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キャンピングカーで行く悠々自適なカヤック1人旅。歴史好きのカヤック乗りが奥琵琶湖から大阪湾まで漕ぐ。

キャンピングカーで行く悠々自適なカヤック1人旅。歴史好きのカヤック乗りが奥琵琶湖から大阪湾まで漕ぐ。



キャンピングカーは、家族や友人と楽しいひと時をキャンプ場や旅行先で過ごすために利用されることが多いと思われますが、私はキャンプを一度もしたことがなく、家族や友人をキャンピングカーに乗せることも1年に1度あるかないかです。

ではなぜそんな私がキャンピングカーを保有しているかというと、趣味であるカヤックやスキューバダイビングを最大限楽しむためです。この記事では、カヤックを中心としてキャンピングカーを活用してきた様子を綴りたいと思います。

キャンピングカー購入の経緯


カヤックの手段として


カヤックと川

私は元々、川を中心とした街づくり活動に携わっていました。その影響で、いつも身近にあった川に入ってみたいと思い始め、一番手軽に川に入る方法としてカヤックで川を渡ることを思いつき、10年ほど前から我流で練習を始めました。

兵庫県芦屋市にある兵庫県立海洋体育館という施設でカヤックをレンタルしていて、ここは海岸付近で練習をすることができます。その時にふと琵琶湖を南北に縦断し、琵琶湖から唯一流出している瀬田川を下り、宇治川、淀川と名前を変えて大阪湾に流れ込むルートを漕いでみたくなったのです。

しかし、それにはカヤックを載せて運べる移動手段が必要になります。そこで思い浮かんだのがキャンピングカーでした。

キャンピングカーの装備


キャンピングカー ダイネットベッド

キャンピングカーがあると、カヤックを持ち運べるのに加え、寝る場所の心配をする必要もありません。その他の着替えや食料も大量に持ち運びができます。

キャンピングカーの購入を考えていた当初は、「アウトドアフェスティバル」などのイベントに参加して、乗用車で牽引できるトレーラータイプのものを探していましたが、駐車スペースが2台分必要になることや長時間の運転になると結構疲れるということもあり、キャブコンを購入しました。

ベースはトヨタのトヨエースで、その車体にアメリカ製のキャンピングカー用の部屋を搭載したタイプです。このキャンピングカーを選んだ一番の理由は部屋のドアが後部にあること。その方がカヤックなど縦に長いものの出し入れが簡単です。日本製のキャンピングカーは、車体の左側にドアが設置されているタイプが多く、それだとカヤックの出し入れが難しいんです。

私のキャンピングカーの場合、コンロや暖房、冷蔵庫はガス式でしたので、5Lボンベを2本積載しました。冷房は車自体の冷房で賄っています。便利なのは、トイレと一体式のシャワーが付いていることです。夏場はただでさえ暑いですが、カヤックをしていると恐ろしいほどの汗をかきますので、これは助かりました。

ベッドは運転席の上部のバンクベッドの他、ソファーの背もたれを倒してベッドを展開することもできます。基本的にキャンピングカーには1人で乗っているので、ソファー部分をベッド、バンクベッドは荷物置きとして利用しています。

琵琶湖・淀川沿線一人旅(キャンピングカー・カヤックの旅)


奥琵琶湖から大阪湾まで漕ぎたい理由


奥琵琶湖から大阪湾

私は日本史が好きでよくその類の本を読みます。特に山岡荘八(文庫版100巻)、吉川英治(文庫版85巻)、司馬遼太郎(文庫版約300巻)の三大歴史小説家の本は大好きです。既に山岡荘八と吉川英治の文庫版は全て読みました。残るは司馬遼太郎の約300巻ですが、現在50巻ほど読んでいます。

この歴史小説の舞台は江戸時代に入るまでは、現在の大阪や京都、滋賀が中心です。そして当時の交通手段は主に船。つまり琵琶湖から大阪湾までの淀川水系は歴史と深いつながりがあるんです。それで私の中で淀川水系を漕いで渡ってみたいという思いが醸成されていきました。

キャンピングカー ダイネットとバンクベッド

キャンピングカーの部屋の壁には、淀川水系の地図やら古地図などを貼り付けています。前記の作家の文庫本もキャンピングカーの書棚に並べています。気づいたらキャンピングカーは大好きな日本史を思い浮かべる空間になっていました。

キャンピングカーを使ったカヤックスタイル


キャンピングカーとカヤック

私の購入したカヤックは組立式で、通常は大きなカバンの中に収納しています。出掛ける時は、倉庫からそのカバンを持ち出してキャンピングカーの中に積載するだけです。

カヤックをするときはまず終点の近くの駐車場にキャンピングカーで向かい駐車しておきます。そこからカヤックの入ったカバンを台車に積載して最寄り駅に向かい、電車でスタート地点へ。

着いたらそこでカヤックを組立て、台車やカバンをカヤックに全て積載して漕ぎ始めます。私の場合、カヤックは二人乗りを一人で乗っていますので、カヤックの積載能力は300kg。人が乗って荷物をいくらか積んでも余裕で浮かびます。

奥琵琶湖 永原からスタート


永原→近江今津

スタート地点は、滋賀県にあるJR西日本湖西線の永原駅近くの琵琶湖沿岸です。1日目は、永原から近江今津までの約15kmのルート。漕ぎ始めると前方に竹生島が見えてきます。この島は、有名な壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼした源義経が、兄の源頼朝からの逃亡中にしばらく身を潜めていた島としても有名です。できれば島に立ち寄って上陸したかったのですが、断崖絶壁になっていたので諦めました。

ちなみにこの日は真夏の炎天下。猛暑の中カヤックを15kmも漕ぐとそれだけで約4kg体重が落ちます。ですので、いつも4Lのミネラルウォーターをカヤックに積み、常に水分補給しながら漕いでいます。1日目は特に大きなトラブルもなく静かな水面を順調に漕いで無事、近江今津にたどり着きました。

初日の目的地に着いた後は


近江今津の岸に着き、カヤックをばらしてカバンにそそくさと詰め込みます。それを台車に積んで、キャンピングカーを駐車している駐車場まで転がします。この間、考えるのはキャンピングカーでのシャワーのことだけ。

体も洗って汗を流しスッキリした後は、準備しておいた食事の時間です。まずはコンロで湯を作り、珈琲やお茶を楽しみ、そのあとは大好物であるサバの味噌煮をチンしておかずにし、陽気なサザンの曲を流しながら食事を楽しみました。

食後はソファーを倒してベッドにし、横になりながら壁に貼ってある淀川水系図を見ながら、今後の旅の計画を練りながら次の日に備えて早めの就寝。

この旅の続きはまた次回ご紹介させていただきたいと思います。