降、パリに次ぐフランス屈指の観光名所です。
世界中から多くの人が訪れるのも納得の美しさ。
アクセス方法

島は本土から橋を渡って行けますが、一般車は通行禁止。
徒歩または無料のシャトルバスを利用することができます。
行きは徒歩で、景色を楽しみながら向かい、帰りはバスを利用するのがおすすめです。
片道約40分かかりますが、歩きながら少しずつ近づいてくるモン・サン・ミッシェルを眺める時間が、何とも言えず贅沢。
近くから眺めるよりも、少し遠くから見るモン・サン・ミッシェルの姿が一層美しく感じられます。
島内で味わう中世の時間

島内は観光地化されており、レストランやカフェ、お土産ショップなども多数。
狭い石畳の路地を散策したり、モン・サン・ミッシェルを囲む城壁を歩いて回りながら壮大な景観を楽しめます。
また、潮の満ち引きによって刻々と表情を変える景色が楽しめ、時間を忘れてしまうほど。
そんな体験ができる場所は、世界でもここだけかもしれません。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:イタリアのバニョレージョ(Civita di Bagnoregio)

「“天空の城ラピュタ”は実在した!?」と錯覚するほどの光景が広がるのが、イタリア中部のラツィオ州の小さな村、チヴィタ・ディ・バニョレージョ(Civita di Bagnoregio)。
住民はわずか20人ほど。
断崖の上にちょこんと乗るようにたたずむ姿を初めて目にしたとき、思わず車を停めて見入ってしまいました。
霧に包まれると、本当に空に浮かんでいるように見え、まるで“天空の城ラピュタ”そのもののようです。
この町は約2,500年前、断崖の上に築かれました。
長年の地震や豪雨で台地の縁が削られ、現在のような風景に。
少しずつ地面ごと崩れている現状から、「死にゆく町」とも呼ばれていますが、だからこそ「今しか見られない奇跡の村」として世界中から観光客が訪れます。
お城ではないものの、静けさと景観はまるで「おとぎ話の世界」そのもの。
アクセス方法

村へのアクセスは長さ約300mの一本橋のみ。
車の通行はもちろん禁止。
細い橋を歩いて近づくほどに、時が止まったかのような静けさに包まれます。

村に入れば、タイムスリップしたかのような中世の世界が広がっており、レストランやお土産屋さんもあるのでゆっくりと散策するにはおすすめ!
石畳の感触や壁の苔の匂いを感じていると、「ここは本当に現実なんだろうか?」と思ってしまうほどでした。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:スペインのカスティージョ・デ・ロアーレ(Castillo de Loarre)

スペイン北東部、アラゴン州の小高い山上に建つ「カスティージョ・デ・ロアーレ」は、まるで時代に取り残されたような石の城。
重厚な石の城壁が空を背景に静かに立ち、まるで映画「ロード・オブ・ザ・リング」のワンシーンのような迫力があります。
観光地としてはそれほど有名ではないかもしれませんが、落ち着いた静けさの中で、まるで中世の物語の中にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。
11世紀に建てられたロマネスク様式の要塞で、石造りの塔や城壁が良好な状態で残る、いわゆる“廃墟”ではなく、当時の姿をそのまま感じられる貴重なスポット。
現在では、城内を見学することも可能です。
どこを切り取っても絵になる景観が続き、映画の世界に飛び込んだかのよう。
カスティージョ・デ・ロアーレの駐車場で車中泊

この城の魅力を最大限に味わえたのは、城の駐車場で車中泊ができたこと。
私たちも眺めの良い場所にキャンピングカーを停め、沈む夕日が城壁を黄金色に染めあげる瞬間を堪能しました。
なんとも神々しく、言葉を失うほどです。
誰もいない中、“贅沢すぎる静けさ”に包まれた特別な一夜に。
絶景の中世の城を目前に、車中泊体験をしてみたい方はぜひこのスポットをルートに入れてみてください。
キャンピングカー旅だからこそ味わえる、映画のワンシーンの中で一夜を過ごすような、特別な時間を過ごせます。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:ルーマニアのブラン城(Bran Castle)

ルーマニアの奥地に「ドラキュラのモデルになったお城」があるのをご存知ですか?
白壁と尖った赤い屋根が印象的な古城、プラン城は、作家ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』に登場する吸血鬼が住んでいたお城のモデルとして知られています。
霧が出ると、おとぎ話とゴシックの世界が混ざり合ったような幻想的な姿に。
不気味な”ドラキュラ城”を一目見ようと、世界中の旅行者が訪れるようになりました。
外観の迫力はもちろん、城内も見どころが満載。
1人17ユーロ(約3,000円)で城内を見学可能です。
ドラキュラテーマのお土産も充実

周辺には、お土産ショップや売店があり、吸血鬼モチーフのマグカップやマント、赤ワインなどドラキュラをテーマにしたお土産も充実。
ブラン城から少し離れた広場には、絶好のビュースポットがあり、城全体と森を一望する写真撮影が可能です。
静かな森に古城のシルエットが浮かぶ光景は、今にも吸血鬼が出てきそう…。
中世のお城で“ドラキュラ伝説”を感じてみたい方は、ぜひブラン城を旅のルートに入れてみてください。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:チェコのプラハ城 (Prague Castle)

世界で唯一!? “お城の中のスタバ”。
そんなユニークな体験ができるのが、チェコの首都プラハにあるプラハ城です。
9世紀に建てられた、世界最大級の城郭複合体で、荘厳な聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖イジー教会、黄金の小路、カフェ、博物館など、まるで中世の小さな街がそのまま残っているかのようです。
プラハ城の敷地は広く、見どころたっぷりですべてを見て回るには半日ほどかかります。
敷地内は自由に歩けますが、城内や博物館内部は有料。
城から見下ろすプラハの街並みは息をのむ美しさで、思わず時間を忘れてしまうほどです。
限定商品も販売!お城にスターバックス

そして驚きなのは、お城の中に”スターバックス”があること!
大聖堂近くのテラスにあり、チェコ限定メニューやご当地タンブラーも販売されています。
「お城の中でスタバ」というちょっと贅沢な体験が味わえちゃいます。
中世の街並みと荘厳な城を散策したあとは、“お城の中のスタバ”でひと休み。
きっと旅の記憶に残る特別な一杯になるはずです。
ヨーロッパの絶景城ベスト7:スペインのモレーリャ城(Castillo de Morella)

スペイン東部・バレンシア州の小さな町モレーリャにある「モレーリャ城」は、まさに“天空の古城”という言葉がぴったりの場所です。
標高約1,000メートルの岩山に建つ城を中心に、町全体が全長2.5kmの城壁でぐるりと囲まれた中世の要塞都市。
アーチ状の門をくぐって町に入れば、石畳の路地や、歴史を感じる家々が並び、どこを歩いても絵になる光景が広がります。
そして高台にはモレーリャ城がそびえ立ち、白い町並みと赤茶色の屋根のコントラストは、息をのむほどの絶景です。
城内には、かつての王の居館や兵士の駐屯広場、旧牢獄などが残り、そのすべてがまるで映画のセットのよう。
5つ星ホテル顔負けの“天空の絶景”を独り占め!モレーリャ城を望む無料RVパークで車中泊体験

この町のすごいところは、なんとモレーリャ城を一望できる展望エリアに、キャンピングカー専用のRVパークが無料で提供されていること!
広々とした駐車エリアには、給水・排水設備、ごみ捨て場まで完備され、車中泊旅にはうれしいポイントがしっかり整っています。
夕暮れには、城が黄金色に染まり、夜はライトアップされた城が闇に浮かび上がります。
車窓に広がるその風景は、5つ星ホテルも顔負けの“特等席”。
観光地としてはまだあまり知られていない穴場スポット!
素朴さと静けさがあり、人の少ない古城の町で、ゆったりとした時間を過ごしたい方にはぴったりの場所です。
【まとめ】ヨーロッパには夢のようなお城であふれている
ヨーロッパのキャンピングカー旅で見つけた、“おとぎ話の世界”のようなお城たちをご紹介しました。
古城ごとに異なる物語や風景があり、実際に訪れてみると写真では伝わらない感動が待っています。
ヨーロッパには、まだまだ知られていない魅力的なお城がもりだくさん!
これからも車中泊をしながら、旅の中で出会った素敵なスポットや景色をシェアしていきますので、どうぞお楽しみに。