念願だった日産キャラバンベースのキャンピングカー購入。そのこだわりの装備を紹介!
私にとって初めてのキャンピングカーでもある現在の愛車は、約5年前に購入した日産NV350キャラバンをベースにしたバンコンタイプのキャンピングカーです。
購入当初、日産車ベースのバンコンは車種が少なく、理想のモデルと出会うまでに長い時間と労力が必要でした。
今では愛犬を連れて車旅をしたり、カヌーを積むためにカスタムをしたりと、キャンピングカーライフを楽しんでいますが、長く乗っていると気に入っている点だけでなく、不満なところも出てきます。
今回は、購入時の苦労した体験談と共に、こだわりの装備や、長く乗っているからこそ思う『気に入っている点・不満な点』などをご紹介します。
目次
バンコンのベース車はハイエースが圧倒的に多い
キャンピングカーのベースとなる車種はバンと決めていました。バンコンが欲しかったのです。
理由は、以前日産キャラバンに乗っていたことや歴代の車のサイズと近いため運転の負担が少ないこと、またガレージに駐車できるサイズであることです。
車種は、長年日産車を乗り継いだことからキャンピングカーも日産のバンをベースにしたものに乗りたいと考えました。
ネットでいろいろ検索しつつ、キャンピングカーショーも10回以上見に行き、キャンピングカー販売店へも足を運びました。
そうやって調べていくうちにバンコンのベース車はトヨタ車、中でもハイエースが多いことを知りました。どこのビルダーもベース車両はハイエースばかりなのかなと思ったくらいです。
今の愛車、「GT NV350 CARAVAN」を見つけるまでに、半年以上かかりました。
日産ピーズフィールドクラフト × トイファクトリー「GT NV350 CARAVAN」
私の愛車「GT NV350 CARAVAN(以下GT)」は、日産ピーズフィールドクラフトとトイファクトリーのコラボレーションによってできたモデルです。
元々GTは、トイファクトリーで販売されているハイエースベースの人気定番モデルですが、日産ピーズフィールドクラフトとのコラボにより、その使い心地の良さや基本のレイアウトをそのままNV350キャラバンに移植しています。
現在、GT NV350 CARAVANは日産ピーズフィールドクラフトでは販売されていますが、トイファクトリーでは販売を終了しています。
しかし、ハイエースベースのGTは未だ人気モデルとして、シリーズ展開されているようです。
「GT NV350 CARAVAN」の基本的な仕様
車両サイズは、長さ5,230mm×幅1,920mmと、市街地でも取り回しの良いサイズ感です。
また、雪道や未舗装路、雨天のキャンプ場などでも安定した走行ができるように、ディーゼルエンジンの4WDにしました。
スライドドアを入ると正面には対面式ダイネット、車体左側はギャレー(キッチン)があります。
ギャレーにはシンクがビルドインされ調理スペースをしっかり確保。調理スペース下には50Lの冷蔵庫(標準装備)が格納され、収納もたっぷり。
リアにはマルチルームと常設二段ベッドが備えてあります。
ダイネットはフロアベッドに展開できるため、大人2名・小人2名の就寝が可能です。
オプションで、エンジンを切っていても車内を温められるFFヒーターと、日よけや雨宿りにも使えるサイドオーニングを追加装備しています。
次に購入後に自分仕様にカスタマイズした装備について紹介します。
こだわりのカスタマイズいろいろ
電動格納ステップ
『電動格納ステップ』が欲しいと思ったのは、その昔、普通の日産キャラバンに乗っていた頃のキャンプの経験からです。
その頃のキャンプ場は未舗装のところが多く、雨の日の乗降では車内が泥だらけ。
「もう一段、足を置いて泥を拭くスペースがあればなあ…」とよく思っていた経験から、キャンピングカーには絶対に電動格納ステップが欲しかったのです。
しかし購入を決めたGTには電動格納ステップの装備はなく、またオプション設定もありませんでした。
ビルダーにオプションがないのであればどうしたものかと長年の馴染みの日産ディーラーに相談したところ、車両をディーラーで調達して、ディーラーオプションで電動格納ステップを装着できるとのこと!
そこで、車両は電動格納ステップを装着したものを日産ディーラーで購入し、内装のカスタムをキャンピングビルダーのトイファクトリーに依頼する形となったのです。
電動格納ステップをつけるため、私のGTは北九州にある日産の車体工場を経由し、トイファクトリーの内装改造工場のある岐阜まで移動したそうです。
そんなこともあってか、すべての改造が完成して納車されるまで、約9か月かかりました。
愛犬を乗せるためベッド下段にゲージ
キャンピングカー購入後、気ままな旅行を続けていましたが、3年前ふと一緒に旅する相棒が欲しくなり柴犬「太郎」を飼うことにしました。
太郎をキャンピングカーに乗せるのですが、ドアを開けたとき、太郎が飛び出してしまう危険性があります。
そこで、常設二段ベッドの下段を取り外し、ケージを設置。車内での太郎のスペースとしています。
カヌーを載せるためリアキャリアを加工
とあるアウトドアショップの『愛犬とカヌーで川遊びする』というイベントに参加してみたところ、とてもおもしろくて、一緒に参加した太郎も水を怖がらなかったので、カヌーを購入することにしました。
キャンピングカーで全国を巡るとき、「行った先々の海や川でカヌーを浮かべて、太郎と一緒に乗ったらどんなに楽しいだろう」と思ったからです。
私が購入したカヌーの重量は約30㎏。なんとか一人でもルーフキャリアに積めるだろうと思ったのですが甘かったようです。
車体の側面からロープで引き揚げて載せようとしましたが、全くうまくいきません。船体が車体側面に容赦なく当たり、何ヵ所も塗装が剥げました。
このままでは車体が傷だらけになると感じたので、車体の側面に緩衝材を付けたのですが、やはり少なからず車体に当たります。
そんなとき知人が、「バックドアのキャリアを利用して載せられないか」とアドバイスしてくれました。
早速思いつくまま加工した木材をリアキャリアに括り付けて、バックドアを半開きにした状態でスロープにして滑らせながら積み下ろしできるようにしました。
ちょっとコツはいりますが、今では車体に傷がつくことがなくカヌーを積み下ろししています。
続いて、私のGTで購入後ここは良いと思う点と、逆に不満なところを挙げてみたいと思います。
私のGT、気に入っているところ
エアロウィンドウで車幅を拡張
GTの車体右側面は、出窓のように車体側面から10cmほど張り出す構造になっていて、この10cmの余裕が、空間を広くしています。
「エアロウィンドウ」と呼ばれ、トイファクトリー製のほとんどのキャンピングカーに装備されているようです。
ダイネットやベッド周りが広くなり、圧迫感がないリラックスできる空間を実現しています。
また、アクリル二重窓になっていることで断熱性アップというメリットも。
リアの常設二段ベッドは仮眠に便利
バンコンでは、就寝スペースの確保にはベッド展開が必要なものも多くありますが、GTのリアには常設二段ベッドが横向きに配置されています。
上で紹介したエアロウィンドウの恩恵もあり、上段が長さ180cm、下段が長さ170cmと、大人が足を伸ばして寝られるサイズです。
長距離運転で、15分だけ仮眠を取りたい……といった時でも、フロアベッドのようにわざわざ展開する手間がないので重宝しています。
※現在ベッド下段は愛犬のゲージを設置しています。
シンクは便利なアイテム
キャンピングカーを「8ナンバー」で登録するには構造要件上、炊事設備や水道設備が必要であるといいます。
調理スペースの最低限の大きさや高さ、10L以上の給排水タンクを装備するなど、細かく決められています。
ですからシンクは調理するための設備ということなのですが、GTの蛇口はフレキシブルなホースで1mくらい伸びます。
カヌーに乗って汚れたときも、蛇口をちょっと車外に伸ばして足を洗えたりと、とても便利です。
購入後、不満な点
エアコンがないので夏は車内で就寝できない
GTで不満な点は少ないのですがエンジンをかけないで使えるエアコンがないので、夏は暑さでばててしまいます。
最近の夏の暑さは異常です。車内はとんでもなく暑くなります。
恨めしいのは、RVパークで就寝した時エアコンのあるキャンピングカーの室外機音を聞くときです。本当につらくなります。
最近はコンパクトな車載クーラーが発売されていたり、バンコンタイプのキャンピングカーでも、家庭用のエアコンが設置できる場合があるようなので、いずれなんとかしたいと思っています。
やっぱりトイレは必要かも?
キャンピングカーに乗りはじめると、必ずと言っていいくらい問題となるのが『トイレ』のことではないでしょうか。
今までは、道の駅や高速道路のサービスエリアで済ませていたのですが、最近「やっぱりキャンピングカーの車内にトイレは必要かな」と思い始めました。
夜も起きて行きますし、高速道路が渋滞した時にはトイレにいつ行けるか不安になります。
GTにはマルチルームと言う収納スペースがあるのですが、現在はクローゼットとして使用しており、広さ的にもポータブルトイレを置くのがやっとのスペースです。
ポータブルでも水洗式があるようですし、非常時にも使えて便利だとは思いますが、気になるのは、汚物処理の手間や臭い。
自動でラッピングしてくれるトイレもあって臭いもなく手も汚さないで便利なようですが、これからもいろいろ出てきそうなので、まだ検討中です。
おわりに
カヌーを載せて遠くに出かけるときに限らず、私はキャンピングカーを普段遣いしています。
柴犬の太郎を乗せてドッグランに行くきも、買い物でスーパーに行くときもキャンピングカーを使います。
車体が少し大きいので、駐車場への出し入れには注意が必要ですが、それ以外で普段遣いしていて困ることはありません。
自宅にいても、仮眠する場所として使いますし、テレビを見たり、本を読んだり、ただぼーっとくつろいだりするリビングルームとしても気に入っています。
キャンピングカーを購入して5年目の感想としては、「キャンピングカーは動く家」。もはや欠かせない存在です。
これからも、長く付き合いたいと思っています。